実写映画化が決定していた和山やまの『カラオケ行こ！』のキャストが発表された。絶対に歌がうまくならなければならない主演のヤクザ・狂児（きょうじ）役に綾野剛。合唱部部長の中学生・岡聡実（おか・さとみ）役はオーディションを勝ち抜き選ばれた期待の新星・齋藤潤が演じる。

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　原作は、合唱部部長の中学3年生が突然ヤクザにカラオケに誘われ歌の指導を頼まれるという奇抜なストーリー設定とゆるい笑いで、「このマンガがすごい！2021」オンナ編第5位（宝島社）、「マンガ大賞2021」第3位など、漫画賞に続々ランクイン。

　実写映画化にあたっては、監督・山下敦弘（映画『リンダ リンダ リンダ』『味園ユニバース』など）、脚本・野木亜紀子（ドラマ『アンナチュラル』、『MIU404』『逃げるは恥だが役に立つ』、映画『罪の声』など）のヒットメーカーがタッグを組む。

　映画『ヤクザと家族 The Family』、ドラマ『オールドルーキー』など、映画・ドラマでさまざまな役を演じ分ける綾野が、本作では【中学生に歌の指導を頼むヤクザ】というこれまでにない一風変わった役柄に挑む。

　綾野は「聡実くん役として出会った齋藤潤くんと一緒に創作できるといういろいろさまざまな喜びが渋滞してます」とコメント。「原作に敬意を抱きながら、映画としての表現を最後まであきらめず、皆さんにとって魅力的な作品になるよう努める」と意気込む綾野が演じる狂児が一体どんなキャラクターになるのか、期待が膨らむ。

　真面目だが毒舌、変声期に悩む合唱部部長の中学生・聡実役に決定した齋藤は、オーディションを通して誰よりも成長し、そのパフォーマンスで山下監督や脚本の野木ら審査員を魅了した。最終オーディションでは、その様子を見守っていた綾野と齋藤が初対面。齋藤は「初めて綾野さんにお会いしたのですが、本当にかっこいい方です。これからも頼らせていただきたいと思います！」と感想を語っている。

　元NHKのドラマプロデューサーで、今年6月1日よりKADOKAWA　文芸・映像事業局 映像企画制作部の部長として本作に携わる若泉久朗氏は「綾野剛さんとはNHKのドラマ10『セカンドバージン』が初めてでした。鈴木京香さんの息子役で抜てきされました。大胆でしなやかなで動物的な存在感が鮮烈でした。その後の大活躍を予感させる色気がありました。今回オーディションで選ばれた齋藤潤くんはかつての綾野剛です」と、齋藤に期待を寄せる。

　齋藤も「狂児さんとの出会いややり取りを通じて少しずつ気持ちが変わっていく…そんな変化をスクリーンから伝えられるような聡実くんを目指したいと思います」と、今はハイレベルなレッスンを受けながら役作りの真っ最中。11月からいよいよ撮影がスタートし、23年の公開を目指す。

■綾野剛のコメント（全文）
　お話をいただいた時は、とてもうれしかったです。大好きな作品、魅力的な狂児を体感できる喜び、なにより和山やまさんの世界を、山下敦弘監督、野木亜紀子さん、信頼するチーム、スタッフ、そして聡実くん役として出会った齋藤潤くんと一緒に創作できるといういろいろさまざまな喜びが渋滞してます。映画を通して『カラオケ行こ！』の新しい魅力をさらに見つける事ができたらと、原作に敬意を抱きながら、映画としての表現を最後まであきらめず、皆さんにとって魅力的な作品になるよう努めて参ります。よろしくお願いします。

■齋藤潤のコメント（全文）
　初めまして。この度、『カラオケ行こ！』で岡聡実を演じさせていただくことになりました。齋藤潤、15歳です。オーディションに合格した時は正直本当に信じられなくて、今は本当にうれしいです。最終オーディションで初めて綾野さんにお会いしたのですが、本当にかっこいい方です。これからも頼らせていただきたいと思います！　変声期という悩みを抱えている聡実くんですが、狂児さんとの出会いややり取りを通じて少しずつ気持ちが変わっていく…そんな変化をスクリーンから伝えられるような聡実くんを目指したいと思います。

■山下監督のコメント
　綾野くんとは何度か面識はあるが、一緒に映画を作るのは初めて。ストイックな印象のある綾野くんが、どんな“狂児”をイメージし、撮影までに仕上げてくるのか？　監督として、楽しみでしょうがない。

　オーディションで選ばれた齋藤潤くんも、もちろん一緒に映画を作るのは初めて。さまざまなハードルがある“聡実”という役を演じるのはかなり大変だとは思うが、良い意味でまだ未完成な齋藤くんが、綾野くんの演じる”狂児”をどう感じて、どんな影響を受け、”聡実”を演じきるのか？　たぶん、この映画の肝はそこにかかっていると思う。

■原作者：和山やまのコメント
　綾野さんに狂児を演じてもらえるのはとても光栄に思います。どの役も魂を込めて演じられているお芝居に心を打たれていたので、狂児という役を安心してお任せできると思いました。

　齋藤さんを拝見したときは、なんてバランスのいい方なんだ…と驚きました。きっとどんな役もこなしていかれる役者さんだと思い、そんな齋藤さんの聡実くんはスクリーンでどう輝くのでしょう。

　映画化がますます楽しみになりました。