北海道日本ハムとの仮契約を済ませた斎藤佑樹投手（早稲田大）が、9日に北海道・札幌ドームで行う入団会見を地元・札幌の民放4局が生中継で伝えることが7日、わかった。今年のプロ野球・ドラフト会議の目玉だった“佑ちゃん”の北海道上陸に、各局は特番を編成するなど臨戦態勢。一般開放される札幌ドームでは、球団が話題の選手を獲得した“強運”を御利益グッズの形でファンにおすそ分けするなど、道産子の“お祭り騒ぎ”は止まらない。

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　札幌ドームを一般に無料開放しての会見と入団セレモニーは、当時メジャーリーグから日本球界に復帰した新庄剛志氏（2003年）以来、7年ぶり。本拠地を1人で貸し切り、プロとしての“第一声”を伝える場には、梨田昌孝監督とドラフト会場で斎藤投手との交渉権を引き当てた、藤井純一球団社長も同席する。

　これに大きく反応したのは、在札の各テレビ局。北海道テレビ（テレビ朝日系）は、平日夕方に放送している情報番組『イチオシ！』を会見開始の午後3時に間に合うよう、“前倒し”して放送。北海道文化放送（フジテレビ系）は、ローカルスポーツ番組『スポーツワイド Fの炎』（毎週月曜 深0：40）の特番を会見の時間帯にオンエア。来シーズン、日本ハムの1軍投手コーチ就任が決まり、佑ちゃん直属の“上司”となる芝草宇宙氏が彼の一挙手一投足を“生解説”する。

　札幌テレビ（日本テレビ系）は『情報ライブ ミヤネ屋』を途中で打ち切り、後2時55分より特番を編成。他局同様、会見の模様を生中継で伝えるほか、斎藤投手の地元・群馬県太田市にアナウンサーを派遣。かつて、彼が所属した少年野球チームの同級生や関係者、さらには学校の恩師を徹底取材した模様をVTRで紹介する。北海道放送（TBS系）も午後1時55分から7時まで、5時間の生放送枠を設けてこれに対応。在札テレビ編成マンは「佑ちゃんは、道民にとっての宝。当日は、我々もお祭り騒ぎ状態になるでしょうね」と、興奮気味にその“瞬間”を待ちわびている。

　大きなフィーバーに期待しているのは、ファンやメディアだけではない。球団は7日、4球団の強豪の末当たりクジを引いた藤井社長を「（何かを）持ってる男」と称して、会見当日にオリジナルの“御利益グッズ”をドーム内で販売。藤井社長は、3年前にも当時高校通算本塁打記録（87本）をマークするなど、強打で注目を集めた大阪桐蔭・中田翔選手を4球団強豪の末、交渉権を引き当てた“実績”がある。球団関係者も「これだけの“強運”を皆さんにもおすそ分けさせて頂き、受験シーズンでは“お守り”として活用して頂きたい」と熱心にアピール。当分の間、佑ちゃん旋風は様々な場面で巻き起こることになりそうだ。