今月23日から開催される「第36回東京国際映画祭」にて、ヴィム・ヴェンダース監督の短編映画『Some Body Comes Into the Light』 がワールドプレミア上映されることになった。ヴィム・ヴェンダースが、映画『PERFECT DAYS』の日本での撮影最終日にホームレス役を演じた田中泯を本編とは別に撮影をしてたものだ。下段にヴェンダース監督のコメントを掲載。
ヴェンダース監督は「撮影の最終日、この日は主役の役所に充てるのですが、私はその半日を泯さんの撮影に使いたいと皆に言いました。撮影スタジオを用意して、撮影のフランツ・ラスティグが本物の木をたくさん用意して、泯さんのパフォーマンスを余すところなく撮影しました」と明かしている。
その映像はあまりに鮮烈で、あまりに引力があり、『PERFECT DAYS』で主演を務める役所広司が最優秀男優賞を受賞したカンヌ国際映画祭、その授賞式の後、ヴェンダース監督はその映像を一つの作品にすることに。
そして、生まれた8分半ほどの短編は『ピナ 踊り続けるいのち』やヴェンダース財団などでヴィム・ヴェンダース監督とも創作を共にしている世界的に活躍する音楽家、三宅純の音楽と出会い、より美しく神秘的な作品に仕上がった。
この短編は、東京国際映画祭期間中に4回の上映が予定されている。ヴェンダース監督のもうひとつの新作、戦後ドイツを代表する画家、アンセルム・キーファーの美しきドキュメント『ANSELM』、そして「第73回ベルリン国際映画祭」にて最優秀脚本賞(銀熊賞)を受賞した『MUSIC』との併映となる。
26日の丸の内TOEIでは田中、高崎卓馬(映画『PERDECT DAYS』 脚本・プロデュース)、三宅(音楽)による舞台あいさつを予定している。
■ヴィム・ヴェンダース監督のコメント
田中泯とは何年も前に出会い、彼の踊りを観たこともある。親しくしていた友人のピナ・バウシュにとって彼は偉大なヒーローで、大きなリスペクトとともによく話しを聞かせてくれました。だから、私たちの映画『PERFECT DAYS』で小さな役を演じることを泯さんが引き受けてくれたときは、本当に胸が踊りました。でもその一方で、不安を覚えました。
泯さんの才能を見せるのに十分な時間が映画のなかに本当にあるだろうか、この映画で彼の存在を本当にうまく表現できるのだろうか、そう自分を疑ったのです。ほとんどの人からは「見えない」が、主人公の平山にとっては確実に存在する「ただの」ホームレスという小さな役を演じているとき、泯さんはかなり落ち着いていた。私はそれで心強い気持ちとともに、この役を大切にしようと心に誓いました。
なのに撮影が終わりにさしかかった頃、再び同じ疑念がわいたのです。泯さんの大いなる才能を思えば、広司さんは不在で、いつもであれば足りない街の実景の撮影まだ存分に描ききれていないと感じたのです。
撮影の最終日、この日は主役の役所に充てるのですが、私はその半日を泯さんの撮影に使いたいと皆に言いました。撮影スタジオを用意して、撮影のフランツ・ラスティグが本物の木をたくさん用意して、泯さんのパフォーマンスを余すところなく撮影しました。彼と木々のみで、他にセットは一切なく、ただ光と影だけでした。大きな木漏れ日のなかの田中泯、と言えるかもしれません。映画のなかの夢のシーンで、この映像をふんだんに使えるという期待がありましたがそれでも結局、泯さんの登場は少ないままでした。
私は突然に(カンヌ映画祭の受賞式の最中に)思いついたことを、良き友であり脚本を一緒につくった高崎卓馬氏に話しました。『PERFECT DAYS』のためにまだやり残したことがある、泯さんのあの踊りの映像の完全版を編集することだ、と。それがついに完成して、この作品を、そしてあの映画のホームレスの存在が、平山だけでなく世界中のたくさんの人々の目に触れる。そのことをとても誇りに思います。
泯さん、あなたは私が今まで出会った人の中でも、極めて素晴らしい人です!
ヴェンダース監督は「撮影の最終日、この日は主役の役所に充てるのですが、私はその半日を泯さんの撮影に使いたいと皆に言いました。撮影スタジオを用意して、撮影のフランツ・ラスティグが本物の木をたくさん用意して、泯さんのパフォーマンスを余すところなく撮影しました」と明かしている。
その映像はあまりに鮮烈で、あまりに引力があり、『PERFECT DAYS』で主演を務める役所広司が最優秀男優賞を受賞したカンヌ国際映画祭、その授賞式の後、ヴェンダース監督はその映像を一つの作品にすることに。
そして、生まれた8分半ほどの短編は『ピナ 踊り続けるいのち』やヴェンダース財団などでヴィム・ヴェンダース監督とも創作を共にしている世界的に活躍する音楽家、三宅純の音楽と出会い、より美しく神秘的な作品に仕上がった。
この短編は、東京国際映画祭期間中に4回の上映が予定されている。ヴェンダース監督のもうひとつの新作、戦後ドイツを代表する画家、アンセルム・キーファーの美しきドキュメント『ANSELM』、そして「第73回ベルリン国際映画祭」にて最優秀脚本賞(銀熊賞)を受賞した『MUSIC』との併映となる。
26日の丸の内TOEIでは田中、高崎卓馬(映画『PERDECT DAYS』 脚本・プロデュース)、三宅(音楽)による舞台あいさつを予定している。
■ヴィム・ヴェンダース監督のコメント
泯さんの才能を見せるのに十分な時間が映画のなかに本当にあるだろうか、この映画で彼の存在を本当にうまく表現できるのだろうか、そう自分を疑ったのです。ほとんどの人からは「見えない」が、主人公の平山にとっては確実に存在する「ただの」ホームレスという小さな役を演じているとき、泯さんはかなり落ち着いていた。私はそれで心強い気持ちとともに、この役を大切にしようと心に誓いました。
なのに撮影が終わりにさしかかった頃、再び同じ疑念がわいたのです。泯さんの大いなる才能を思えば、広司さんは不在で、いつもであれば足りない街の実景の撮影まだ存分に描ききれていないと感じたのです。
撮影の最終日、この日は主役の役所に充てるのですが、私はその半日を泯さんの撮影に使いたいと皆に言いました。撮影スタジオを用意して、撮影のフランツ・ラスティグが本物の木をたくさん用意して、泯さんのパフォーマンスを余すところなく撮影しました。彼と木々のみで、他にセットは一切なく、ただ光と影だけでした。大きな木漏れ日のなかの田中泯、と言えるかもしれません。映画のなかの夢のシーンで、この映像をふんだんに使えるという期待がありましたがそれでも結局、泯さんの登場は少ないままでした。
私は突然に(カンヌ映画祭の受賞式の最中に)思いついたことを、良き友であり脚本を一緒につくった高崎卓馬氏に話しました。『PERFECT DAYS』のためにまだやり残したことがある、泯さんのあの踊りの映像の完全版を編集することだ、と。それがついに完成して、この作品を、そしてあの映画のホームレスの存在が、平山だけでなく世界中のたくさんの人々の目に触れる。そのことをとても誇りに思います。
泯さん、あなたは私が今まで出会った人の中でも、極めて素晴らしい人です!
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2023/10/07