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有村架純インタビュー『楽しいと思うことを楽しんでやる』

平成の清純派女優・有村架純がギャルに大変身!? 金髪&ギャルメイクに超ミニスカの制服姿のビジュアルは新鮮! 学年ビリ、人間のクズと学校から罵られていた女子高生・さやかが、家族や塾の先生、仲間たちに支えられて、慶応義塾大学現役合格を成し遂げるという、奇跡の実話から生まれた青春映画『ビリギャル』。衝撃のオファー時「私で大丈夫か不安だった」と明かす彼女に、撮影を通じて感じたことなどを聞いた。

<<動画インタビュー>> 私を変えてくれた言葉…

自分が楽しいって思うことに全力

――ルックスの衝撃もさることながら、本編で違和感なくギャル語を話す有村さんに感服しました。今回、役へのアプローチはスムーズでしたか?
有村実は撮影の前日まで、泣きそうになるくらいさやかのことがわからなくて……。逃げ出したいと思うくらいわからなかったんです。“ギャル”という言葉も、私の(役作りの)なかで邪魔していたし、取り入れなきゃいけない外見の要素ばかりに気が回ってしまっていました。でも軸がしっかりしていないと、ふわふわしたままで終わってしまうと思ったので、撮影前日の夜もずっと台本とにらめっこをしていたんです。“さやかのエネルギーになっている部分はどこだろう?”って探していたとき、楽しいと思うことを楽しんでやっているスタンスなんだなって感じて、いろいろ見えてきた部分がありました。そうしたら、肩に乗っていたものもスッとなくなって、ギャル語とかのセリフも全部、素直に頭のなかに入ってくるようになりました。
――さやかの軸の部分について、どのように捉えたのですか?
有村(さやかのお母さん)ああちゃんの「楽しいと思うことだけやっていればいいの」という考え方だと思います。友だちといるときも、(塾の)坪田先生といるときも、ああちゃんとの時間もすごく楽しい。私から見ると、さやかはすごくキラキラした子。金髪にしたり、ギャルメイクをして露出したお洋服を着るのも、そういうふうにして自分を強く見せるというのではなくて、やりたいからやっているんです。自分が楽しいって思うことを全力で楽しんでいるって素敵じゃないですか! 見ているこっちも笑顔になるし、刺激ももらえます。この映画を観てくださるみなさんの目にも、キラキラしたさやかが映っていてほしいです。

――ああちゃん役の吉田羊さんとのお芝居はいかがでしたか?
有村羊さんとのお芝居のときはいつも、何にも壁のない状態で、本当に生まれたときから知っているような気持ちでした。一緒にいると、不思議と落ち着くんです。そういう気持ちがきっとスクリーンにも表れているだろうと思います。羊さん自身が、ああちゃんみたいにあったかい人だからだと思うんですけど、全然遠慮することなく、甘えさせていただきました。

ポジティブに考えられるようになった転機

――とくに印象に残っている、ああちゃんとのシーンを教えてください。
有村受験勉強が苦しくなったさやかが、ああちゃんに初めて弱音を吐く夜のシーンは、泣くお芝居ではなかったんですけど、どうしてもああちゃんの言葉で涙腺が緩んでしまって、すごく泣いてしまいました。……ああちゃんの気持ちに心が動かされて、胸がギュッて締め付けられました。それから、家の前で弟の龍太(大内田悠平)がお父さん(田中哲司)にすごく殴られて、ああちゃんがバッドを振り回すクライマックスの場面。(あのシーンも)台本では、ああちゃんに抱きつく芝居ではなかったんですが、自然と体が動いてしまっていました。無意識にやっていたので、後で指摘されてから気づきました。あのときは、ああちゃんがさやかのために初めてあんなに怒って、父親に向かっていってくれて“ありがとう”という気持ちと“私たちは大丈夫だから、もういいよ”って言ってあげたかったんです。そんな気持ちで、思わずああちゃんに駆け寄っていました。やっぱり台本を読んでも、実際にお芝居をしてみないとわからないことの方が多いので、現場でみんなと一緒に作っていく過程がすごく好きです。
――さやかは、坪田先生(伊藤淳史)という塾講師との出会いで、人生が大きく変わります。有村さんにとっての大きな出会いとは?
有村今の事務所の人たちとの出会いです。自分のなかで、一番大きな影響を与えてもらったと思っています。19歳のころ、自分のなかでまだ分析しきれていないことがたくさんあって……。普段の居方とか、本当はどういう人なんだろう? って自分でもわからなくなっていた時期に、今のマネージャーさんが「自分の悪いところをちゃんと受け容れてあげた方が楽だよ」と言ってくれて、いろいろな考え方が一変しました。あのころは例えば、暗いって言われることがイヤで「本当は明るいんですよ!」って無理に喋ったりしていました。でもずっとそうしてると、しんどくなってしまって。そんなときに「別に暗いなら、暗いでいいんじゃない?」「そうなんです、私、暗いんです。でも、こんなこともできるんですよ!」って言った方が、たぶん楽だよって。“たしかに!”って思って、それからは自分のダメなところもすんなりと受け容れられるようになって、いろいろなことがポジティブに考えられるようになりました。

3年後の25歳くらいまでのイメージ

――有村さんにも、強力な理解者がいるんですね! では、一生懸命がんばることが、人の心や物事を動かす大きな力を秘めているという本作のテーマについて、いま有村さんをポジティブに動かしている原動力は何ですか?
有村周りのみんなが自分を信じてくれていることと、この先、自分がどうなっているかというイメージですね。

――どれくらい先までイメージされているんですか?
有村具体的にしているのは、今は3年後の25歳くらいまでのイメージですかね。人生設計というほどではない漠然としたものですけど、役者としては25歳までに何か賞とか獲っていたいなあとか思ったりもしています。そういった評価がすべてではないですけど、役者としてひとつ認めてもらえたという目に見えるものがあれば、よりがんばろうって思えるのかなって思ったりしています。自分のなかで楽しみにしていることですね(照笑)。……でも、口に出すことが大事ですからね!

――女性としてはいかがですか?
有村25歳と言ったら、大人になってもう5年も経つので、今はまだいろいろなことを勉強中ですけど、もっともっと周りを見れるようになって、あまり壁を作らないというのか、やわらかい女性になれたらいいなって思います。
(文:石村加奈/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

ビリギャル

 名古屋の女子高に通うさやかは、勉強は一切せず毎日朝まで友だちと遊びほうける日々。このままでは大学への内部進学すら危ういと心配した母・ああちゃんは、さやかを塾へ通わせようとし、そこで教師の坪田と運命の出会いを果たす。
 坪田は、金髪パーマ、厚化粧に耳にはピアス、極端に短いミニスカートにへそ出しというギャル全開のさやかに面食らうが、見た目はハデでも素直な性格だと気付く。そんなふたりはすぐに打ち解け、慶應大学への受験合格を約束することに!
 はじめはノリで慶應大学合格という目標を掲げたさやかは、当然、絶望的な高い壁に何度もぶち当たる。しかし、仲間たちの友情に支えられ、本気で勉強に取り組むようになっていった。果たして、偏差値30のギャル・さやかは偏差値70の慶應大学にいかにして現役合格を果たせたのか!?

監督:土井裕泰
出演:有村架純 伊藤淳史
   野村周平 安田顕/吉田羊/田中哲司
5月1日(金)公開
【公式サイト】(外部サイト)
(C)2015映画「ビリギャル」製作委員会

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