俳優・岡田将生が主演を務め、染谷将太が共演するTBS金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』(毎週金曜 後10:00)。質屋の店主でありながら、真から依頼された事件に関わる入手困難な情報を収集し提供する“情報屋”としての顔をあわせ持つ足利晴子を演じる井川遥にインタビュー。孤独を抱えながらも軽やかに言葉を放つ晴子というキャラクターの奥行きや、その役作りのアプローチに迫るほか、宮藤詩織役の中条あやみとの関係性や、対談でも垣間見えた撮影現場の空気感についても、井川の視点から語ってもらった。
■ミステリアスな晴子像と“カラッとした言葉”の裏側
――晴子はどんな人物でしょうか?
両親を亡くした幼かった田鎖兄弟と当時学生だった晴子は共に過ごした時間があり、二人にとっては少し歳の離れたお姉ちゃん的な存在です。
現在は質屋を営んでいて、前職は新聞記者という異色の経歴を持ち、元記者の人脈を生かして情報を提供するなど今も兄弟との関わりがあります。
常識に囚われず行動力があってサバサバした性格の女性です。
――演じるにあたって意識していることは?
監督と晴子像をつくる中で、どうしても状況的に真や稔と一緒に苦しくなってしまうシーンが多いのですが、“晴子って言いにくいことも動じずにさらっと言ってしまう人”であることを念頭においています。
二人に寄り添いながらも違うスタンスで助言したり、事件を追う兄弟や捜査一課とはまた違うアプローチで協力したり。言ってみれば誰とも群れない頼もしさみたいなものがあると思います。
――どのように晴子を作り上げていきましたか?
ふたりが幼かった当時と違い、それぞれが大人になった今、関係性も変わってきて距離感も段階的に変化できたらと思います。
ただ、寄り添い方って人それぞれで、その感情表現の塩梅が難しいですね。その時々の状況で感情を真に受けてしまいがちですが、常識や周りの状況にとらわれず自分の意思に素直に動く人だと思いますし、あんな訳ありなアングラな質屋を営んでいることからも常識から少しはみ出したユニークで破天荒な人にしたいと思っています。
■岡田将生&染谷将太が生み出す“兄弟の空気”
――岡田さん、染谷さんの印象を教えてください。
岡田さんは感受性が豊かで、人の気持ちを感じ取って一人一人にさりげなく声掛けされているのが印象的です。シャイで謙虚な姿勢やチャーミングな一面もあって柔和な雰囲気でリーダーとして場を和ませてくれたり。
その一方で深い熱量は時に鋭くて哀愁を感じる瞬間があって独特の存在感にはっとする時があるんです。現場での信頼感や品格がこの作品の空気を作り出しているんだと感じます。
染谷さんは豊富なキャリアと柔軟な視点があって作品ごとに全く違う表情を見せられる俳優さんですよね。年齢は離れていますが、理知的で尊敬しています。多彩な魅力に加えて、アーティスト的な気質も感じて今回演じられている稔の内にあるエネルギーと重なる部分もあるように感じています。
――真と稔の兄弟関係を、近くで見ていてどう感じていますか?
お二人でいると“阿吽(あうん)の呼吸”のようなものを感じます。やりとりを見ているとほほ笑ましいですし、バディのようでもあり、お互いに遠慮なく言い合っている兄弟のような空気も。知り合ってもう長い年月があるという信頼感が伝わってきます。特に岡田さんは染谷さんがいる時、本当にうれしそうなんです。
――町中華「もっちゃん」の店主・茂木幸輝役の山中崇さんとの共演シーンもありますね。
真と稔、そして晴子はもっちゃん(茂木)の存在があったからここまで守られて育ったという深い結びつきがあって身内のようなものなんですよね。もっちゃんが作る炒飯は晴子にとっても何度食べたか分からない懐かしいお家の味のようなもの。初めて同じシーンを撮影した際に、「こういう時間を一緒に過ごしてきた」と思えるような感覚がありました。
懐かしい記憶を共有しながらお芝居ができたと思えたのは山中さんの繊細さと温かさで生まれた空気だったのかなと思います。もっちゃんの頼りない感じや人の良さをとても丁寧に表現されていて「もっと一緒にお芝居できたら」と感じています。
――以前の対談でも仲の良さが伝わってきましたが、中条さんの印象はいかがですか?
あやみちゃんは撮影現場にいてくれるだけで空気が和みますし、みんなが笑顔になってしまう。いたずらっ子のようにチャーミングでひまわりのようにポジティブなオーラがあって。後から撮影に参加した私が自然と周りの方とコミュニケーションを取りやすいようにしてくれました。
物語の中では、晴子は真を通して詩織と関わることになりますが、詩織もまた孤独を抱えている人物。そういう意味で共鳴する部分があって、どこか姉のような距離感で見守っているような関係性になっていると感じています。
■新井順子プロデューサーが生み出す、安心感のある撮影現場
――新井プロデューサーが手掛ける作品は、日曜劇場『下剋上球児』(2023年)以来の参加となりますが、どんな特徴がありますか?
良質なものを作り出そうという気概を感じます。常に率先垂範しチーム全体にやる気を与えて下さるので、「ついて行きます」ってかんじです(笑)。
それでいて撮影現場の雰囲気がとてもいいんです。不安な要素はないか寄り添ってくださったり、感想をそっと伝えてくださったり本当に細やかな方ですね。現場にも足しげくいらっしゃるので、いつでもお話しできる安心感があります。
――視聴者の方へメッセージをお願いします。
時効を迎えてしまった未解決事件の真相が、どのように明らかになっていくのかが大きな見どころです。家族を失った兄弟の抱える傷が、これからどうなっていくのか。ハラハラしながら見守っていただけたらうれしいです。
(編集:岩本和樹)
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■ミステリアスな晴子像と“カラッとした言葉”の裏側
――晴子はどんな人物でしょうか?
両親を亡くした幼かった田鎖兄弟と当時学生だった晴子は共に過ごした時間があり、二人にとっては少し歳の離れたお姉ちゃん的な存在です。
現在は質屋を営んでいて、前職は新聞記者という異色の経歴を持ち、元記者の人脈を生かして情報を提供するなど今も兄弟との関わりがあります。
常識に囚われず行動力があってサバサバした性格の女性です。
監督と晴子像をつくる中で、どうしても状況的に真や稔と一緒に苦しくなってしまうシーンが多いのですが、“晴子って言いにくいことも動じずにさらっと言ってしまう人”であることを念頭においています。
二人に寄り添いながらも違うスタンスで助言したり、事件を追う兄弟や捜査一課とはまた違うアプローチで協力したり。言ってみれば誰とも群れない頼もしさみたいなものがあると思います。
――どのように晴子を作り上げていきましたか?
ふたりが幼かった当時と違い、それぞれが大人になった今、関係性も変わってきて距離感も段階的に変化できたらと思います。
ただ、寄り添い方って人それぞれで、その感情表現の塩梅が難しいですね。その時々の状況で感情を真に受けてしまいがちですが、常識や周りの状況にとらわれず自分の意思に素直に動く人だと思いますし、あんな訳ありなアングラな質屋を営んでいることからも常識から少しはみ出したユニークで破天荒な人にしたいと思っています。
■岡田将生&染谷将太が生み出す“兄弟の空気”
――岡田さん、染谷さんの印象を教えてください。
岡田さんは感受性が豊かで、人の気持ちを感じ取って一人一人にさりげなく声掛けされているのが印象的です。シャイで謙虚な姿勢やチャーミングな一面もあって柔和な雰囲気でリーダーとして場を和ませてくれたり。
その一方で深い熱量は時に鋭くて哀愁を感じる瞬間があって独特の存在感にはっとする時があるんです。現場での信頼感や品格がこの作品の空気を作り出しているんだと感じます。
染谷さんは豊富なキャリアと柔軟な視点があって作品ごとに全く違う表情を見せられる俳優さんですよね。年齢は離れていますが、理知的で尊敬しています。多彩な魅力に加えて、アーティスト的な気質も感じて今回演じられている稔の内にあるエネルギーと重なる部分もあるように感じています。
――真と稔の兄弟関係を、近くで見ていてどう感じていますか?
お二人でいると“阿吽(あうん)の呼吸”のようなものを感じます。やりとりを見ているとほほ笑ましいですし、バディのようでもあり、お互いに遠慮なく言い合っている兄弟のような空気も。知り合ってもう長い年月があるという信頼感が伝わってきます。特に岡田さんは染谷さんがいる時、本当にうれしそうなんです。
――町中華「もっちゃん」の店主・茂木幸輝役の山中崇さんとの共演シーンもありますね。
真と稔、そして晴子はもっちゃん(茂木)の存在があったからここまで守られて育ったという深い結びつきがあって身内のようなものなんですよね。もっちゃんが作る炒飯は晴子にとっても何度食べたか分からない懐かしいお家の味のようなもの。初めて同じシーンを撮影した際に、「こういう時間を一緒に過ごしてきた」と思えるような感覚がありました。
懐かしい記憶を共有しながらお芝居ができたと思えたのは山中さんの繊細さと温かさで生まれた空気だったのかなと思います。もっちゃんの頼りない感じや人の良さをとても丁寧に表現されていて「もっと一緒にお芝居できたら」と感じています。
――以前の対談でも仲の良さが伝わってきましたが、中条さんの印象はいかがですか?
あやみちゃんは撮影現場にいてくれるだけで空気が和みますし、みんなが笑顔になってしまう。いたずらっ子のようにチャーミングでひまわりのようにポジティブなオーラがあって。後から撮影に参加した私が自然と周りの方とコミュニケーションを取りやすいようにしてくれました。
物語の中では、晴子は真を通して詩織と関わることになりますが、詩織もまた孤独を抱えている人物。そういう意味で共鳴する部分があって、どこか姉のような距離感で見守っているような関係性になっていると感じています。
■新井順子プロデューサーが生み出す、安心感のある撮影現場
――新井プロデューサーが手掛ける作品は、日曜劇場『下剋上球児』(2023年)以来の参加となりますが、どんな特徴がありますか?
良質なものを作り出そうという気概を感じます。常に率先垂範しチーム全体にやる気を与えて下さるので、「ついて行きます」ってかんじです(笑)。
それでいて撮影現場の雰囲気がとてもいいんです。不安な要素はないか寄り添ってくださったり、感想をそっと伝えてくださったり本当に細やかな方ですね。現場にも足しげくいらっしゃるので、いつでもお話しできる安心感があります。
――視聴者の方へメッセージをお願いします。
時効を迎えてしまった未解決事件の真相が、どのように明らかになっていくのかが大きな見どころです。家族を失った兄弟の抱える傷が、これからどうなっていくのか。ハラハラしながら見守っていただけたらうれしいです。
(編集:岩本和樹)
2026/06/05