NHKで放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)に織田信長役で出演する染谷将太。2019年8月から撮影に参加し、約1年4ヶ月。「信長を演じることが生活の一部」になった日々を過ごしてきた。
「家に帰っても信長のキャラのままでいるということはないのですが(笑)、頭の片隅にはずっと信長がいて、常に彼の言葉がぐるぐる回っている感じで。せりふを覚えるスピードもどんどん早くなっていきました。自分の中で自然と役が育っていった実感があります。こんなにも長い時間、一つの役に取り組んだのは初めてでした。一人の人間の人生を演じきるというのもいままでにない経験。『麒麟がくる』の織田信長という面白い人物を、スタッフ・キャストの皆さんと考え抜いて作り上げていくという経験は、ほかではできないこと。僕にとってこの経験は宝です」
『麒麟がくる』の信長は、意外性の塊だった。染谷の配役もその一つ。
「なぜ自分なのかと驚きました。自分は小柄ですし、ドスの利いた声でもないし(笑)。しかし、台本を読んで、なるほど、と思いました。こんなにもピュアな信長は、いままで見たことがない。だけど、既存のイメージの信長から外れすぎてもいない。そんな信長を演じられるのはうれしく、同時にちゃんとまっとうしないといけないんだ、というプレッシャー、責任感も湧いてきました」
相手の思いにおかまいなくピュアな感情をぶつけ続ける信長は新鮮だった。
「信長を演じていて面白いのは、ご機嫌だったのに急に泣き出したり、怒っていた次の瞬間には喜んでいたり、1つのシーンの中でもコロコロ機嫌が変わって、いろんな感情の波が押し寄せては引いていく。対する相手が変われば性格まで変わる。トリッキーなんですが、演じていて楽しく、演じるたびに新しい発見がありました」
染谷は最後までピュアな信長を貫き通すという。
「のし上がって大きな力を持っても彼のピュアさは変わらない。だから危ういのですが、『麒麟がくる』の信長は、最初から最後まで変わらなかった人でありたいと思っています。彼の根底にあるのは、自分の両親へのコンプレックスから生じる承認欲求です。みんなから認められたい、褒められたい、それが最大に満たされるのは、この国を一つにまとめることだ、というので、大きな国を目指していく。重要なポイントとなったのは、帝(正親町天皇)から褒められたことですね。ある種の全能感を持ってしまって、怖いもの知らずになり、暴力的になっていきますが、信長としては間違ったことをしているつもりはまったくなくて、みんなのためにいいことをしていると思っている。ピュアさが邪気と紙一重になっていくんです」
穏やかな世の中になると現れる麒麟。その麒麟を連れてくることができるのは誰か。光秀は、時勢を読んで、斎藤道三、足利義昭、そして信長に期待してきたのだが…。光秀と信長の方向性が少しずつズレていく。その先に待っているのは「本能寺の変」だ。
「信長としては、常に一方通行だった気がします。自分を認めてくれる光秀のことが好きだし、光秀が言うことは的確で、そのとおりやってみると全部うまくいくし、頼りにしています。光秀は常に、一定の距離をおいて信長に接していたと思いますが、信長はおかまいなし。オレはお前のことが好きなんだから、お前もオレのことが好きに決まっていると思っている。思い通りにならないとスネる、キレる。それが激しくなっていって、『こんな上司、本当にイヤだ』って感じになっていくと思います」
この話を聞いたのは、「本能寺の変」を撮影する前。
「僕は長谷川さんがいてくれるだけで、安心できました。長谷川さんは常に冷静なので、自分も冷静でいられましたし、全体を客観視している感じもあり、見守られている感じがありました。だから、自分は長谷川さんの懐の中で思いっきり暴れることができました。光秀役の長谷川さんと対峙した時、どういうテンションになるのか、想像できなくて、でも壮大なものになりそうで、自分でも楽しみです」
「家に帰っても信長のキャラのままでいるということはないのですが(笑)、頭の片隅にはずっと信長がいて、常に彼の言葉がぐるぐる回っている感じで。せりふを覚えるスピードもどんどん早くなっていきました。自分の中で自然と役が育っていった実感があります。こんなにも長い時間、一つの役に取り組んだのは初めてでした。一人の人間の人生を演じきるというのもいままでにない経験。『麒麟がくる』の織田信長という面白い人物を、スタッフ・キャストの皆さんと考え抜いて作り上げていくという経験は、ほかではできないこと。僕にとってこの経験は宝です」
「なぜ自分なのかと驚きました。自分は小柄ですし、ドスの利いた声でもないし(笑)。しかし、台本を読んで、なるほど、と思いました。こんなにもピュアな信長は、いままで見たことがない。だけど、既存のイメージの信長から外れすぎてもいない。そんな信長を演じられるのはうれしく、同時にちゃんとまっとうしないといけないんだ、というプレッシャー、責任感も湧いてきました」
相手の思いにおかまいなくピュアな感情をぶつけ続ける信長は新鮮だった。
「信長を演じていて面白いのは、ご機嫌だったのに急に泣き出したり、怒っていた次の瞬間には喜んでいたり、1つのシーンの中でもコロコロ機嫌が変わって、いろんな感情の波が押し寄せては引いていく。対する相手が変われば性格まで変わる。トリッキーなんですが、演じていて楽しく、演じるたびに新しい発見がありました」
染谷は最後までピュアな信長を貫き通すという。
「のし上がって大きな力を持っても彼のピュアさは変わらない。だから危ういのですが、『麒麟がくる』の信長は、最初から最後まで変わらなかった人でありたいと思っています。彼の根底にあるのは、自分の両親へのコンプレックスから生じる承認欲求です。みんなから認められたい、褒められたい、それが最大に満たされるのは、この国を一つにまとめることだ、というので、大きな国を目指していく。重要なポイントとなったのは、帝(正親町天皇)から褒められたことですね。ある種の全能感を持ってしまって、怖いもの知らずになり、暴力的になっていきますが、信長としては間違ったことをしているつもりはまったくなくて、みんなのためにいいことをしていると思っている。ピュアさが邪気と紙一重になっていくんです」
穏やかな世の中になると現れる麒麟。その麒麟を連れてくることができるのは誰か。光秀は、時勢を読んで、斎藤道三、足利義昭、そして信長に期待してきたのだが…。光秀と信長の方向性が少しずつズレていく。その先に待っているのは「本能寺の変」だ。
「信長としては、常に一方通行だった気がします。自分を認めてくれる光秀のことが好きだし、光秀が言うことは的確で、そのとおりやってみると全部うまくいくし、頼りにしています。光秀は常に、一定の距離をおいて信長に接していたと思いますが、信長はおかまいなし。オレはお前のことが好きなんだから、お前もオレのことが好きに決まっていると思っている。思い通りにならないとスネる、キレる。それが激しくなっていって、『こんな上司、本当にイヤだ』って感じになっていくと思います」
この話を聞いたのは、「本能寺の変」を撮影する前。
「僕は長谷川さんがいてくれるだけで、安心できました。長谷川さんは常に冷静なので、自分も冷静でいられましたし、全体を客観視している感じもあり、見守られている感じがありました。だから、自分は長谷川さんの懐の中で思いっきり暴れることができました。光秀役の長谷川さんと対峙した時、どういうテンションになるのか、想像できなくて、でも壮大なものになりそうで、自分でも楽しみです」
2021/01/16