大みそかに行われる『SANKYO presents Lifetime Boxing Fights18』（大田区総合体育館）で、ホスベル・ペレス（ベネズエラ）との防衛戦に挑むプロボクシングWBA世界スーパーフライ級王者・井岡一翔。同大会を無料生中継するABEMAのYouTube「格闘Ch」で、格闘家のYA-MANが井岡について語る動画が公開された。

　11月に行われた『FIGHT CLUB』で朝倉未来に衝撃KO勝したYA-MANが「今の格闘技でいったら本当に神様みたいな人なので、井岡さんに対して自分がコメントすることがおこがましいんですよね…」と謙そんしながらも、井岡との意外な関係やすごさを語った。

　「格闘技界で一番リスペクトしているのは井岡さん」と語るYA-MANが、なぜそこまで井岡を尊敬するのか。きっかけは、2020年に行われた井岡と田中恒成によるWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチで、「身体的な要素はすべて田中選手が勝ってたと思う。でも最終的には井岡さんが圧倒して勝った」ことに感銘を受け、「格闘技は頭のスポーツだ」と感じるようになったと振り返った。

　そこからは、格闘技に対する向き合い方も変わり、勝利を収めるようになったYA-MANは、井岡のことを「勝手に格闘技の師匠だと思ってる」と尊敬のまなざしを向けた。現在は練習にボクシングも取り入れ、「ボクシングは絶対打ったら動くので、ステップワークとか相手との確度とかまわり方とか、いろんな種類があって。それを志成ジムで学んで、できるようになった」と足の使い方を学んだことを明かしたほか、今までKOした攻撃は全部練習でやったパターンだとし、『FIGHT CLUB』での朝倉との対戦も「未来さんはMMAの選手なんで、距離に慣れる前に終わらせようと思った」と、当時の作戦とそれが狙い通りできたことを告白した。

　また、井岡のすごいところに「類を見ない圧倒的な思考力」をあげ、「瞬発力を凌駕する思考力があるんで、そこがすごいところ」「自分がこれを打ったらこれを出してくる。そういうのが全部インプットされてる、試合までに。コンピューターですよね」と、井岡の緻密な戦略に圧倒されている。

　なお、井岡の大みそかの試合を「KO勝利」と予想したYA-MANは、「KOを見たい、相手の手の内をすべて読みつくしたあとでのKO勝利。“もう成すすべなし”みたいな、そういう試合を見たいですね」と熱視線を送り、自身の大みそかの平本蓮戦にも「徹底的にやるしかない」「俺、本気でブチギレてます」と、因縁であり宿敵への憎悪の気持ちを露わにした。

　WBA世界スーパーフライ級王者の井岡は、日本人史上初の世界4階級制覇を果たした、日本ボクシング界を牽引するトップボクサーのひとり。昨年末に行われたWBA・WBO世界スーパーフライ級王座統一戦では、WBO同級王者の井岡とWBA同級正規王者のジョシュア・フランコが対戦。両者ドロー防衛となり、井岡選手はWBO王座6度目の防衛、フランコ選手はWBA王座2度目の防衛となりました。その後、井岡選手は保持していたWBOのベルトを返上。今年6月には、WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチにてフランコ選手と再戦し、見事勝利を収めた。

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