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(更新: ORICON NEWS

二階堂ふみ&太田莉菜 SPECIAL INTERVIEW 重いし、苦しいし残酷…でも、不快感を超えて残る―― その先にあるものを考えてもらうための表現

独特な空気感と確かな演技力でエンターテインメントシーンにその存在感を放つ二階堂ふみが、映画『脳男』ではサディスティックな連続爆破犯を演じ、自身の内面にも潜んでいるかのような狂気を吐き出している。そんな二階堂と女同士の特別な関係にある共犯者を演じたのは、幅広い表現分野で活躍し、その妖艶な雰囲気で誰もを魅了する太田莉菜。ふたりが心のうちをさらけだして発した言葉は……。

自分のなかにうごめく悪を吐き出す[二階堂ふみ]

──連続爆破犯という過激な役を演じることに勇気はいりませんでしたか?
【二階堂】 私、実際に起きた事件を調べたりすることに興味を持っていた時期があったんですね。そうしていると、たまに犯人が言っていることになぜか少しだけ共感してしまうことがあって、自分でも恐怖を感じていたんです。そのときにこのお話をいただいたので、緑川紀子という役を演じることで、自分のなかにうごめく悪を吐き出すことができるならぜひやりたいと思ったんです。現場では、吐き出したいことがどんどん増えていっちゃって困りましたけど(笑)。監督に「不健康な感じに痩せてほしい」って言われたのになかなか体重が減らなくて、みんながおいしそうにごはんを食べているのを見てイライラしちゃって(笑)。
【太田】 今自分自身がいちばん興味を惹かれている表現方法はお芝居だなって思っていたんですね。私はしばらく仕事を休んでいたんですけど、そんな私に声をかけていただいたので、すごくうれしかったです。それが爆破犯の役だったんですけど、自分の可能性はいくらでも引き出したいですし、限界も感じたくないですし。台本を読んで、水沢ゆりあは孤独感や自分の存在意義の危うさを感じていて、必要以上に自分をアピールしないと寄りかかるものがないんだ、実は弱い人間なんだと思えたんですね。そういうキャラクターを演じることにすごく魅力を感じたので、すぐに「やりたいです」とお返事しました。

──共演前はお互いにどういうイメージを持っていましたか?
【太田】 共演が決まる直前にたまたまプライベートで会う機会があったんです。まさかその直後にこんなディープな間柄の役をやることになるとは(笑)。私は他の役者さんと共演するシーンがほとんどなくて、ひたすら緑川に思いを寄せるという役だったので、二階堂さんに頼りっきりでした。
【二階堂】 水沢ゆりあの役を誰がやるのかずっと気になっていて、太田さんだと聞いてホッとしました。現場でも太田さんにしか出せない魅力を感じました。やっぱりかっこよくて絵になる。完成した映画を観たときに、「ああ太田さんで本当によかったぁ」って共演した染谷(将太)くんと話しました(笑)。

シルエットがきれい、彫刻っぽい――[太田莉菜]

──『悪の教典』に続いて、この作品の二階堂さんを観るという観客もいると思うんですが。
【二階堂】 そうなんですよね。『ヒミズ』のふたり(二階堂ふみ&染谷将太)が、その後『悪の教典』で高校生になってハスミンに狙われ、その結果『脳男』でグレるという流れです(笑)。
【太田】 私は『脳男』の後に『悪の教典』を観たんですよ。あまり内容を知らずに観たら、ちょっと前まで一緒に人を殺していた二階堂さんが狙われる立場でびっくりしました(笑)。
【二階堂】 『脳男』の直前、本当にギリギリまで『悪の教典』の撮影をしていたんですよ。伊藤英明さんの“悪”を間近で感じることができたので、今度はその悪の側になるんだという気持ちで臨めました。今考えてもすごく濃い数ヶ月でしたね。

──“脳男”こと鈴木一郎を演じた生田斗真さんの熱演はいかがでしたか?
【太田】 私は共演シーンが一瞬だったんですけど、生田さんはメイクルームやロケバスのなかでもあまり人と接していなかったです。鈴木一郎になりきっている感じで。だから、現場で感じた鈴木一郎の雰囲気や緊張感みたいなものが、そのままスクリーンに表れていると思いました。
【二階堂】 私は最後の3日間、ずっと共演していたんですけど、すごくきれいなお顔立ちをされているなって(笑)。
【太田】 きれいだよね。私もそれは思った。シルエットがきれいというか、彫刻っぽいというか。
【二階堂】 鈴木一郎に首を締められるシーンで、顔がすごく近くて「やばい」って思いましたもん(笑)。「さすがです」って(笑)。

⇒ 次のページへ【観る人の感性によるけど…勘違いされたくない】

映画情報

脳男

 都内近郊で無差別連続爆破事件が発生。刑事の茶屋は、ついに犯人・緑川のアジトを突き止めたが、 確保できたのは身元不明の男だけだった。緑川の共犯者と見なされた男は、その犯行が異常だったため精神鑑定を受けることに。生まれつき並外れた知能と肉体を持ち、正義のため犯罪者を抹殺する感情を持たぬ殺人ロボット。そんな彼を人は“脳男”と呼んでいた―。そんな中、緑川が精神科医・鷲谷の勤務する病院を襲撃し始める。”脳男”と緑川の想像を絶する死闘が始まった…。

監督:瀧本智行
出演:生田斗真 松雪泰子 江口洋介 二階堂ふみ 太田莉菜
【OFFICIAL SITE】
2013年2月9日(土)全国東宝系ロードショー
(C)2013 映画「脳男」製作委員会

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