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松井玲奈インタビュー『不安も戸惑いも楽しめるようになった。女優転身して学んだ“強いメンタル”』

国民的アイドルグループ・SKE48、乃木坂46の中心メンバーとして活躍し、惜しまれながら2015年に卒業。女優の道を選んだ松井玲奈。グループを卒業して2年目の春、仕事がないことへの不安もあったというアイドル卒業後の心境を赤裸々に明かしてくれた。卒業後初の映画出演作『はらはらなのか。』への想いも語る。

48グループの経験を活かして関係性を作った

――グループ卒業後初の映画が公開されます。『はらはらなのか。』に出演が決まったときのお気持ちは?
松井玲奈映画に出るのが久しぶりだったのと、主演の原菜乃華ちゃん(13歳)の成長物語ということで、どのように成長していくのかも含めて楽しみでした。お芝居の現場でこれだけ年下の子ばかりだったのは初めてですね。48グループにいたときは後輩もたくさんいたので、その経験もとに監督とどのようにみんなと接するのかを話し合って、関係性を作って行きました。

――リナ役を演じるにあたって、松井さんが心がけていたことは?
松井玲奈原菜乃華ちゃんとの関係性がとても大事で、同じ作品を作る先輩後輩という関係性もあるし、母親にもなり得る存在でもあって、“温かく見守る”という立ち位置を大切にしました。リハーサルから撮影の合間も菜乃華ちゃんとのコミュニケーションを大事にしていたら、ただでさえ可愛いんですけど、どんどん娘みたいな愛おしさが出てきて。今では菜乃華ちゃんにメロメロというか(笑)。撮影が終わってから「早くまた会いたい!」っていう気持ちでいっぱいでした。
――劇中でも、本当に松井さんは“お母さん”のような表情、眼差しでした。年齢はひと回りの違いだけなのに。
松井玲奈それは本当にうれしいです。母性本能ですかね?(笑)。作品を観た方に感じていただけたらうれしいなって思います。毎日会うたびに、菜乃華ちゃんがどんどん成長していく様子を見ていたので、彼女から目が離せなくなるというか。「今日はどういう変化を見せてもらえるんだろう?」というワクワク感がありました。

――今の言葉がまさに母親ですね(笑)。
松井玲奈ははは、本当ですね(笑)。菜乃華ちゃんが本当に魅力的な女の子だから自然とそうなるんだと思います。“無垢”っていう言葉がピッタリだなって。まだ何色にも染まっていなくて、すごく素直で真っ直ぐ。その純真さが、菜乃華ちゃんの魅力だと思います。

“自分”という枠に捕われずに挑戦していきたい

――今までの女優としてのお仕事は舞台が多かったと思いますが、映画の現場はいかがでしたか?
松井玲奈カメラの前でお芝居をするのは楽しいです。テレビドラマと違って撮影から公開まで少し時間があることで、どういう形になるんだろうってタイムカプセルを開けるような気持ちになれます。ドラマは家で観られるものだけど、映画は劇場に足を運んで観てもらえるものなので、そうしてまで観てもらえることがとてもうれしいです。

――松井さんはグループを卒業されてから、とても幅広い活動をされていますね。
松井玲奈自分のイメージと違うことに挑戦していくのが好きなので、“自分”という枠に捕われず、いろいろなことに向き合っていきたいと思っています。
――交流範囲も広いですし、自身で脚本も書かれていますよね?
松井玲奈『はらはらなのか。』にも出演しているチャラン・ポ・ランタンのももちゃんが舞台をやるので書きました。関心があることに対して深く掘り下げたいタイプなので、何か興味を惹かれると、映画にしても音楽にしてもグッとのめり込んで、没頭してしまいます。そのときは、そればっかりみたいな(笑)。でも、みなさんと話すのは日常会話ばかりですよ。近況報告みたいな(笑)。

――これからチャレンジしたいことありますか?
松井玲奈勝手に言っていいなら(笑)、落語が好きなので、やってみたいです。お芝居の勉強にもなりますし、しゃべることも苦手なので(笑)。実際に落語を観ておもしろいと思いました。同じ歌や曲が演奏する人によって別の曲に聴こえるように、落語も昔からあるお噺が演じる人によって全く別のお噺になるのがすごいなって。

――こんど松井さんに会ったら、イヤホンで落語とか聴いていそうですね。
松井玲奈実は……もうすでによく聴いています(笑)。本当におもしろくて。

仕事がずっとあるわけではないことへの不安

――国民的グループにいたときと卒業してからの違いとは? 葛藤などもあった?
松井玲奈グループのときは、年間の予定が大体見えていたので、いつライブやイベントがあって、いつCDをリリースしてという“一年間”を把握できました。でも、卒業してからは、お仕事がずっとあるわけではなくて。ここまではお仕事があるけど、ここから先は決まっていないという状態になったりしたときに、「大丈夫かな?」って不安になったり、戸惑いもありました。でも、自分ががんばれば、新しい出逢いや縁ができて、お仕事が決まったりする。「メンタルを強く持っていないとダメだな」という気持ちになりました。次第にそれを楽しめるようになってきました。

――その不安や戸惑いから、ネガティブな気持ちになることはありませんでした?
松井玲奈最初はありました。でも今はない。……まったくないと言ったら嘘になるかも。卒業してすぐの頃は、お仕事をしても情報解禁できないことが多くて、2〜3ヶ月みなさんにお伝えできなかったので、「仕事がない」と言われたりして。撮影のために準備をしている期間を、自分ではしっかり過ごしているつもりでも、みなさんには何もしていない状態に感じられるんだなと知ったときに、その見えない時間で準備したものを、作品のなかでしっかり出せるようにならなきゃダメだなって思いました。あと、「何もしてない」って言われてしまうことに、耳を傾けないようにする(笑)。ここでも、強いメンタルが必要だなって思いました。

――グループの時にも、今とは違った葛藤や戸惑いがあったのでは?
松井玲奈葛藤というよりは、自分の時間がなかったというのが一番でした。本を読みたくても読めなかったり、誰かに会いたくても会えない。スケジュールがわかるのがギリギリで、明日の仕事のために今から準備しなきゃとか、心の余裕がなかったです。卒業してからは、自分のリズムで、いろいろな事に今まで以上に興味を持って、人に会って話したり、何かを観に行ったりできるようになったのかなと思います。

――それで今、ファンイベントなどにも幅広いジャンルの方がゲストで来られたり、新しいことに挑戦したりできているんですね。
松井玲奈そうですね。これからも興味あることに没頭したり、深く掘ったり、いろいろな作品や人にたくさん出逢っていきたいです。
(文:ジェントル)

はらはらなのか。

 人々の心に残る女優になりたい。そう願いながらも、なかなか芽が出ない子役・原ナノカ(原菜乃華)。もうすぐ13歳になる彼女は、さみしいときにだけ見えるもうひとりの私・透明ナノカがいなければ朝も起きられない。父・直人(川瀬陽太)にも素直になれない、まだ夢見がちで迷えるお年頃。自分が生まれると同時に亡くなった母・マリカ(松本まりか)に憧れて始めた女優業だけど、オーディションに行っても不合格続き。モヤモヤした日々を送っている。

 ある晩、父の都合で田舎町に引っ越してきたナノカが見つけたのは、舞台『まっ透明なAsoべんきょ〜』の再演とキャスト募集のチラシが入った封筒。それは、13年前に母が出演した舞台だった。絶対に主役をやりたい! と反対する父にも内緒でオーディションを受けることを心に決めたとき、運命のいたずらか、初演で母の娘役を演じたリナ(松井玲奈)の喫茶店を見つけるナノカ。時を同じくして、転校先のスター生徒会長・凜(吉田凜音)と出会い、歌手を目指すリナの存在に、少しずつ感化されていく。

 主役を勝ち取り、劇団Z-Lionの演出家(粟島瑞丸)とメンバーら(チャラン・ポ・ランタン、micci the mistake、広瀬斗史輝、上野優華、カンカンバルカン)と稽古をすることになるナノカだが、なかなか役の気持ちをつかみきれない。演技をすることは「本当」か「嘘」なのか。ナノカがたどり着く未来とは――。

監督:酒井麻衣
出演:原菜乃華 吉田凜音 チャラン・ポ・ランタン 松井玲奈
4月1日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
【公式サイト】(外部サイト)
(C)2017「はらはらなのか。」製作委員会

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