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新作DVDが1980円の“激震”プライス 低価格戦略の真意とは?

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 発売元のソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの担当、笠井高志氏は「具体的なアクションを起こさなければ状況は何も変わらない」という危機感が、今回の大胆な価格戦略を促したと説明する。DVDスタンダード版のほかに、DVD2枚組エクストラ版とBlu-ray&DVDのセット商品の価格も、前者を2980円、後者を3990円(いずれも税込み)に設定して拡販に臨む。その真の狙いは「DVDの“激震”プライスをフックにしつつ、Blu-rayの普及に弾みをつける」(笠井氏)ことにある。

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 「弊社が行ったアンケート調査でも、Blu-rayハード所有者の半数がBlu-rayソフトを利用していないという結果が出ています。まずはそうしたユーザーを中心にBlu-rayソフトを購入していただくために、Blu-ray&DVDセットの価格を、通常の新作洋画DVDの価格である4000円前後に設定。そのうえで、“Blu-rayとDVDを見比べてください!”というアプローチを敢えて前面に打ち出すことで、DVDからBlu-rayへの移行を促していきます」(笠井氏)

 興収38億円を記録した正月映画の大ヒット作だからこそ、“低価格”に魅力が生じる。廉価版の発売を待つユーザーの「買い控え」を解消させることも狙いのひとつだ。価格戦略によって需要を喚起する一方で、「高画質や高音質といったBlu-rayならではのプレミアム感、そして何よりもパッケージとしての魅力を保つことが重要」と笠井氏は強調する。

 同作のBlu-ray&DVDセットには、約72分の特典映像や再生しながら特典映像をダウンロードできる新規格『BD-LIVE』をはじめとしたBlu-rayならではの機能に加え、『月刊ムー』特別編集のブックレットなども封入。ユーザーの背中を押す“価格以上の付加価値”にも徹底的にこだわった。「Blu-rayを売り伸ばしていくためには、こうした高付加価値の追求と価格訴求を両立させることが、今後はますます求められると思います」(笠井氏)。

 ハンバーガーが100円以下、ジーンズが1000円以下で買える時代にあって、新作DVD/Blu-rayの価格はいくらが妥当といえるのか。こと値付けに関しては、「これが正解!」といえる数字を導き出すのが極めて難しい。その点に敢えて踏み込んだ今回のチャレンジは、その成否にかかわらず、映像ソフト市場の今後に“激震”を与えそうだ。

 2012年、マヤ文明が予言した大規模な天変地異による世界の終末。大地震、大津波、大規模な火山噴火などによって、地球が崩壊するさまを圧倒的な迫力で描き出す映画『2012』のDVD、Blu-ray各種は3月19日(金)発売。

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  • 税込1980円という「新作“激震”プライス」で発売されるDVD『2012 スタンダード版』 
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