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磯村勇斗、森山未來らが“監督”挑戦 苦労&困難明かすも手応え「俳優業に活かせる部分もあった」

 俳優の磯村勇斗(28)、柄本佑(34)、白石隼也(30)、津田健次郎(49)、森山未來(36)が13日、都内で行われたWOWOW開局30周年記念『アクターズ・ショート・フィルム』完成報告イベントに出席した。同プロジェクトでは制作費・制作日数など同条件で25分以内のショートフィルムの監督に挑戦。磯村は「この機会をいただけたことに感謝。監督という立場から現場を見ることができたのはたくさんの発見があり、俳優業に活かせる部分もあった」と手応えをにじませた。

『アクターズ・ショート・フィルム』完成報告イベントに出席した(左から)磯村勇斗、柄本佑、白石隼也、津田健次郎、森山未來

『アクターズ・ショート・フィルム』完成報告イベントに出席した(左から)磯村勇斗、柄本佑、白石隼也、津田健次郎、森山未來

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 本業の“俳優”としての姿ではなく、タキシードに身を包んで“監督”として登壇した5人。磯村は「監督として準備段階から参加して、作品作りは一人ではできないということを実感しました。スタッフさんたちに感謝の気持ちでいっぱいです」と初の監督業を振り返る。柄本は「撮影の前日は眠れませんでした。単純に緊張もあるけれど、撮影についてずっと考えてしまう。しかも撮影後も反省で眠れず。終わってもしばらく眠れない日々が続きました」とプレッシャーを感じていたこと明かした。

 白石も「監督はすべてを決断する責任が伴う。僕も眠れない日々があって『こんな仕事受けるんじゃなかった!』と思った」と同じく苦労を明かしつつ、「スタッフの皆さんが支えてくれて、かけがえのない経験をさせてもらいました。俳優として現場に戻ったときに気分的にも違う気がする」と新鮮な感覚を得たそう。津田は「脚本の直しの時とかプロデューサーが怖くて…。最後の最後まで苦労しました。でも楽しくて! 監督ができて感謝です」と達成感にひたった。

 森山は「撮影現場で『森山監督!』と呼ばれたときに反応できず…。それに馴染んでいったときには終わっていた感じ」と監督業はあっという間だったようで、「監督としての『よーい、ハイ!』というのも恥ずかしかった。自分が言ってもいいものなのかと…」と慣れない作業に困惑しきりだった。

 まず泉澤祐希主演のSF作『機械仕掛けの君』を手掛けた磯村は「見方によっては怖い作品になっているけれど、それを反面教師に現代の僕らがどう生きていけばいいのか、しっかりと考えるきっかけになれば」とテーマを解説。自身が16歳時に執筆した脚本をベースにした森山直太朗主演『夜明け』を完成させた柄本は「当時から『下北沢のこの場所で撮りたい!』というイメージがあった。構想から18年経って『ここで撮ろう!』と思っていた場所が当時のまま残っていて良かった」と念願の映像化に感慨深げだった。

 絵画教室での秘密を描く吉村界人・神野三鈴主演『そそがれ』を手掛けた監督・脚本の白石は「自分の断片的な思い出をストーリーに組み込んだもの。どこまで自分をさらけ出せるか、その戦いでもありました。恥ずかしいけれど『僕はこんな人間です!』という気持ちで作りました」と意図を説明。竜星涼・大東駿介主演のバイオレンスアクション作『GET SET GO』を手掛けた脚本・監督の津田は「カットや構図など、自分が今まで観てきた好きな映画の影響がたくさん入っている」とこれまでの映画愛を詰め込んだという。

 引きこもり青年の妄想を描く永山瑛太主演『in-side-out』を手掛けた森山は「芝居と音楽性と身体性を混ぜたものを試したかった。それはミュージカルっぽいものではなくて、閉じられた世界観の中で身体性と音楽性が発露できるものは何かと考えた」と作品への想いを明かす。永山とは20代からの仲だが「昔から一緒にカラオケに行ったりして彼の音楽性は知っていたし、影響も受けていました。それに彼はモデル並みの体形だけれど、どこか長い手足を持て余している感があった。今回の作品ならば彼の音楽性と身体性がフィットすると思ったし、彼は振り付けやリハーサルの段階からオープンな形で作品世界に入ってくれた。そんな立ち振る舞いに助けられました」と“主演俳優”に感謝した。

 世界から約5000本のショートフィルムが集まる米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル&アジア』のグランプリを目指す。柄本は「監督として現場の裏側も勉強をさせていただき、俳優を続ける上でもいい経験になりました。自由に受け取ってもらって、楽しんでほしい」と期待を寄せる。最後に「ひとつだけ、ぶっちゃけたお願い!」という森山は「音が重要になるので、スピーカーやヘッドフォンなど音響空間にこだわって観てもらえたらうれしい。それでぜひ楽しんで」と監督ならではのこだわりを口にしていた。

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  • 『アクターズ・ショート・フィルム』完成報告イベントに出席した(左から)磯村勇斗、柄本佑、白石隼也、津田健次郎、森山未來
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