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(更新: ORICON NEWS

夏の夜は空を見よう 天体観測の楽しみ方

Topics
Chapter01:まずは自分の目で愉しむ(P1)
Chapter02:双眼鏡で近傍宇宙を愉しむ(P2)
Chapter03:望遠鏡の失敗しない選び方(P3)
Chapter03
いよいよ、望遠鏡を使って天体観望を愉しむ

最後のステップは、望遠鏡。系外銀河や星雲、星団をもっと細かく、土星のリングや木星の縞模様など、惑星の細部も観望できる。「キャンプなどの自然に行った先ではもちろん、自宅のバルコニーなどで使うのもおすすめです。望遠鏡を使えば、都会にいても月や惑星は見ることができます」。
望遠鏡の選び方、5つのポイント
双眼鏡より馴染みのない望遠鏡。どんなものを選べばいいのか。外せないポイントがこちら。
01 小型のものを選ぼう
「まずは、車に積める小型のものがおすすめです。最初から大きいものを買ってしまうと、扱いにくく、挫折してしまうので気をつけて」

02 価格帯は1〜3、4万程度
「この価格帯のものでも、ちゃんとしたものを選べば十分楽しめます。高額な自動導入機能が付いているものも、最初は避けたほうがいいかも。“土星”と入れれば自動で土星に向くと思われがちですが、初期設定に天文の知識が必要なため、初心者には難しいです」

03 買う前にインターネットで評判検索
「人気があるモデルは、検索すると実際に使っている人のコメントが出てくることが多いです。反対に、人気がないものは販売サイトしかヒットしないことも。評判をしっかり調べてから買うのが失敗しないコツです」

04 ガタとブレをチェック
「いい望遠鏡の見分け方は、しっかり作られているか、スムーズに動くか。方向を変えて手を離したときに、ピタッと止まるのがいい。少しでもガタッと動くと、せっかくセットしたターゲットが外れてしまうので、使いにくいです」

05 日本製がおすすめ
「海外のものも含め、同じような価格帯や大きさで多くの種類が出ています。やはり日本製は品質や技術にこだわっているので、おすすめですね。低価格(1万から3万程度のもの)でも日本製はあります」
夏から秋にかけて、押さえておきたい天文現象
◆ペルセウスザ流星群 <8月12日〜13日明け方>
ペルセウス座を中心に、放射状に流星が見られることから、この名がついた流星群。12日の真夜中12時頃に月が沈むため、そのあとからがよく見える。「当日の天気次第ですが、暗い場所なら1時間に数10個、僕が住んでいる横浜市で1時間に10個、都内では1時間に5個ぐらい見えると思います」。

◆土星
「今年の夏は土星がよく見えます。見ごろは、夜の8時、9時頃の南の空」

◆オリオン座流星群<10月20日以降>
オリオン座を中心に放射状に飛ぶ流星群が見られる。

◆金星
秋頃から来年の3月にかけて、夕方の西空に金星がよく見える。「望遠鏡で見ると、最初は丸からだんだんと楕円形にかわり、3月頃には三日月のように欠けてくるのがわかります」。
ビギナーも参加できる観望会
天体観望を始めたくても、一人ではハードルが高いという人も多いのでは。そんなときは、各地で行われている天体観望会に参加してみるのもいい。大沼さんが主催する「乙女高原星空観望会」は、望遠鏡を持っていなくても参加可。プロたちが星空の楽しみ方を教えてくれる。山梨県山梨市の乙女高原にあるキャンプ場で毎月、新月の近くに行われているから、興味がある人は参加してみては。

【イベント概要】
主催:乙女高原星空観望会運営事務局
宿泊:金峰山荘(キンプサンソウ)
住所:山梨県山梨市牧丘町柳平41
お問い合わせ:042-795-7687(スコープテック内)
公式サイト:otome.sblo.jp/(外部サイト)
Profile
大沼 崇(おおぬま・たかし)
株式会社スコープテック代表取締役社長。2005年、ビクセン社が発行する「天体望遠鏡で楽しむ 星空ガイドブック」を企画制作・執筆。ビクセン、シチズンの天体時計「アストロデア」の企画にも参加。プライベートでは、世界各地に足を運び、星空や天体、希少な天文現象の観測や撮影をしている。
公式サイト:scopetown.jp/company.html(外部サイト)
(イラスト/Mog 取材・文/駒場 彩佳)

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