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岡田准一インタビュー『説得力のある関係性にしたい』

人気グループ・V6のメンバーであり、俳優としても幅広く活躍中の岡田准一。数々の大ヒット映画やNHK大河ドラマなどで見せてきた圧倒的なオーラを放つ俳優の顔は、男性をも惹きつけ、多くの後輩ジャニーズたちがその背中を追いかける。そんな岡田が大ヒット主演作のシリーズ続編となる『図書館戦争 THE LAST MISSION』について語ってくれた。

続編では貫禄があってもいいかな

――前作から約2年半を経ての続編公開。近未来の日本を舞台に、図書の検閲と戦う“図書隊”たちの新たな戦いが描かれますが、続編を作る上で意識したことはありますか?
岡田前作では“王子様”というキーワードとか、アクションをたくさんやることで、観てくれる人の世代を狭めたところが多少あったと思うんです。なので、今作は大人にも喜んでもらえる映画にしようということを、佐藤監督やプロデューサーの方と一緒に話し合いました。一番のテーマは“説得力”を持たせること。今はシビアな時代で、いろいろな国際情勢が身近になってきているなかで、海外の映画では主人公像もシビアに変わってきているんですよね。“家族さえ守れればいい”っていうのがリアルだったり。
 日本のお客さんもそういう作品を観て目が肥えているから、説得力のないものは観てもらえないと思うんです。『図書館戦争』はパラレルワールドの話だし、日本で銃をバンバン撃つなんてことはなかなかない。その世界のなかで、堂上(岡田)や笠原(榮倉奈々)のような濃いキャラクターが動いているものを、どうやって説得力のあるものに観せていくのかを一番意識しました。

――その意識を反映して、岡田さん演じる教官・堂上のキャラクターにも変化が?
岡田今作では部下の笠原を前に出して、堂上は裏でさりげなく見守っている上官として、関係性に変化が生まれています。前作では僕のアクションが突出していましたけど、今回はもう少し説得力のある関係性にしたいなと。前作での堂上は笠原にとっての“王子様”だったので、そういう演技を意識しましたし、アクションも技がキレイにカッコよく映ることを意識していたんです。でも、今回は“王子様”という冠をどけて、上官としてどう部下を見守りながら、恋愛をしながら、大事な仕事を託すのか……ということを考えながら演じました。

――体づくりやアクションに関しては、何か意識しましたか?
岡田見た目に関しては、もうちょっとシャープにするか悩みました。この作品の前に大河ドラマ(『軍師官兵衛』)を撮影していて、役作りで恰幅をよくしていたので。でも、前作ではカッコよさを意識して見た目やアクションを作っていたけど、続編では貫禄があってもいいかなと思って、そのままに近い状態で撮影しました。動きに関しては、武術や格闘技のインストラクター資格を持っているし、トレーニングも毎日やっているので、問題なかったです。ただ、武術や格闘技が得意になればなるほど、アクションって苦手になっていくんですよね。

議論しながらやりましたよ(笑)

――アクションは“見せる”動きだから、ですかね。
岡田そうですね。昔のアクションは武術家が監修に入っていたけど、今はアクションが得意な人が、振り付けのような感じで作っていることが多いんです。だから“見せる”ことと“本物”のバランスが大事になってくる。本物の格闘技をやっていると、劇中のアクションに対して“それは動きとして嘘すぎる”っていうのがどうしてもあるんです。でも、やっぱり自分としてはそこもちゃんとやりたいし、アクションスタッフともいい意味で議論しなければいけないところで。

――たとえば、どんな議論があったんですか?
岡田原作には徒手格闘(武器を使わない格闘)はないんですけど、せっかく岡田がやるんだからと言ってくれて、前作ではやらせてもらったんです。今作ではそれをもっと増やしたいという思いをアクションチームに持っていただいていて。でも僕としては、ストーリーとしてつながらないところでアクションをやるのだったら、この作品に合わないんじゃないかという気持ちがあったんです。そういう部分を、お互い納得いくものにするために話し合いました。それはもうとことん議論しながらやりましたよ(笑)。

――堂上と笠原の恋愛が進展するのも、続編の見どころのひとつです。キュンキュンするシーンもパワーアップしていますが、演じてみてどうでした?
岡田普通そういうシーンのときって、スタッフが気を使って知らないふりをしてくれるものなんですよ。頭を撫でるシーンとかがあったら、サラッと「次いきまーす」って感じで。でも『図書館戦争』の現場は特殊で、みんなワクワクしながら見ているんです(笑)。しかも冷やかしてくるから、もう恥ずかしくて。
 監督も、「堂上はもう笠原のことを好きですからね〜」とか、耳元でボソっと言ってくるんです。原作で笠原が「いつから私のこと好きなんですか」って聞いて、堂上が「お前がオレのこと好きになる以前なのは確かだ」って言うから、それを引用して(笑)。堂上と笠原のそういうシーンではずっとそんなことをしながら、監督に「どのタイミングで頭をなでますか?」とか聞かれてて。すごくイヤでした(笑)。

“魂”の部分を大事にしたい

――この作品のように原作がある場合、演じるときに原作はどの程度意識するんですか?
岡田 僕も本が好きなので、原作ファンの人に納得してもらえる演じ方をしたいと思います。そのためにも、原作の核となっている“魂”の部分は大事にしたい。それって、見た目の問題ではなかったりするんですよね。『永遠の0』の宮部久蔵も、見た目は原作と違うけど、そのなかで“宮部久蔵”に見えるようにしていったというか。核となる“魂”の部分さえ間違っていなければ、違う部分があっても、ちゃんとその人物に見えてくると思うんです。
 堂上の場合は、映画のほうが原作よりちょっとシャイな感じ。原作の堂上は、もっとビックリするくらいクサいセリフを言いますから(笑)。そういうカッコいいセリフが、映像になったときうまくいくとは限らないので、そこは現場で相談しました。とくに「お前は強い花だ」っていうセリフを見たときは、さすがに「これは言えるかわかりません」って(笑)。結局それは言いましたけど、その場でちゃんとそう思ってセリフを言わないと嘘になってしまうので、そういうところは意識しますね。

――完成した作品を観てどう思いましたか?
岡田 主演のあり方としてはやれることをやれたと思います。『LAST MISSION』というタイトル通り、最後のつもりでやったので、ちゃんと前作を超える作品になったと満足しています。試写を観た後は、榮倉さんと握手しました。監督もプロデューサーもこの作品を愛していて、前作を超えられたってみんなが思っていて。アクションあり、ラブもありのエンタテインメントとしては、前作以上に成長できたんじゃないかと思っています。
(文:加藤 恵)

図書館戦争 THE LAST MISSION

 「本を読む自由」を守っている“図書隊”に所属する笠原郁(榮倉奈々)は、検閲で取り上げられそうになった大事な本を取り返してくれた憧れの図書隊員を追って入隊。図書特殊部隊所属となり、鬼教官である堂上篤(岡田准一)の罵倒とシゴキに耐え、上官の小牧幹久(田中圭)、同期の手塚光(福士蒼汰)や柴崎麻子(栗山千明)らとともに厳しい訓練と図書館業務の日々を過ごしていた。
 そんなある日、この世に1冊しか現存しない“自由の象徴”の一般展示が行われる“芸術の祭典”会場の警備を任命される。実は、図書隊を解散させる事で、歪んだ社会を正しくしようと考えている手塚の兄・慧(松坂桃李)が図書隊壊滅を目論み仕組んだ罠だった……。

脚本:佐藤信介
出演:岡田准一 榮倉奈々 田中圭 福士蒼汰 西田尚美
2015年10月10日(土)全国東宝系にてロードショー
【公式サイト】(外部サイト)(C)2015“Library Wars LM”Movie Project

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