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“ラジオの学校”『SCHOOL OF LOCK!』コロナ禍で増す意義 さかた校長&こもり教頭が振り返る激動の1学期

 TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネットで放送中の“ラジオの中のもう一つの学校”をコンセプトとした10代向けワイド番組『SCHOOL OF LOCK!』(以下『SOL』 月〜金 後10:00)。メインパーソナリティーが“校長”“教頭”、リスナーは“生徒”として2005年のスタート以降、15年にわたる歴史を誇る。

『SCHOOL OF LOCK!』激動の1学期を振り返った(左から)さかた校長、こもり教頭 (C)ORICON NewS inc.

『SCHOOL OF LOCK!』激動の1学期を振り返った(左から)さかた校長、こもり教頭 (C)ORICON NewS inc.

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 2007年には、日本民間放送連盟主催による『第3回日本放送文化大賞』でラジオ番組部門グランプリ、09年には『第47回ギャラクシー賞』入賞、その後2回にわたって『ギャラクシー賞』ラジオ部門で推奨受賞を果たしている同番組。人気コーナーの「LOCKS!」は現在、豆柴の大群PerfumeMrs. GREEN APPLE、Official髭男dism、Eve[Alexandros]LiSAサカナクションが担当し、今月10日に期間限定で復活する「GIRLS LOCKS!」の歴代担当者は榮倉奈々堀北真希さん、新垣結衣剛力彩芽広瀬すず平手友梨奈といったそうそうたる顔ぶれが並び、スタート以来ターゲットである若年層リスナーの心をつかんでいる。

 そんな『SOL』だが、今年3月いっぱいでとーやま校長グランジ遠山大輔)が丸10年を迎えるタイミングで退任し、この4月から新体制になった。新校長にはお笑いコンビ・サンシャインの坂田光、新教頭には7人組ボーカル&ダンスグループ・GENERATIONS from EXILE TRIBE小森隼が就任。ORICON NEWSでは、1学期を終えたタイミングで“さかた校長”と“こもり教頭”に独占インタビューを行い、これまでの『SOL』での学園生活、そしてコロナ禍での生徒との向き合い方などに迫った。

■こもり教頭の熱さとさかた校長の受け止め力 一人ひとりの生徒と向き合う日々

――学校で考えると、1学期が経過したタイミングとなりました。現時点での手応えは?

【さかた校長】本当にあっという間でした。コロナの影響で、2日目からマスクとアクリル板を隔てた形になって、その後リモートでの放送となりました。そういった状況も乗り越えて、今も余談を許さない状況の中で通常放送を行っていますが、すごく濃い1学期でした。

【こもり教頭】校長が言ってくださったことが全部ですが、あっという間の1学期でしたね。すごく歴史のある番組なので、始まる前は「背負わないといけない」みたいな気持ちがあったんですけど、世の中が本当に日々変わっていって。自分たちもスタッフのみなさんも初めて経験する状況にありながらも「生徒に対して、どういう風に話せばいいか」ということをとことん考えていった日々でした。

――3ヶ月の学園生活で見えた、さかた校長が考えるこもり教頭の魅力はどこですか?

【さかた】ラジオを聞いている生徒もそう感じていると思うのですが、教頭がいることでその場がパッと明るくなって、すごく空気を彩ってくれますよね。みんなが、しゃべりやすくなるような空間を作ってくれる。生徒たちが、胸の内を語ってくれるのは、こもり教頭の力だなと感じています。あと、こもり教頭はすごく熱いですよね。一番情熱をもって、SOLという学校を大事に思ってくれている。熱すぎるがゆえに、2人でずっと延々と話していることもありますけど(笑)、それがあることで、この学校への愛もより深まりました。

【こもり】前任のみなさんが何年もかけて作り上げてきたけど、それでも明確な答えがあるわけではないので、僕もどういう教頭がいいのか日々模索しています。生徒のみんなは、校長に対しては悩み事や聞いてほしいことを話して、僕のことは箸休め的な存在として使ってくれたらいいかなと(笑)。クラスの中で一番近い存在のように、僕と話してもらえたらうれしいですね。

――こもり教頭は、さかた校長のことをどのように見ていますか?

【こもり】僕と校長は、それぞれ得意な部分が真逆だなと感じています。僕は、生徒に寄り添ったり、一緒にわちゃわちゃしたりっていうのに長けているのかなと思うのですが、校長は進路や部活動など、答えが出ない悩みを一生懸命真正面から受け止める、生徒がどう思っているか、そして自分はこういう風に考えているということを伝えることに長けている印象です。だから、お互いの役割分担が自然とできていますね。

――校長・教頭という立場になって感じる『SOL』の魅力とは?

【さかた】ラジオは今でも好きで聞いていますが、リスナーとして感じるのはやっぱり秘密基地っぽいところですね。パーソナリティーが直接話しかけてくれている、僕だけにしゃべってくれているなという感覚があったので、伝える側に立った今、目の前の生徒に話しかけるように意識しています。毎日、生徒たちの意見を直接聞けるのは醍醐味ですね。生の声の届き方というのはすごいなと改めて思いました。

【こもり】学校を卒業して、大人になり、いろんなことを吸収して、自分の理想像というジャケットを羽織っていたのが、生徒たちと話をすることで脱げてきている気がします。自分の理想を模索している生徒たちと話をしていると、自分が学生だったらどうしていたかなと考えることがあって、自然に僕も素で話すようになっていました。だから「いい番組を作ろう」とか「聴取率がいいものを」っていうことも大事だと思うのですが、そこばっかりに突出していない。「きょう、電話をしてくれる生徒はどういう子だろう、どういった悩みを持っているんだろう」って、毎日一人ひとりの生徒に向き合ってきて、1学期が経ちました。

■校長が目を潤ませ語った“生徒の声” 『SOL』は「誰にでも門が開いている」

――生徒たちもコロナ禍で、通常通りの学校生活が送れない中、『SOL』が支えになった部分も大きかったと思います。

【さかた】僕らが就任したのは、コロナの影響で東京などに緊急事態宣言が出されて、いきなり休校になった時でした。そんな中、僕たちがラジオの中の学校として、みんなに毎日声を届けられて、声を聞けたというのは、すごくうれしかったですね。イベントが中止になり、部活動の大会がなくなったりして、その当事者になった生徒たちの声を聞きましたが、全国大会を優勝するために毎日部活動に捧げてきたのに、急に大会がなくなる。そんなこと、僕たちの人生の中で起こったことがなくて、誰も答えを出せないんですよね……。(目を潤ませながら)そんな中、ラジオで生徒が泣きながら「くやしいです」って言ったのは……、忘れられないです。それは『SOL』があったから聞けた声だし、伝えられたことだなと思います。

【こもり】今まで以上に、ニュースに注目するようになりましたね。例えば「インターハイが中止になりました」というニュースをきっかけに、文化部の子たちはどうなるんだろうと調べてみたり。この4ヶ月で、いろんな生徒と話ができたことで、ニュースの裏側にいる人たちのことに、より思いをめぐらせることができるようになりました。先ほどから、どういう風に言葉で言い表せばいいのか悩んでいるのですが、このタイミングでみんなと向き合って、番組ができたことは、決してネガティブな面だけじゃないと感じています。

――直近では“SNS”をテーマにした放送も行って、生徒の意見をもとに、お2人も話をされていました。

【さかた】SNSは子どもや大人に関係なく、今を生きている人たちが全員抱えているテーマで、明確な答えも見つかっていませんが、生徒たちと一緒に向き合い方を考え続けないといけない。このテーマで放送をしたところ、番組の掲示板に普段書かない子たちも自分の考えを書いてくれて、考え続けるということのきっかけになったのかなと感じました。学校に通う上で、いろんなコミュニケーションがありますが、それぞれの価値観とか距離の取り方とかも、今回の放送をきっかけに考えてくれたらうれしいです。

【こもり】放送の告知をした時、掲示板を見たところ「ありがとうございます!」っていう声が多くて、なぜ感謝してくれているんだろうと考えてみたんです。それで、校長とも番組の構成について、じっくり話し合いをした結果「みんなと一緒に、答えの出ないものを考えていく時間にしよう」という結論にいたりました。答えがないからこそ、考え続けていかないといけないよねという答えを『SOL』として設けて、放送を行いました。そうした以上は、SNSとの向き合い方は、僕らが『SOL』で続けていかないといけないテーマだと思っています。

――そのほか、番組でやってみたい企画などありますか?

【こもり】僕、ラジオの良さって、ラジオを通すことで私生活では言えないことが言えることだと思っていて。ラジオネームというものを通すことで、普段自分の心の中に鍵をかけていた気持ちを出すことができるんじゃないかなと思うので、みんなの心の中で鍵がかかっていることについても、話をしてみたいですね。たくさんの友だちがいるけど、その子たちに見せている自分って本当の自分なのかって悩んでいるとか、ラジオというフィルターを通すからこそ、打ち明けられるものに向き合いたいです。あとは、さかた校長とコントがしたい(笑)。

【さかた】いや、オレはいいんだけど、普通はこういうのって教頭側が「いやいや…」って嫌がるんですよ(笑)。生徒も交えたコントでもいいですし、やってみたいですね。

――GLAYTAKURO先生の来校、人気コーナー『GIRLS LOCKS!』が期間限定で復活し、浜辺美波さんが来校されるなど、直近でも楽しみな企画が目白押しです。

【さかた】僕は今まで、メディアに出ることが年に数回しかなかったのが『SOL』で連日、すごいアーティストの方々と関わることになって。TAKURO先生が自分の目の前に来て、話をするってなった時「オレ、何しているんだろう」っていう気持ちになりましたね(笑)。小さい頃から見てきた方と同じ時間を過ごして、生徒の相談に乗っていると、不思議と自分のレベルも上がっていっているような気持ちになりました(笑)。番組を通して、たくさんの人と会うことで、自分の器みたいなものも大きくなっていく感覚があって、日々成長させてもらっているなと感じる今です(笑)。

【こもり】『GIRLS LOCKS!』は、僕たちが赴任して来た時は、お休みしていたのですが、今回期間限定で復活することになって、しかも浜辺美波ちゃんが来てくれるっていうのは、ちょっと転校生がやって来るようなワクワク感がありますね。

【さかた】トップランナーとして活躍されている方に対して、浜辺美波“ちゃん”って言うことに違和感はあるのですが(番組内での)立場を考えたら、僕たちが校長・教頭なんで…。

【こもり】そうなんですよ、わかります(笑)。僕は、新垣結衣さんの『GIRLS LOCKS!』を聞いていたので、当時リスナーとして聞いていた世代からしても、うれしいですね。『SOL』も、ひとつの節目の年なんで、同窓会とかあってもいいんじゃないかなって思ったり(笑)。20周年まで僕たちができていたら、厚かましいお願いですが、大集合SPやりたいです。

――今、夏休みを迎えている生徒も多いと思いますが、最後にメッセージを。

【こもり】実際の学校は夏休みのところも多いと思うんですけど、『SOL』だけは夏休みが来てほしくないと思ってもらえるようにしたいなと思いますし、いろんなものを一緒に共有できる場所として、夜の10時から、誰にでも門が開いていますので、ぜひ聞いていただけたらうれしいです。

【さかた】教頭も言ってくれましたけど、『SOL』はずっと開いていますので、どんな時も安心して来てほしいです。僕らも、生徒もいるので、安心して、ドンと自分の今の気持ちをぶつけてきてください。

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  • 『SCHOOL OF LOCK!』激動の1学期を振り返った(左から)さかた校長、こもり教頭 (C)ORICON NewS inc.
  • 10日より人気コーナー『GIRLS LOCKS!』が期間限定で復活し、浜辺美波が“来校” (C)ORICON NewS inc.

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