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【連載番外編】記者が見たSMAPの真実 PART3 〜稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾の素顔〜
草なぎ剛 撮影の合間もギターを楽しむ、純粋すぎるぐらい純粋な子ども
その頃から彼はギターにはまっていて、セットチェンジの待ち時間など、暇さえあればギターに触れていた。撮影では、藤井フミヤの「TRUE LOVE」を弾き語るも、ところどころアレンジを変えたり、アドリブを入れたり、とにかく自由。それでいて必死。最後まで弾き続けると、「今のは『オリスタ』バージョンだったね!」と茶目っ気たっぷりに言う。媚を売ろうとか場を盛り上げようとか、そんな下心は一切なく、ただギターを弾くことが楽しくて楽しくてしょうがない、といった様子だった。私自身は、すべての子どもが純粋だなんて思ってはいないけれど、彼については、純粋すぎるぐらい純粋な子どものようだと思った。
「SMAPのライブはドキュメンタリー」「伸びしろがあるSMAP」
「伸びしろがあるから、SMAPってこれからだと思うよ。大人な面もあるし、もっともっと、いい意味でおかしな部分が出てくるんじゃないかと思う」
彼は、70代になってもロック魂全開のローリングストーンズのようになりたいと語っていた。数ヵ月前にドームでライブを観たばかりだった。
「ミック・ジャガーとか、すごくカッコイイもんね! あの体型も70歳じゃないよね! あんなにスリムなシルエットで、腰くねらせて、ぐんぐん前に出てこられちゃって、“はは〜、参りました”って思ったもん(笑)。あの説得力! あれがロックだよね! 超ロックだよね! あの人たちカッコイイ! 上手いとか下手とか技術とか、理屈じゃないもんね、あそこまでいくと」
そういう彼自身が、上手いとか下手とか技術とか理屈じゃない、途方もない人としての魅力を備えている。でも、彼は相変わらず、そのことに気づいていない。彼の魂はあまりにも無垢だ。