元野球選手、監督のアレックス・ラミレス氏が5日、都内で開催された『第91回全日本アイスホッケー選手権大会』（今月7〜10日開催）の記者発表会見に出席。今年9月に日本アイスホッケー連盟の理事に就任したことを報告し、同連盟の江守秀次副会長、諸橋寛子副会長とともに、日本アイスホッケー界の展望や意気込みを語った。

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　諸橋氏ははじめに、今年9月から連盟役員が新体制になったことを「時代にふさわしい体制になるよう、女性理事や外国人理事を登用した」と説明し、「これまでの知見、経験に加え、新たな風を吹き込み、斬新なアイデアでアイスホッケーを盛り上げていきたい」と伝えた。

　ラミレス氏は、笑顔で「アレックス・ラミレスです、ラミちゃんです」とおなじみのあいさつを繰り出し、「今年の9月から理事、そして広報委員長に就任しました。選任していただいたことをうれしく思いますし、やりがいを感じています」と力を込めた。

　アイスホッケーに触れたキッカケは、同連盟の藤木幸太会長からの誘いだったと明かし、現在自身が共同代表を務めるアイスホッケーチーム・横浜GRITS（グリッツ）の試合を観戦した際に「アイスホッケーのすばらしさを体感しました。プレーはもちろん、お客さんの熱量などポジティブな要素が多い。そして、現在プレーされている選手のみなさん、子どもたちに夢を持っていただけるこのスポーツをもっと普及させたいと考えました」と、プロチームの代表に続き、連盟理事への就任を決めた経緯を振り返った。

　広報委員長の活動として、「今週末の全日本選手権から『ラミちゃんシート』というものを、各試合20席ほど用意させていただく」とし、自身を広告塔として活用していく施策も披露。自身が代表を務め、スポーツを通じた社会貢献活動などを推進している一般社団法人・VAMOS TOGETHERを通じて「子どもたちとその親御さんを招待する」と、施策の内容を紹介した。

　そして「みなさんは私に対して、野球選手、監督という以外に、エンターテイナーというイメージをお持ちかと思いますが、そのエンターテイナーの部分を組み込んでいきたい」と言い、「例えばハーフタイムの時間を延ばし、試合と同じように楽しんでいただけるエンターテイメントの時間を作るのもいい」と提案。

　「僕が現役時代などにやっていたパフォーマンスを、そのままゴールパフォーマンスとしてやってもらっても構わない。やりたがる選手はいないと思いますが（笑）」と冗談も飛ばしながら、「試合の勝ち負け以外に、来ていただいた方に楽しんでいただきたい。私は長く野球界ですごす中で、その大切さを学びました。試合がよりよくなるアイデアを出していきたい」と意欲を見せた。

　一方で、日本における競技人口の少なさや認知度の低さにも向き合い、「変えるためには、相当のプロセスが必要」と覚悟ものぞかせながら、「そのプロセスの中で学び、よりよい方向へ再び変えていくという改革ができれば」と力を込めた。

　最後には「全員で練習したやつをやりましょう」と役員たちに呼びかけ、全員で「ゲッツ！」と現役時代から借用し続けているギャグで締めた。