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『ワールドクラス』に見る、世界が注目する日本のバーテンダー
日本大会を主催するキリン・ディアジオ株式会社、ワールドクラス日本大会運営責任者の中牟田孝一氏に、“世界レベル”と隆盛をみせる日本のバーテンダーの現状について話を伺った。
世界最大級のバーテンダーのコンペティション『ワールドクラス』とは
今年のジャパンファイナルでは、創造性と味わいを競う「Original Cocktail Challenge」、スピードと正確さを競う「Speed & Taste Challenge」、特定のテーマに沿ったカクテル作りの「The 4 Seasons Challenge」「Miami Day & Night Challenge」の4種目のチャレンジ(競技)を実施した。
世界大会ではコンセプトバー作りなどさらに難易度の高いチャレンジ(競技)の出題等が予想され、カクテルの味わいだけではなく、パーソナリティ、プレゼンテーション等、バーテンダーに必要な能力が多角的に審査されることになる。
世界一の日本人バーテンダー 「ワールドチャンピオン」プレイバック
大竹学(東京都・パレスホテル東京 「ロイヤル バー」勤務)
金子道人(奈良県・「LAMP BAR」勤務)
2016年日本代表藤井氏「日々の日本のバーテンダーとしての仕事を見せたい」
「日本代表選考に向けて、先輩や周りの方々のサポートなしでは優勝できなかった。自分としてはまだまだ70点。9月末のファイナルまで、限られた時間で自分を高めて過去の先輩に負けないくらい、もう一度日本が世界一を取れるようにがんばりたい」とバー業界を牽引する者として意気込みを語った。
「他の選手のプレゼンの表現がとても豊かで、こういう伝え方もあるんだって勉強になりました。そして一番大切なのは、それを味に表現することです。日本らしい素材を使うだけでなく、正確さや日々やっている仕事を世界大会で再現することこそが、日本のバーテンダーらしさになると思います」
そう藤井さんが語るとおり、日本の強みとなるのが「おもてなし」の心だ。昨年の世界王者の金子道人氏によると、日本のバーテンディングは独自の進化を遂げていて、「ガラパゴス」と表現されることもあるという。海外は生産性・合理性を求めるが、日本はおしぼりを出すところから始まり、コースターなど細部のアイテムにもこだわる。バーテンダー自らの所作にも厳しく、お客さんのちょっとした変化に気づくなど、カクテルを作り提供する以外の事にも日常的に気を配っていて、またそれができるのが良いバーテンダーとしての共通認識がある。毎年日本のバーには海外の選手が来て研究していく。日本人は世界のバーテンダーの目標の一つになっているという。