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手塚眞さん、米国製CGアニメ映画『ATOM』続編に意欲

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 手塚治虫さんの生誕80周年を記念して製作された米国製フルCGアニメ『ATOM』の脚本と監督を務めた英国出身のクリエーター、デビッド・バワーズ監督が来日し、原作者・手塚治虫さんの長男で、総監修兼宣伝プロデューサーの手塚眞氏とともにインタビューに応えた。手塚氏は「原作の精神を受け継ぎながら、新しい発見のある作品。観客の皆さんに『続編が観たい』と言ってもらえたら…」とシリーズ化に意欲をみせる。

映画『ATOM』のデビッド・バワーズ監督(右)と手塚眞氏 

映画『ATOM』のデビッド・バワーズ監督(右)と手塚眞氏 

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 1963年に初の国産アニメ『鉄腕アトム』が大ヒットしてから約半世紀を経て、21世紀の現代にCGアニメ映画としてよみがえった『ATOM』。バワーズ監督は「(キャラクターとしてのアトムが誕生した)60年代と同じくらい、いや今の時代だからこそ、人々に強く重く響くところがあるのではないか。良い心を持っているアトムは、われわれにとって一条の光、希望のようにも思います。たくさんの喜びを与えてくれる」と原作を尊重しつつ、新しいストーリーを編み出した。

 不慮の事故で亡くなったテンマ博士の息子・トビーの身代わりに作られたアトム。動力源である未来型エネルギー“ブルーコア”で最新兵器を作ろうする敵に、自らを犠牲にしてでも皆を守ろうと立ち上がる。アトムとテンマ博士との親子愛も描かれる。

 この新しいアトムの物語を手塚氏は絶賛。「アトムは父親の作ったキャラクターですし、皆さんにも愛されているキャラクター。その性質や形を損ねないように注意深く見守っていましたが、ストーリーは原作に縛られずに自由な発想で映画を面白くして欲しかったので、うるさく注文しないようにしました。新しいアイデアもたくさん入っていますが、原作の精神をゆがめたものではないと思いますし、素晴らしいストーリーになっています。映像的にもすごく美しい映画」と話す。

 同作の製作には、米国と香港のアーティスト約400人以上が参加し、世界60か国・地域での公開が決まっている。世界中で人気があるのはなぜか。

 英国で生まれ育ったバワーズ監督は「たくさんの映画が作られている中で、世界中の観客が新しい世界、新しいキャラクター、新しいアドベンチャーに飢えています。その中で日本の漫画やアニメはフレッシュに見える。日本独特の文化に根ざした世界観が広がっていてとてもエキサイティングに感じるんだ」と語る。

 手塚氏は「日本の漫画・アニメは、私たち日本人が思っている以上に普遍的なテーマを持っている。日本のことを描いていても、世界で通じる中身がある」と応えた。アトムの“中身”とは、手塚治虫さんの“想い”にほかならない。「アトムは日本のもの、日本人の誇りであり宝物だと愛されてきましたが、次の時代では、世界のみんなのもの、地球の誇りにしていきたい」と手塚氏は大きな夢を語っていた。

関連写真

  • 映画『ATOM』のデビッド・バワーズ監督(右)と手塚眞氏 
  • 映画『ATOM』(C)2009 Imagi Crystal Limited Original Manga (C) Tezuka Productions Co.,  Ltd. 
  • 映画『ATOM』(C)2009 Imagi Crystal Limited Original Manga (C) Tezuka Productions Co.,  Ltd. 
  • 映画『ATOM』(C)2009 Imagi Crystal Limited Original Manga (C) Tezuka Productions Co., Ltd.  
  • 映画『ATOM』(C)2009 Imagi Crystal Limited Original Manga (C) Tezuka Productions Co., Ltd.  

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