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交渉1年超、映画『ノルウェイの森』主題歌にビートルズ「ノルウェーの森」

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 作家・村上春樹の大ベストセラー小説『ノルウェイの森』を、20年以上を経て初めて映像化した同名映画の主題歌に、ザ・ビートルズの「ノルウェーの森」の原盤を使用することが決まった。ビートルズのカバー曲が使用されることは多々あるが、邦画の主題歌に原盤の使用許可が下りることはほぼないと言われてきた。しかし、1年以上にわたる交渉が実を結んだ小川真司プロデューサーは、「原作では冒頭でビートルズの曲が流れ、主人公のワタナベはそれまでの出来事のすべてを振り返り、時の流れを思い起こします。映画で生のビートルズのメロディを聴くと、原作の大人になったワタナベのかき乱されるような感情を実感できると思います」と確かな手応えを得ている。

 同作は、主人公ワタナベ(松山ケンイチ)の喪失と再生を描いた究極の恋愛物語。ヒロイン直子を女優・菊地凛子、緑を新人の水原希子が演じる。原作小説は1987年に刊行され、画期的な赤と緑の装丁も話題となり、当時はその本を持つこと自体がひとつのステータスとされたほど。その輝きは20年以上経っても色褪せることなく、国内発行総累計部数1000万部を突破(2010年5月時点)、世界36言語で翻訳もされている。

 一方、ビートルズの「ノルウェーの森」は、1965年12月3日に英国で発売されたアルバム『ラバー・ソウル』に収録された1曲。タイトルは「Norwegian Wood(This Bird Has Flown)」で、歌詞上では「ノルウェーの木製家具」という意味だが、村上氏の小説のタイトルとしても有名になり、そのまま邦題として定着した。

 原作を知る者なら、「原盤を起用するのは必然的なことでした」というトラン・アン・ユン監督の言葉にも納得するに違いない。しかし、現実は「村上さんから映画の許諾をいただくのと同じぐらい、ビートルズの原盤を使うのは難しい」ことだったと小川プロデューサー。

 ビートルズの日本の窓口を務めるEMIミュージック・ジャパンの藤村美智子シニアプロデューサーも「さまざまなビートルズ楽曲使用に関するオファーをいただきましたが、実現したことも、実現に近づいたことさえもなかったので、今回の主題歌使用に許諾が出たことは、正直大変驚きました」とコメントしたほど。英EMIの担当者が原作を読んでいたという話もあり、村上氏の存在感がさまざまな形で映画を後押ししているのかもしれない。

 トラン監督によると、「観客が、たった今体験したドラマの余韻に浸るための空間作りが出来るように、特定の場所にこの曲を使用しました」とのこと。同作は世界配給の予定もあり、ビートルズの演奏によるオリジナル楽曲を主題歌に使用した日本映画は国際的にも話題を呼びそうだ。映画『ノルウェイの森』は12月11日(土)より全国公開される。

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