情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)で司会を務め、白黒はっきりした物言いや考えが共感を集める加藤浩次。9月、熊本県議が甲子園球場で観戦中に喫煙し批判を集めたニュースでも、「そうした行為は愛煙家みんなの首を絞めている」と一刀両断。自身も愛煙家だからこそ、毅然とした態度を見せた。そんな加藤が、喫煙所ブランド『THE TOBACCO』にネーミングディレクションとして協力。加藤は、現在の喫煙を取り巻く環境に何を思うのだろうか。自身の仕事やライフスタイルへの考えも明かした。
■『スッキリ』本番前は一服で気合、「隠れ吸いするような人間にだけはなりたくない」
――愛煙家ということですが、加藤さんはどんなときにたばこを吸っているんですか?
【加藤浩次】ちょっとした決断や何か考える時に、吸っていることが多いと気づきました。あと、悩んでいる時には考えが整理されることもありますね。
――そうして頭の中を“スッキリ”させることが、番組での明確な発言に繋がるんでしょうか(笑)。
【加藤浩次】スッキリしてんのか?(笑)。でも、考えてみれば本番前は必ず吸いますね。スイッチの入れ替えというか、1本たばこを吸って「よし!」というタイミングでスタジオに向かう気がします。あとは、やっぱり仕事がうまくいった後の1本ですかね。これは格別です。まあ、うまくいかなくても吸うんですけど(笑)。
――一服がジンクスになっていたり?
【加藤浩次】ジンクスは持たないタチなんですよ。信用してないんです。僕にとって大事なのは、事実だけですね。お化けもまったく信じないし、墓場で一晩寝ろって言われたら平気で寝られます。テレビ的には怖がった方がいいのかもしれませんけどね。
――徹底していますね(笑)。加藤さんは愛煙家であることもためらいなく口にしていますが、昨今はテレビのバラエティーやドラマ、映画、マンガなどでも喫煙のシーンが自粛されるように。やはり、イメージとか、教育上の問題などですかね。
【加藤浩次】時代の流れですし、テレビはしょうがないんじゃないですか。それに抗う気はまったくないです。でも、映画はいいんじゃないかと思いますね。ただ、映画でもドラマでも、ストーリーの中に殺人や犯罪のシーンは今もある。それって、意味があるから描写されているわけですよね。そういったシーンはよくて、法に触れないたばこがダメっていうのはおかしな気もしますね。
――ご自身は、愛煙家であることを表に出したり、喫煙所ブランドに協力したりすることで、イメージを損なう不安はなかったのですか?
【加藤浩次】いや、だって俺ですよ?(笑)。そりゃ藤井(貴彦)アナとかだったら元のイメージがいいから考えるかもしれないけど、俺がたばこを吸っていたからって、がっかりする人なんてこの世にいます? いないっすよね(笑)。だから、迷いはゼロです。そもそも、隠れ吸いするような人間にだけはなりたくないと思っています。
――以前、『スッキリ』では、甲子園球場で喫煙した熊本県議に厳しいコメントをしていました。
【加藤浩次】僕としては、マナーを守れない人にはたばこをやめてもらいたいですね。守れないからルールが厳しくなる、それはたばこに限らずすべての事象で言える。僕は、「愛煙家こそ、マナーが良い人になれ」と思います。愛煙家も言いたいことはあるだろうけど、最低限ルールを守った前提で主張しないと、ダメなんじゃないですか?
――本当にそうですね。加藤さんがネーミングした『THE TOBACCO 2:50.76』も、ポイ捨てや路上喫煙が深刻な問題となっていた丸の内・有楽町エリアに位置します。こうした状況もあり、今回協力したのでしょうか。
【加藤浩次】まず、面白いなと思ったんです。これまで、喫煙所に名前なんてなかったじゃないですか。名前をつけて、もっとカッコ良くしようという考えがすごいと思います。今の喫煙所は、人の目につかないようにされていることが多い。「俺ら愛煙家は、そんなに恥ずかしいものなんだ…」って気持ちがずっとあったので、逆転の発想はすごいな、と。
――どういう意味合いで名付けたのでしょう?
【加藤浩次】すごく難しくて、「たばこを吸うという行為自体、俺は何のためにやっているんだろう?」ってところから考え始めました。味が好きなのもありあすが、何かを考えたり、インターバルを取ったり、ちょっと待てよと立ち止まるようなときに吸うことが多い。そんなたばこを自分はどのくらい吸っているのか、名前を考える前にまず知ろうと思って。1ヵ月くらい、携帯のストップウォッチで自分の喫煙時間を計ったら、平均が2:50.76だった。変なウケ狙いでもなく、“俺が吸っている時間”ということで意味も出るし、この名前になりました。読み方は何でもいいです(笑)。「ザ・タバコ、2分56秒76」でもいいですし、好きに呼んでもらえれば。
――喫煙所といえば、テレビ局などでは芸人さんたちのコミュニケーションの場になっているとも聞いたことがあるのですが。
【加藤浩次】あるかもしれませんね。仕事でほぼ一緒になってないオードリーの若林(正恭)や、ぺこぱの松蔭寺(太勇)にも会ったり。先日、錦鯉の渡辺(隆)から「忙しくてまったく手応えがないんですけど大丈夫ですかね」って喫煙所で相談されて、「出てるだけでいいんだよ」ってアドバイスしました(笑)。マジカルラブリーの村上からは、朝、僕が髪の毛下ろして私服で喫煙所にいたもんだから、「ただの疲れた構成作家かと思いました!」と言われて(笑)。そういう、普段テレビで見られない姿が見られるのも面白いですね。
――先輩後輩、年齢、立場も越えてコミュニケーションが生まれる。
【加藤浩次】親近感が湧くのかな。「え、お前も北海道出身?」みたいな同郷感に近い感覚かも(笑)。そのせいか、ロケ先の喫煙所でも、地元のおばちゃんやお兄ちゃんに話しかけられるんですよ。そこでコミュニケーションが生まれたり、聞いた情報が番組の企画になることもあります。
――なるほど(笑)。でも、そんな加藤さんも禁煙を志したことがあったとか。
【加藤浩次】ああ、ありましたね。50歳になったらやめようと漠然と思って、テレビで宣言しちゃったんですけど。でも、50歳になる2〜3日前かな。「たばこをやめるということを、50歳からはやめます」って言ったんです(笑)。やめるとか言っている自分が、くだらねーと思って。もうこれからの人生、吸い続けて生きようという気持ちに変わりました。
――堂々と、ですね! やはり加藤さんのような方が発言すると、愛煙家にマナーの大切さを伝えられるし、苦言を呈することもできると思います。だからこそ、今回の『THE TOBACCO 2:50.76』ネーミングの依頼も来たんでしょうね。
【加藤浩次】そうだと嬉しいですね。やっぱり路上喫煙するのは、喫煙に限らずそもそもマナーの悪い人だと思うんです。それは絶対に直してほしいですし、マナーを守ることが吸わない人たちとの接点にもなるんじゃないでしょうか。先程も言いましたけど、「愛煙家こそマナーがいい」と言われるようになってほしいですね。でも、吸わない人の中には、「どうしてもたばこが許せない、服からもたばこの臭いがして嫌だ」って人もいらっしゃるかもしれない。そうしたら、言ってください。僕は絶対近くに寄りません! すぐあなたから離れます! 迷惑はかけませんので、僕がたばこを吸うこともどうか許してください(笑)。
(文:衣輪晋一)
■『スッキリ』本番前は一服で気合、「隠れ吸いするような人間にだけはなりたくない」
――愛煙家ということですが、加藤さんはどんなときにたばこを吸っているんですか?
【加藤浩次】ちょっとした決断や何か考える時に、吸っていることが多いと気づきました。あと、悩んでいる時には考えが整理されることもありますね。
――そうして頭の中を“スッキリ”させることが、番組での明確な発言に繋がるんでしょうか(笑)。
【加藤浩次】スッキリしてんのか?(笑)。でも、考えてみれば本番前は必ず吸いますね。スイッチの入れ替えというか、1本たばこを吸って「よし!」というタイミングでスタジオに向かう気がします。あとは、やっぱり仕事がうまくいった後の1本ですかね。これは格別です。まあ、うまくいかなくても吸うんですけど(笑)。
――一服がジンクスになっていたり?
【加藤浩次】ジンクスは持たないタチなんですよ。信用してないんです。僕にとって大事なのは、事実だけですね。お化けもまったく信じないし、墓場で一晩寝ろって言われたら平気で寝られます。テレビ的には怖がった方がいいのかもしれませんけどね。
――徹底していますね(笑)。加藤さんは愛煙家であることもためらいなく口にしていますが、昨今はテレビのバラエティーやドラマ、映画、マンガなどでも喫煙のシーンが自粛されるように。やはり、イメージとか、教育上の問題などですかね。
【加藤浩次】時代の流れですし、テレビはしょうがないんじゃないですか。それに抗う気はまったくないです。でも、映画はいいんじゃないかと思いますね。ただ、映画でもドラマでも、ストーリーの中に殺人や犯罪のシーンは今もある。それって、意味があるから描写されているわけですよね。そういったシーンはよくて、法に触れないたばこがダメっていうのはおかしな気もしますね。
――ご自身は、愛煙家であることを表に出したり、喫煙所ブランドに協力したりすることで、イメージを損なう不安はなかったのですか?
【加藤浩次】いや、だって俺ですよ?(笑)。そりゃ藤井(貴彦)アナとかだったら元のイメージがいいから考えるかもしれないけど、俺がたばこを吸っていたからって、がっかりする人なんてこの世にいます? いないっすよね(笑)。だから、迷いはゼロです。そもそも、隠れ吸いするような人間にだけはなりたくないと思っています。
――以前、『スッキリ』では、甲子園球場で喫煙した熊本県議に厳しいコメントをしていました。
【加藤浩次】僕としては、マナーを守れない人にはたばこをやめてもらいたいですね。守れないからルールが厳しくなる、それはたばこに限らずすべての事象で言える。僕は、「愛煙家こそ、マナーが良い人になれ」と思います。愛煙家も言いたいことはあるだろうけど、最低限ルールを守った前提で主張しないと、ダメなんじゃないですか?
――本当にそうですね。加藤さんがネーミングした『THE TOBACCO 2:50.76』も、ポイ捨てや路上喫煙が深刻な問題となっていた丸の内・有楽町エリアに位置します。こうした状況もあり、今回協力したのでしょうか。
【加藤浩次】まず、面白いなと思ったんです。これまで、喫煙所に名前なんてなかったじゃないですか。名前をつけて、もっとカッコ良くしようという考えがすごいと思います。今の喫煙所は、人の目につかないようにされていることが多い。「俺ら愛煙家は、そんなに恥ずかしいものなんだ…」って気持ちがずっとあったので、逆転の発想はすごいな、と。
――どういう意味合いで名付けたのでしょう?
【加藤浩次】すごく難しくて、「たばこを吸うという行為自体、俺は何のためにやっているんだろう?」ってところから考え始めました。味が好きなのもありあすが、何かを考えたり、インターバルを取ったり、ちょっと待てよと立ち止まるようなときに吸うことが多い。そんなたばこを自分はどのくらい吸っているのか、名前を考える前にまず知ろうと思って。1ヵ月くらい、携帯のストップウォッチで自分の喫煙時間を計ったら、平均が2:50.76だった。変なウケ狙いでもなく、“俺が吸っている時間”ということで意味も出るし、この名前になりました。読み方は何でもいいです(笑)。「ザ・タバコ、2分56秒76」でもいいですし、好きに呼んでもらえれば。
――喫煙所といえば、テレビ局などでは芸人さんたちのコミュニケーションの場になっているとも聞いたことがあるのですが。
【加藤浩次】あるかもしれませんね。仕事でほぼ一緒になってないオードリーの若林(正恭)や、ぺこぱの松蔭寺(太勇)にも会ったり。先日、錦鯉の渡辺(隆)から「忙しくてまったく手応えがないんですけど大丈夫ですかね」って喫煙所で相談されて、「出てるだけでいいんだよ」ってアドバイスしました(笑)。マジカルラブリーの村上からは、朝、僕が髪の毛下ろして私服で喫煙所にいたもんだから、「ただの疲れた構成作家かと思いました!」と言われて(笑)。そういう、普段テレビで見られない姿が見られるのも面白いですね。
――先輩後輩、年齢、立場も越えてコミュニケーションが生まれる。
【加藤浩次】親近感が湧くのかな。「え、お前も北海道出身?」みたいな同郷感に近い感覚かも(笑)。そのせいか、ロケ先の喫煙所でも、地元のおばちゃんやお兄ちゃんに話しかけられるんですよ。そこでコミュニケーションが生まれたり、聞いた情報が番組の企画になることもあります。
――なるほど(笑)。でも、そんな加藤さんも禁煙を志したことがあったとか。
【加藤浩次】ああ、ありましたね。50歳になったらやめようと漠然と思って、テレビで宣言しちゃったんですけど。でも、50歳になる2〜3日前かな。「たばこをやめるということを、50歳からはやめます」って言ったんです(笑)。やめるとか言っている自分が、くだらねーと思って。もうこれからの人生、吸い続けて生きようという気持ちに変わりました。
――堂々と、ですね! やはり加藤さんのような方が発言すると、愛煙家にマナーの大切さを伝えられるし、苦言を呈することもできると思います。だからこそ、今回の『THE TOBACCO 2:50.76』ネーミングの依頼も来たんでしょうね。
【加藤浩次】そうだと嬉しいですね。やっぱり路上喫煙するのは、喫煙に限らずそもそもマナーの悪い人だと思うんです。それは絶対に直してほしいですし、マナーを守ることが吸わない人たちとの接点にもなるんじゃないでしょうか。先程も言いましたけど、「愛煙家こそマナーがいい」と言われるようになってほしいですね。でも、吸わない人の中には、「どうしてもたばこが許せない、服からもたばこの臭いがして嫌だ」って人もいらっしゃるかもしれない。そうしたら、言ってください。僕は絶対近くに寄りません! すぐあなたから離れます! 迷惑はかけませんので、僕がたばこを吸うこともどうか許してください(笑)。
(文:衣輪晋一)
2022/12/25

