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菅田将暉インタビュー『前人未踏のパイオニアのような仕事にチャレンジしたい』

“あぁ、楽しかった!”そんな1年でした

――本作をはじめ、たくさんの作品に参加された2015年は、菅田さんにとってどんな1年でしたか?
菅田「(2015年は)寝る間も惜しんで仕事をしよう!」ってマネージャーさんと決めていて。本当にその言葉通り寝る時間もないくらいに仕事をして、それでしっかりと体が疲れて、ぐっすり眠れた年でした。それってすごい充実度で。すっきり寝れるって、大事なことだと思うんです。そういう意味で、ちゃんと疲れることができました。同じことばかりで飽きるという意味では、いろいろなおもちゃがあって“あぁ、楽しかった!”って。そんな年でした(笑)。

――とくに印象に残っている作品を挙げるなら?
菅田やっぱりさだまさしさんの自伝的青春ドラマ『ちゃんぽん食べたか』(NHK総合)と『民王』(テレビ朝日系)ですかね。auのCMもそうですけど。映画は今年公開のものもあるので、2015年だとドラマですね。『ちゃんぽん食べたか』で初めて連ドラの主演をやらせてもらえたこと、『民王』では『仮面ライダーW』(2009年)以来、久々にテレビ朝日さんで(主演を)やらせてもらったことは、ひとつ記念にもなりました。『民王』は本当に楽しい現場だったうえに、いろいろと話題になったり賞をいただいたりして、作品として評価されたことがすごくうれしかったです。
――そのドラマ2作でも、実像に迫る前者と、笑いを追求する後者では、全くジャンルが異なります。いろいろな作品に参加されたことで、新たに生まれた課題はありますか?
菅田たくさんあります。2016年に持ち越しの課題でいえば、お笑い芸人さんもそうですし、福田(雄一)組のムロ(ツヨシ)さんや(佐藤)二朗さんとか、自分の好きな人たちに対して、気を抜くと“客”になってしまうので……そうではなく、同じフィールドに立たなくてはいけないって意識を今後はもっと持たなくてはと思っています。憧れで終わらせずに、自分の好きな気持ちはいったん置いといて、ちゃんと自分の仕事を果たすというのは、今年の目標だなと。

――具体的に挑戦したいジャンルや、興味のある監督、演出家はいますか? 変幻自在に新しい役に挑戦されている印象を受けますが、いまお仕事はどのように決めているのですか?
菅田全部任せています。マネージャーさんとの普段のコミュニケーションのなかで、こういう方向性で、ってことを話しているくらいで、あとは信頼して。挑戦したいことはたくさんありますが、だんだん学生の役がなくなってきたので、先生役やスーツを着た役とかをやってみたいですね。あと昨年、NHKのEテレで『オレアレ』という5分間ドラマ(菅田ふんするサラリーマンが毎回異なる生き物に生まれ変わる不条理コメディ)や、(明石家)さんまさんの回想ドラマをやらせてもらったんですけど(日テレ特番『史上最大のさんま早押しトーク』内のドラマ『小岩青春物語〜きみといた街角〜』)、ああいういままで誰もやっていないパイオニアのような仕事には、チャレンジしていきたいです。

公私ともに自分のアイデンティティを見つけていく

――たくさんの出会いを通じて、いま身につけたいことはありますか?
菅田公私ともに、自分のアイデンティティを見つけていくってことではないですかね。自分は何が好きで、何が嫌いで、っていうシンプルなもの。普通に生きていたら(自ずと)出てくるものなんでしょうけど、お芝居をやっていると、その辺の感覚がなくなってくるので。“さあ、何でも来い!”ばかりだと好き嫌いの基準がなくなるぶん、何もできなくなってしまう。エンターテインメントの世界では、当たり前のように人が死んだりしますが、それに慣れてしまわないためには、ニュースも見なきゃいけないと思うし。今日もテレビを見ていたら、父親を殺した学生のニュースが流れてて。当たり前のようにアナウンサーが(事件の内容を)読んでいたけど“凄惨な事件だ”っていう感覚をちゃんと育てなければなって。

――2015年とくに気になったニュースは、何でしょう?
菅田10代の事件の印象が強いですね。学生同士でも、いろいろありましたよね。自分がハタチを超えてからは、自分より年下のニュースを見ると考えさせられることが多いです。スポーツの日本代表とか、音楽の世界で10代が活躍するいいニュースがある反面、いろいろな社会的な事件は目に入ってきます。
――菅田さんは成熟されていますね。
菅田とくに昨年は、社会人としてものを問われる瞬間が増えたので、鍛えられましたかね(笑)。日々の生活のことでも、一般常識的な道徳を守るとかそういうレベルのことから、当たり前のことをやっていかなくてはという感覚は大事にしています。

――いいニュースは、どうやって仕入れていますか? 2015年、新たに好きになったものはありますか?
菅田ミュージシャンや俳優仲間だったり、自分の周りにいる感性豊かな人たちから、勝手にいろいろなニュースが入ってきますね。昨年は初めて、ギターを買ったりして(笑)。同年代のバンドを見つけると、すごいなぁと思ったりします。

――最後に、今年の抱負を聞かせてください。
菅田変わらず、暇を惜しんで働きたいなと。働くというか、できるだけ作品をやっていきたいです。質も大事ですが、量もやっていきたいなと思っています。
(文:石村加奈/撮り下ろし写真:片山よしお)

ピンクとグレー

 人気俳優・白木蓮吾(中島裕翔)が突然死んだ。第一発見者は幼い頃からの親友・河田大貴(菅田将暉)。蓮吾の短い人生を綴った伝記を発表した大貴は、一躍世間の注目の的に。なぜ蓮吾は死を選んだのか。大貴がたどり着いた蓮吾の死の真実とは……。

脚本:行定勲
出演:中島裕翔 菅田将暉 夏帆 柳楽優弥 岸井ゆきの 千葉哲也
2016年1月9日(土)公開
(C)2016「ピンクとグレー」製作委員会
【公式サイト】(外部サイト)

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