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遠藤雄弥&津田寛治、映画『ONODA』10キロ以上減量して撮影に カンヌ公式会見にリモート出席

 実在の人物である小野田寛郎(おのだ・ひろお)旧陸軍少尉が、太平洋戦争の終わりを迎えた後も任務解除の命令を受けられないまま、フィリピン・ルバング島にて約30年間の孤独な日々を過ごした実話を元に描かれた長編映画『ONODA(原題)』(今秋公開)が第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でのオープニング作品として、現地時間8日に公式記者会見が行われた。

都内某所からリモートで第74回カンヌ国際映画祭公式記者会見に参加した(左から)遠藤雄弥、津田寛治=国際共同製作映画『ONODA(原題)』「ある視点」部門オープニング作品 (C)ORICON NewS inc.

都内某所からリモートで第74回カンヌ国際映画祭公式記者会見に参加した(左から)遠藤雄弥、津田寛治=国際共同製作映画『ONODA(原題)』「ある視点」部門オープニング作品 (C)ORICON NewS inc.

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 今回、新型コロナウイルス感染症対策のため、スケジュール調整できずにカンヌ入りがかなわなかった、小野田寛郎役の遠藤雄弥(青年期)と津田寛治(成年期)は、カンヌ国際映画祭での特例として(2018年のジャン=リュック・ゴダール以来、カンヌ国際映画祭としては2度目)、日本人としては初めてリモートでの記者会見参加となった。

 パソコンの画面越しではあるが、「カンヌに来られたんだなと思えて、幸せな気
持ち」と津田。遠藤も、「冒険」をともにしたアルチュール・アラリ監督らスタッフの顔を久しぶりに見て笑顔を見せた。

 現地の記者から、「実在の小野田さんに容姿がそっくり」と賞賛された津田は、出演が決まってからカンボジアのジャングルで撮影に入るまでの約1年をかけて13キロ減量したといい、アラリ監督も「黒沢清監督の『トウキョウソナタ』で津田さんを観ていましたが、(小野田さんに)似ていると思いました。撮影現場で髪を切って痩せた彼を見た時にはもっと似ていると思いました」と明かした。

 実際に小野田さんの帰還を5歳の時にテレビで見た記憶が残っているという津田は、「母から、戦争が終わったことを知らずにジャングルにいた人だと聞いて、本当にビックリした。でも、今作で資料などを読み、あの高度経済成長期時代に大和魂を持って帰ってきた人だったんだと知って感動しました。だから誇りを持って小野田さんを演じようと思いました」と、減量も苦ではなかったよう。ただ、ジャングルでの撮影は、頭で考えていた以上に圧倒される経験になったと話していた。

 一方、遠藤は「日本兵の役ということで、11キロ痩せて現場に行ったら、監督に痩せ過ぎと言われて。ピーナツバターや食パンを毎日食べて体型を調整した」と明かしていた。

 本作は、カンボジアのジャングルで2018年12月から翌年19年3月まで約4ヶ月にわたって行われ、見たこともない虫に刺されたり、ローカルフードでお腹を壊したり、過酷なこともあったが、「日本からどうしてもお伝えしたいことがある」と津田が日仏の映画の撮影現場の違いを熱く語る場面も。

 「私がこの映画に参加した時に驚いたことは、フランスの映画の制作の現場が日本と大きく違うところは撮影の環境です。この作品の現場ではケータリングが出て、スタッフもキャストも同じ暖かい食事を一緒に食べるんです。なんと、彼らは撮影中も週休2日制なんです! そして、撮影現場に自分たちの子どもや家族も連れてくるんです。最後には、彼らは2週間ごとに家族を交えて撮影現場でパーティ(みたいなもの)をしているんですよ。楽しいじゃないですか(笑)。日本もそういう映画の制作現場が増えたらいいなと思います」と、ユーモアを交えた津田の意見に会場のメディアから思わず拍手も起こった。

 本作の主要なキャストである日本人はすべてオーディションにより選考。アラリ監督はフランス出身であり、なぜフランス人が小野田さんをテーマに日本人キャストで映画を作ったのか?という製作理由については、「彼(小野田さん)の揺るぎない信念に私は引き寄せられました」と答えていた。

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  • 都内某所からリモートで第74回カンヌ国際映画祭公式記者会見に参加した(左から)遠藤雄弥、津田寛治=国際共同製作映画『ONODA(原題)』「ある視点」部門オープニング作品 (C)ORICON NewS inc.
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  • 第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニング作品、国際共同製作映画『ONODA(原題)』 公式記者会見の模様
  • 第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニング作品、国際共同製作映画『ONODA(原題)』 公式記者会見の模様
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