10年ほど前まではコアなアイドルファンの専門用語であった「推し」という言葉。当初は応援するアイドルグループの中での「自分の一番お気に入りのメンバー」を指していたが、今やその対象はアーティスト、俳優、スポーツ選手、YouTuber、インフルエンサー、マンガやアニメのキャラクターまで拡大しており、「自分が好きな人やモノ」という意味合いで広く用いられるようになっている。多くの人々はそれぞれの「推し」を持ち、「推しを応援する活動=推し活」は、しばしばテレビや雑誌などで特集が組まれるほどに浸透している。 20年夏に放映された『おじさんはカワイイものがお好き。』(日本テレビ系)は、そんな好きなモノのある日々、「推し活」の豊かさを描いたコメディードラマである。当時、SNS上には視聴者からの多くの共感の声が上がり、Twitterでは関連ワードが続々とトレンド入りした。これだけ盛り上がったのには訳がある。推しキャラ"パグ太郎"を愛でる主人公を演じたのが、クールで渋いイメージのある眞島秀和であったからだ。これまで、重厚な役からコミカルなものまで、幅広く演じてきてはいるものの、ここまで振り切った役は珍しい。
2021/02/10