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ORICON NEWS
誰かの役に立つ海外体験! 学生たちの国際ボランティア体験談
中央アジアのキルギスで1年8ヶ月活動! ―石田裕貴さん
現地では、体育や音楽の授業のサポートのほか、サッカークラブや日本の言葉や文化を学ぶ日本語クラブの立ち上げ、運動会やコンサート、日本にまつわるセミナーなど、幅広く活動したとのこと。現地になかった運動会は、生徒も先生も熱中し、「よかった」「今後も開催したい」という声が起こるほど大好評でした。
日本人だからこそできることとして、日本の言葉や文化を伝えることにも取り組んだ石田さん。日本語クラブでは、近隣の町にある日本語センターとも交流の輪を広げたそうです。
活動を続ける中で、現地の人たちともすっかり打ち解け、帰国直前のお別れパーティーでは羊と仔羊の料理をお世話になった人々へ振る舞うという、現地の風習にならったコミュニケーションを取るほどに。「同じアジアの流れをくむキルギスの人は、日本人と顔が似ているので、現地の人から『君はキルギス人だ』と言われていました(笑)」。そんな石田さんに、ボランティアの意義について聞いてみました。
石田さん 僕は、助けるというイメージでボランティアをしていませんでした。現地の人々と一緒に生活して、一緒に楽しいことをしたいという思いでした。ただ、僕の言動が、日本人全体のイメージつながるという意識は常に持っていました。自分を通じて日本人の存在を伝えられる、日本に良い印象を持ってもらうことができる。そこに意義があるのではと思います。
JICAでは、今後もエムゲクタラー村に協力隊員を派遣する予定。石田さんは帰国後、自分の経験を生かし、国際ボランティアを志望する後輩たちにアドバイスを行っています。
南インドの小学校で子供たちを教える! ―光畑梢さん
光畑さんの活動拠点は、主に貧困層の子どもたちが通う小学校。文字カードを使ったゲーム形式の学習や挨拶などを通じた日本語教育、新聞を使った折り紙やボール回しなど、インドの一般的な小学校では行われていない美術・音楽・体育などの情操教育を実行しているそうです。とはいえ赴任して約9ヶ月。やりがいを感じる一方で、自身の課題や苦労も痛感しているとか。
今は、赴任先でどのような活動ができるか、日々奮闘しているという光畑さん。苦労や悩むことも多いけれど、国際ボランティアにはそれ以上の充実感がある様子。赴任は2017年1月までの2年間です。
光畑さん 世界は、とても広くて深いです。今後もチャンスがあれば、多くの人と教育や環境について学びたいと思っています。世界を舞台に仕事をするなど想像していなかった私ですが、今、青年海外協力隊員として活動しています。協力隊員を目指している人には自分の気持ちに素直にチャレンジすることを勧めたいですね。
大切なのは、語学と人間力!? ―生藤知樹さん
生藤さん 「国際貢献実習」という授業で、フィリピンの孤児院でのボランティアを体験しました。帰国後、「国際ボランティア論」で青年海外協力隊への理解を深め、また「ボランティア・スタッフズ」というクラブでの活動を通じてチャレンジしたいと思い、浅野先生のゼミに入りました。
――選考突破のために努力していることは?
生藤さん TOEIC650点以上が合格の最低ラインと言われているので、今は特に単語とリスニングの勉強に力を入れています。また、スポーツインストラクター、キャンプ指導員の資格も取得し、上級救命講習も修了しました。
――先生からのアドバイスは?
生藤さん 青年海外協力隊員は日本の代表として派遣されるので、報告・連絡・相談の「ホウレンソウ」を習慣づけること。また、海外での生活のなかで、自分の任務や目的を見失わないように、「折れない心を持つことが大事」とも言われています。
――大学のプログラムでボランティアに役立つと感じたものは?
生藤さん 先ほど話した授業やクラブ、ゼミもそうです。特にゼミでは、小学校でのボランティア活動により、子どもたちの視点で考えることの大切さや、自分の関わった児童が成長することの喜びを実感することができました。
――合格したら、どんな活動をしたいですか?
生藤さん 小学校から今も続けている野球の経験や資格を生かしたスポーツ指導を通じて、チームワークの大切さを伝えたり、地域に貢献する活動をしたいと思います。
国際ボランティアを経験した学生は、企業をはじめ、国際機関や教員、自治体など就職活動でも高い評価を得ています。石田さんや光畑さんが語るように、学生のボランティアでは直接、人を救うことができないかもしれません。しかし、国内外を問わず多くの人々のために働くことは、自分自身にとっても貴重で有益な経験になるはずです。
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(取材協力:摂南大学)