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葉山奨之インタビュー『新しい楽しさを見つけて自分の感覚も変わった』

18歳の自分にしかできなかった表現

――1年前の夏が、ずいぶん昔のことのように感じられたりも?
葉山それは思いますね。自分のなかでは、もっと前に撮った感覚なので。このときの自分は何を考えていたとかわからないですし、いまの自分がこの作品をやるとしたら、この表現にはならなかったというのは本当に思います。完成作を観て“いまはいまでこの芝居できないな”って。それは映画を観終わってすぐ、監督にも言いました。僕の18歳の時間を作品として残してくれて、監督に感謝しています。

――初めて映画の主演を務めた感想は?
葉山正直、主演っていうことを意識していたのは、最初だけです。本当はスタッフさんとか、周りを気にしないといけないのに、自分の役に対していっぱいいっぱいだったので。芝居以外の主演の仕事としてはちゃんとできていなかったかもしれません。でも、撮影している最中に、あまりそこを意識するのはよくないとも思っていて。そんなことを考える余裕もなかったんですけど(苦笑)。
――15歳でデビューして以来、映画やドラマ、舞台と幅広く活躍されていますが、芝居のおもしろさは日々実感されていますか?
葉山いろいろな役をやらせてもらって、すごくおもしろくなってきています。そのぶん“どの作品を観ても変わらない”って言われるのはよくないと思っているから、作品に入ったら(その世界観に)集中する、役に対してまっすぐに向き合うことが、いまの大きなテーマです。時間のないなかでどれだけ役を追求できるか? すごく大変ですけど(苦笑)。

 今年の4月に、海外の人たちと一緒に作品を作る機会があったんです。4ヶ国の合作映画なんですけど、スタッフさんも海外の人で、主演がフランス人。そのとき「日本の役者は、時間がないなか徹底的に役作りをして、2週間くらいで映画を撮って本当にすごい! 1年くらいの時間をかけて、ゆっくり撮っていく私たちにはとても真似できない」って言われて。でも僕からすると、そんなに長い時間、集中できる彼らの方がすごいと思って。本当に1日に2シーンくらいしか撮らないんですよ。でも、髪の毛1本、指先ひとつ、とても細かいところにまでこだわって。日本映画とは全然違う、海外の人たちとの仕事もいいなと思いました。新しい楽しさも見つけられたし、自分の感覚も変わったのかなって思います。

いつまでも少年の心を忘れないように(笑)

――デビュー当初から、海外作品への意欲を示していましたよね?
葉山もともと海外が好きっていうのもあって。日本だけじゃなくて、海外へ行って、海外の同年代の人たちと一緒に作品を作り上げていくっていうのは、いまの僕の目標です。目標といえば、つい最近お会いする機会があった加瀬亮さんの人間的な魅力に惹きつけられました! お芝居でも、いつ役になるのか本当にわからないんですよね。ご本人に「大好きです!」って告白しました(笑)。僕も加瀬さんみたいな俳優になりたいと思って、お話を聞いたことは全部メモしました。

――加瀬さんも、海外の作品に積極的に参加している俳優さんですね。朝ドラの大役を果たす一方、今年は初舞台を踏み、ハタチのお誕生日も板の上で迎えるという充実した1年ですね。
葉山朝ドラの役作りは、すごく難しかったです。1年間ひとつの役をやるというのも初めての体験でした。自分のなかで役を追求しないといけないのが大変だったけど、すごくおもしろくて。台本を読んで、ぼんぼん出てくるアイディアをメモして。別の現場に行っても、どこかで(朝ドラで演じた)一徹というキャラクターが残っていたり。朝ドラをやったからこそ、役への向き合い方とか、変わったこともありますね。

 ハタチになることは、うーん……。精神年齢が12歳くらいで止まっているので、いつまでも少年の心を忘れないように(笑)。正直、年を取りたくないっていうのがあって。大人になると、面倒そうだなって(苦笑)。年上の人とか見ていて、大変そうだなって思ってしまうので。でも10代は、まずはひとり旅など、やりたいことはできました。これからもっと成長し続けられたらと思います。
(文:石村加奈/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

夏ノ日、君ノ声

 高校2年生の哲夫(葉山奨之)はケンカで怪我をしてしまい、入院することになる。病院で暇を持て余すなか、同じ病院に入院している舞子(荒川ちか)に出会う。舞子は生まれながらの難病を患っており、耳が聞こえず、声をだすことができない。そんな彼女と、音声補助装置や筆談で交流する哲夫。ふたりは次第に想いを寄せ合うようになる。
 哲夫は退院後も舞子のもとに通うようになる。一方、哲夫に思いを寄せる幼なじみユカ(古畑星夏)は、ふたりに嫉妬し、舞子をひどい言葉で傷つけてしまう……。

監督・脚本:神村友征
出演:葉山奨之 荒川ちか 古畑星夏 / 木乃江祐希 影山樹生弥 五十嵐健人 柾木玲弥 大串有希 小菅雅乃 松本若菜 大口兼悟 永倉大輔 菊池麻衣子ほか
(C)「夏ノ日、君ノ声」製作委員会
2015年10月24日(土)より角川シネマ新宿ほか公開
【公式サイト】(外部サイト)

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