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阿部寛主演で沖縄の無料音楽スタジオ創設感動秘話を初映画化

 俳優の阿部寛(46)主演で、沖縄県本部町に実在する無料音楽スタジオ『あじさい音楽村』を舞台にした映画『天国からのエール』(2011年公開)が制作されることが19日、わかった。自身が営む弁当屋の地下にスタジオを作り、がんと闘病しながら若者の“夢”を応援し、昨年11月15日に他界した仲宗根陽さんをモデルにした大城陽を演じる。阿部は大城の生き様と“自分ならどうするか”を「常に自問自答しながら、この役を演じています」といい、「心にしみる作品にしたい」と熱く意気込む。

映画『天国からのエール』に出演する(左より)桜庭ななみ、阿部寛、ミムラ 

映画『天国からのエール』に出演する(左より)桜庭ななみ、阿部寛、ミムラ 

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 美ら海水族館で知られる本部町にある『あじさい〜』は、弁当を買いに来る高校生らがバンドの練習場所がないことを知った仲宗根さんが、夢を持つ地元の高校生を応援したいという一心で借金をして建設。途中で病に倒れながらも、若者に対して必死に生きることや夢を追いかけることの大切さを伝える様子は、NHKでもドキュメンタリーとして放送され、その後、書籍『僕らの歌は弁当屋で生まれた YELL』(リンダパブリッシャーズ)にまとめられた。

 無料スタジオを使用する条件は「あいさつをすること、赤点を絶対とらないこと、人の痛みがわかる人間になること」。礼儀を重んじ他人を思いやるその精神は、仲宗根さんが亡くなって1年が経過しようとする今も地元の若者たちに根付いており、実際にロケ地となった同地でそれらを目の当たりにした阿部は「この精神が、映画を観た一人ひとりの中にも伝わっていけばいいと思います」と責任感とともに期待を込めた。

 大城を支える妻・美智子役には、女優活動を本格再開させたミムラ。「一人でも多くの人の心に『あじさい』の明るく力強いパワーが届くよう、微力ながら尽力したい」と地元の協力に感謝する。プロを目指す高校生バンドの紅一点で、ボーカル&ギターを務める比嘉アヤ役の桜庭ななみは「指先の皮がむけることが嬉しく感じました」とギターを猛特訓。「日々成長していくさまや、気持ちの変化を伝えられるようにしたい」と打ち込んだ。

 監督には『ゼロの焦点』『眉山』など犬童一心監督作品の助監督として経験を積んだ熊澤誓人が抜擢され、同作で長編作品デビューを飾る。脚本は『ラブジェネレーション』を大ヒットさせ、『アットホーム・ダッド』『結婚できない男』など阿部主演作品を数多く手がけてきた尾崎将也と新星・うえのきみこが担当する。現地オールロケで10月13日よりクランクインしており、11月上旬にクランクアップ、来年全国公開予定。



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