「第171回芥川龍之介賞・直木三十五賞」の選考会が17日、都内で行われ、「芥川賞」に朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』、松永K三蔵『バリ山行』が選ばれた。『第164回芥川賞』候補作となった『母影』以来となる2度目のノミネートとなったロックバンド・クリープハイプの尾崎世界観の『転の声』(文學界6月号)は受賞を逃した。 『転の声』は、ライブチケットの転売が今よりも市民権を得ている社会を舞台に、ロックバンドのフロントマン・以内右手が長引く喉の不調が招く不安に追い詰められ、カリスマ「転売ヤー」にすがりついてしまう姿を描く。
2024/07/17