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映画評論家の佐藤忠男さん死去 91歳 映画界に多大な功績残す

 日本映画大学名誉学長で、映画評論家の佐藤忠男(本名・飯利忠男)さんが、17日に死去した。91歳だった。21日、同大学のホームページ上で発表された。

佐藤忠男さん

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 ホームページでは「学校法人神奈川映像学園日本映画大学 佐藤忠男名誉学長は、病気療養中のところ3月17日に永眠されました(91歳)。故人の意思により葬儀は近親者のみで執り行われました。ご遺族の希望によりご香典ご供物の儀は謹んで辞退申し上げます」と伝えられた。

 佐藤さんは、昭和5年新潟県に生まれ、働きながら市立工業高等学校に学び、映画雑誌に次々と映画批評を投稿、同31年にそれまでの著作をまとめた『日本の映画』でキネマ旬報賞を受賞した。その後、映画のほか、大衆芸能、演劇など幅広い分野で評論活動を展開し、わが国を代表する映画評論家として『小津安二郎の芸術』『大島渚の世界』『長谷川伸論』『キネマと砲声』『アジア映画』『世界映画史』『今村昌平の世界』など多くの著書を発表してきた。平明な表現での鋭い問題提起、弱者への温かい視線、学究的で真摯な姿勢に貫かれた評論が高く評価され、全四巻に及ぶ「日本映画史」で芸術選奨文部大臣賞、毎日出版文化賞を受賞する。

 また、国際映画祭への参加やディレクターをつとめたアジアフォーカス・福岡国際映画祭などを通じ、映画による国際交流に努め、特にアジア、アフリカ映画の日本への紹介や日本映画の海外への紹介に大きな役割を果たした。さらに、日本映画ペンクラブの代表幹事、東京国立近代美術館フィルムセンターの運営委員等を歴任し、映画芸術の振興に尽力、山路ふみ子映画文化賞、川喜多賞、紫綬褒章を受け、平成14年に勲四等旭日章を受章。令和元年には文化功労者に選出された。

 今村昌平監督が昭和50年に創立した横浜放送映画専門学院で教壇に立ち、さらに平成8年日本映画学校の校長に就任し、同29年日本映画大学名誉学長となるまで校長・学長を歴任して、後進の育成に尽力してきた。その功績は海外からも評価を受け、フランスをはじめ各国で受賞・受章のほか、平成28年にはCILECT(国際映画テレビ学校連盟)から「ベスト・ティーチング・アワード」が贈られた。

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  • (左から)今村昌平さん、佐藤忠男さん
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