ミステリー界の重鎮・西村京太郎氏が生み出した人気キャラクター“十津川警部”と“亀井刑事”が、時刻表や鉄道にまつわるトリックを解明し、事件の背後に潜む人間ドラマを浮かび上がらせていく、『西村京太郎トラベルミステリー』。テレビ朝日系で1979年にスタートして40年以上、第72作となる最新作「十津川警部のラストラン」が26日(後9:00〜10:54)に放送される。2000年の第34作から主人公・十津川警部役で主演する高橋英樹(76)が、今作の見どころから精力的に活動を続ける秘けつ、孫の誕生の喜びなどを語った。
「十津川警部のラストラン」は、北海道・新十津川町で撮影したノスタルジックな風景が旅情をかきたてるミステリー。舞台となったのは、5月6日に“ラストラン”が大きな話題となったJR札沼(さっしょう)線と“日本一最終列車が早い駅”として鉄道ファンに親しまれてきた新十津川駅。新十津川町で青春を過ごした男女3人の愛と友情、そして多くの人々の思いを運んできた札沼線の運命がからんだ、切なくも悲しいストーリーが展開する。
■人生は線路に似ている
――今回の最大のみどころは、この春、一部廃線となった札沼線と、それに伴い駅としての役目を終えた新十津川駅がふんだんに登場することではないでしょうか?
【高橋】札沼線が廃線になってしまうドラマが作れないか、ということで実現したのが今回の作品。ロケ中もたくさんの鉄道ファンが写真を撮りに来ていましたね。私が少年の頃は、新十津川駅と同じような風景の駅がたくさんありました。札沼線は、のどかな田園地帯のど真ん中を走っているんですよ。そこを電車が走る姿がまたいい! 郷愁に駆られて、私も山ほど写真を撮ってしまいました(笑)。
車社会になって、利用者が減ってしまったとはいえ、札沼線は地域の交通として大切な役割を担ってくれた。たくさんの人々が乗り、皆さんの思い出が詰まった線だと思います。そういうローカル線が、廃線になってしまうというのも、移りゆく時代を感じさせますが、かつてここに線路を敷いた先人たちがいて、そのおかげで便利になって、豊かになって、今があるということを忘れてはならない。昔を思い起こすことも大事なことだな、と思います。
――今回の作品は、札沼線の“ラストラン”に男女3人の愛と友情がからんだミステリーですが…。
【高橋】今回は、新十津川町出身で、札沼線に乗って学校に通い、友情を誓った男女3人(演じるのは黒谷友香、松尾諭、中村俊介)が登場します。2人は大学進学を機に上京。1人は地元に残って農業を継いだ。そんな彼らに何があったのか。どんな運命をたどるのか、ロマンとサスペンスが詰まった大変面白い作品だと思います。
人生は線路に似ているんですよね…。どこまでも続く線路の先に何があるのか、どんな人生が待ち受けているのか…。乗り換える路線によって行き先が変化し、風景も変わっていく。それを十津川警部がひも解いていく「トラベルミステリー」とは、本当によくできた作品だと思います。人間の生き方についての教えみたいなものも散りばめられていると思うので、犯人探しを楽しんでいただきながら、何か感じていただけたらうれしいですね。
――新十津川町でのロケはいかがでしたか?
【高橋】新十津川町の景色が映し出されるだけで十分伝わるものがあるんですよ。我々はその場にいるだけでいい。ロケの良さを改めて感じました。それくらい、なんとも言えない雰囲気のあるところでした。
それに、新十津川町が全面的に協力してくださって、町長さん以下、たくさんの方々がロケに参加して下さいましたし、撮影に合わせて特別に札沼線も走らせてくださり、本当にありがたかったですね。そういうリアルな人情も含めて、いいドラマになった、と感じています。
■私、なんでも興味を持つタイプなんです
――『トラベルミステリー』という長寿シリーズを続けつつ、大の歴史好きということで歴史番組やバラエティーでも引っ張りだこですよね。
【高橋】歴史は、時代劇で歴史上の人物を演じることも多かったですから、そのたびにどういう人物だったのか掘り下げたくなって、そこから歴史そのものに興味を持つようになっていったんです。その人物がどういうところで生まれたのか? どういうところに住んでいたのか?というのも気になって、地理にもだんだん詳しくなって。私、性格的に「何それ、教えて」と、なんでも興味を持つタイプなんですね。それが積み重なっている感じですね。今日は仕事が終わったら、藤井聡太さんが棋聖位を奪取した、昨日の対局の棋譜を見ようと思っているんですよ(インタビューは7月17日に実施)。棋譜を見て、藤井さんが「ここが勝負どころ」と思った局面を知りたくて。
――元気に生き生きと仕事する秘けつをうかがおうと思っていたのですが、わかりました。その好奇心旺盛なところですね、きっと。
【高橋】私も元気の秘けつはそれだと思います。いまだにいろんなことにすぐ興味が湧くので、退屈しないですね(笑)。
――4月に初孫が誕生して、楽しみが増えましたね。
【高橋】孫が生まれてくれたことは感謝しかないですね。私たち夫婦をおじいちゃん、おばあちゃんにしてくれた。新型コロナウイルスの感染防止のために、私たちは病院に行くこともできず、たった一人で出産しなければならなかった娘は大変でしたが、頑張ってくれました。
――お孫さんにも『トラベルミステリー』を見せたいですね。
【高橋】正直、昨年の70作目でキリよく終わるんじゃないかと思っていたんですが、今回、72作目を放送できるのは、うれしい限りですね。このシリーズは、撮影に電車を使ったり、地方ロケがあったりで、時間もかかりますし、大変なこともあるのですが、その分、撮影でお世話になった地方の方々との交流はかけがえのないものですし、しんどい分だけ一緒に作り上げる喜びは大きい。こういう作品が残ってくれたらありがたいですね。純ちゃん(亀井刑事役の高田純次)とのコンビネーションもいいですし、ほかのレギュラーメンバーもみんな仲が良いので、できる限り続けたい。80作を目指したいですね。
「十津川警部のラストラン」は、北海道・新十津川町で撮影したノスタルジックな風景が旅情をかきたてるミステリー。舞台となったのは、5月6日に“ラストラン”が大きな話題となったJR札沼(さっしょう)線と“日本一最終列車が早い駅”として鉄道ファンに親しまれてきた新十津川駅。新十津川町で青春を過ごした男女3人の愛と友情、そして多くの人々の思いを運んできた札沼線の運命がからんだ、切なくも悲しいストーリーが展開する。
――今回の最大のみどころは、この春、一部廃線となった札沼線と、それに伴い駅としての役目を終えた新十津川駅がふんだんに登場することではないでしょうか?
【高橋】札沼線が廃線になってしまうドラマが作れないか、ということで実現したのが今回の作品。ロケ中もたくさんの鉄道ファンが写真を撮りに来ていましたね。私が少年の頃は、新十津川駅と同じような風景の駅がたくさんありました。札沼線は、のどかな田園地帯のど真ん中を走っているんですよ。そこを電車が走る姿がまたいい! 郷愁に駆られて、私も山ほど写真を撮ってしまいました(笑)。
車社会になって、利用者が減ってしまったとはいえ、札沼線は地域の交通として大切な役割を担ってくれた。たくさんの人々が乗り、皆さんの思い出が詰まった線だと思います。そういうローカル線が、廃線になってしまうというのも、移りゆく時代を感じさせますが、かつてここに線路を敷いた先人たちがいて、そのおかげで便利になって、豊かになって、今があるということを忘れてはならない。昔を思い起こすことも大事なことだな、と思います。
――今回の作品は、札沼線の“ラストラン”に男女3人の愛と友情がからんだミステリーですが…。
【高橋】今回は、新十津川町出身で、札沼線に乗って学校に通い、友情を誓った男女3人(演じるのは黒谷友香、松尾諭、中村俊介)が登場します。2人は大学進学を機に上京。1人は地元に残って農業を継いだ。そんな彼らに何があったのか。どんな運命をたどるのか、ロマンとサスペンスが詰まった大変面白い作品だと思います。
人生は線路に似ているんですよね…。どこまでも続く線路の先に何があるのか、どんな人生が待ち受けているのか…。乗り換える路線によって行き先が変化し、風景も変わっていく。それを十津川警部がひも解いていく「トラベルミステリー」とは、本当によくできた作品だと思います。人間の生き方についての教えみたいなものも散りばめられていると思うので、犯人探しを楽しんでいただきながら、何か感じていただけたらうれしいですね。
――新十津川町でのロケはいかがでしたか?
【高橋】新十津川町の景色が映し出されるだけで十分伝わるものがあるんですよ。我々はその場にいるだけでいい。ロケの良さを改めて感じました。それくらい、なんとも言えない雰囲気のあるところでした。
それに、新十津川町が全面的に協力してくださって、町長さん以下、たくさんの方々がロケに参加して下さいましたし、撮影に合わせて特別に札沼線も走らせてくださり、本当にありがたかったですね。そういうリアルな人情も含めて、いいドラマになった、と感じています。
■私、なんでも興味を持つタイプなんです
――『トラベルミステリー』という長寿シリーズを続けつつ、大の歴史好きということで歴史番組やバラエティーでも引っ張りだこですよね。
【高橋】歴史は、時代劇で歴史上の人物を演じることも多かったですから、そのたびにどういう人物だったのか掘り下げたくなって、そこから歴史そのものに興味を持つようになっていったんです。その人物がどういうところで生まれたのか? どういうところに住んでいたのか?というのも気になって、地理にもだんだん詳しくなって。私、性格的に「何それ、教えて」と、なんでも興味を持つタイプなんですね。それが積み重なっている感じですね。今日は仕事が終わったら、藤井聡太さんが棋聖位を奪取した、昨日の対局の棋譜を見ようと思っているんですよ(インタビューは7月17日に実施)。棋譜を見て、藤井さんが「ここが勝負どころ」と思った局面を知りたくて。
――元気に生き生きと仕事する秘けつをうかがおうと思っていたのですが、わかりました。その好奇心旺盛なところですね、きっと。
【高橋】私も元気の秘けつはそれだと思います。いまだにいろんなことにすぐ興味が湧くので、退屈しないですね(笑)。
――4月に初孫が誕生して、楽しみが増えましたね。
【高橋】孫が生まれてくれたことは感謝しかないですね。私たち夫婦をおじいちゃん、おばあちゃんにしてくれた。新型コロナウイルスの感染防止のために、私たちは病院に行くこともできず、たった一人で出産しなければならなかった娘は大変でしたが、頑張ってくれました。
――お孫さんにも『トラベルミステリー』を見せたいですね。
【高橋】正直、昨年の70作目でキリよく終わるんじゃないかと思っていたんですが、今回、72作目を放送できるのは、うれしい限りですね。このシリーズは、撮影に電車を使ったり、地方ロケがあったりで、時間もかかりますし、大変なこともあるのですが、その分、撮影でお世話になった地方の方々との交流はかけがえのないものですし、しんどい分だけ一緒に作り上げる喜びは大きい。こういう作品が残ってくれたらありがたいですね。純ちゃん(亀井刑事役の高田純次)とのコンビネーションもいいですし、ほかのレギュラーメンバーもみんな仲が良いので、できる限り続けたい。80作を目指したいですね。
2020/07/24