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長谷川京子、主演NHK『ミストレス』放送へ キスシーンやラブシーンも「美しさを追求」

 女優の長谷川京子(40)主演で、英BBCでシーズン3まで放送されたヒットドラマ『Mistresses』の日本版『ミストレス〜女たちの秘密〜』が、4月19日からNHK総合のドラマ10枠(毎週金曜 後10:00 全10話)でスタートする。放送開始を前に主演の長谷川に今作への思いや見どころ、そして40歳を迎え、役や演技に対する考え方を聞いた。

NHK総合のドラマ10枠『ミストレス〜女たちの秘密〜』に出演する長谷川京子(C)NHK

NHK総合のドラマ10枠『ミストレス〜女たちの秘密〜』に出演する長谷川京子(C)NHK

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 同ドラマは、偶然の出会いで親友となった4人の女性が主人公。彼女たちは頻繁に女子会を開いては、酒を飲み楽しく会話をし、日頃のうっ憤を晴らしている。だが実は、彼女たちは他人に言えないシリアスな問題を抱えていた。4人の女性たちを長谷川、水野美紀(44)、玄理(32)、大政絢(28)が演じる。

 医師の香織(長谷川)は不倫関係にあった恋人・木戸の自殺が心の重荷になっていた。香織は木戸の息子・貴志から、父の自殺に関係していると疑われるが、次第に2人は激しくひかれ合っていく。友美(水野)の夫は海外で消息不明になっていたが、最近その死亡が認められ保険金が支払われた。そして友美は、新しい男性と出会い久方ぶりの恋にときめく。

 会社員の冴子(玄理)は子どもを欲しがる夫が無精子症だと判明し、夫婦の互いの心がすれ違うなか一夜の過ちを犯してしまう。金持ちのお嬢様・樹里(大政)は奔放な恋愛をおう歌しているが、結婚を控えたレズビアン女性と知り合い、強くひかれて人生初の純粋な愛に目覚める。

 現代日本の女性たちが感じる“生きづらさ”や“焦燥感”と真正面に向き合いながら、「生きるとは?」「人生の幸せとは?」をテーマに、スリリングで、ミステリアスで、ロマンチックな物語を描いていく。

――BBC放送の『Mistresses』ご覧になって、または、今回の脚本を読んでの作品の印象、感想は?
【長谷川】どの女性も悪い意味でなく、痛々しくて、それがちょっと共感できてしまって、絶対にそっちに行ってはいけないのに、そっちにずるずる行ってしまう感じとか、非常に自分が日本にいて一般常識とか倫理観とかそういうものに囲われていて生きているので、自分の本能のままに生きている人たちがすごくうらやましいなって思いました。今回の脚本もイギリス版に忠実に書かれていて、もちろん国民性とかいろいろあるのでそこは直しているんですけど、今、世の中が、正義とか正しいことをすごく求められているなと思っていて。間違いじゃないんだけど、物事には側面とか背景とかって絶対あるのに、そもそも正義っていったい誰が決めたのみたいなことをすごく思うときがあって。そういう意味でそういうものに向き合っている作品なのかなって思いました。

――監督と香織のキャラクターに関して話し合ったりしましたか?
【長谷川】1話の序盤で、不倫相手である木戸(橋本さとし)とのキスシーンがあるのですが、撮影初日のシーンだったんです。最初、橋本さんに誘導してもらってと思っていたら、監督から死期が近い彼に対して香織もこれが最後かもしれないって思ってる部分なので、香織が積極的に行ってほしいって言われて。自分のプランになかったのですが、体の寄せ方など考えて演じました。せりふ回しでも本来なら悲しく言うであろうせりふをちょっと気丈に振舞って言うとか。でも心はすごく悲しいっていう表面に見える部分と内面性みたいなのをしっかり分けて監督が作ってくれるので、その積み重ねで香織というキャラクターができたなと思います。

――せりふの言い回しや表情で意識しているところは?
【長谷川】その時のシチュエーションにもよりますけど、基本的には甘えたような言い方にはしないようにって監督によく言われるので本当に来ないでなら来ないでって突き放したり。お芝居ではしますけど、実際そんな突き放すように言われたら絶対寄ってこないなって思うんですけど、香織に関しては言い方があんまり甘くなってしまうと、ちょっといかにもになっちゃうのかもしれない。トゥーマッチになっちゃうのかも。

 表情は、抑えめにしてはしてないんですけどやっぱりカメラがあると自分の癖でちょっとわかりやすく心情を表現しよとするのをなるべくそぎ落とすようにしています。あまり作りすぎてない抜け感みたいのがたぶん香織のキャラクターだと思うので、ガチガチに固めていない感じが今回はちょうどいいのかなと思ってます。

――香織を取り巻く面々、たくさんの方がいますが…
【長谷川】香織を演じていて、こんな冷たくしているのになんでこんなに人が寄ってくるんだろうって思うんですよ。こんなにメンタル強い男の人たち、私が知る限りではいないし、基本今回出てくる男性はみんなメンタルが強くてタフなんですよ。私たちから見てそういう男性を欲しているっていうのはすごくありますよねやっぱり。女性ってことばの表と裏ってあるじゃないですか。でも表と裏がメンタル弱いとなかなか読めずにことばだけをくみ取って傷つかれたりとかすると、裏側を知ってもっと来て欲しいのにって思うこともあるので。

■「若いときにはそんなに思い切ったことはできなかったですよね」

――女性陣4人で集まったときの現場の雰囲気は?
【長谷川】みんな大人だからかもしれないですけど、気負いとか人見知り感が全くなく、ふつうに最初からもう何ヶ月か過ごしているかのようにふつうにスタジオに入ってしゃべってましたね。やっぱり長く芸能界にいていろんな経験して、そこそこの年齢になってるから人との接し方とか距離感の取り方がみんなすごいうまいからそこに対するストレスは全くないですね。

――登場人物の女性たちの年齢もさまざま、いろんなキスシーンも見られるとか?
【長谷川】でも男性は見たくないところもあるかも(笑)女性心理、いろんな意味でキスシーンとかラブシーンもあるし、皆さん美しいキスシーンをされてて、目で見ても楽しいと思うし。キスシーンも美しさの追求というか、顔が両方見えるようにっていう大きな動きを監督がつけてくれて、その間は自分たちでつなげるんですけど、自分たちでつなげるってやっぱり経験がないと…。その間をつなぐ何かっていうところは、お互い協力して。やっぱり美しい絵にしたいとか、見てる人がくすぐったくなるような絵にしたいというのがあるので、そこに持って行けるように話し合って撮影しています。

――ほかの方のラブシーンを現場で見ることは?
【長谷川】撮影日が違うので現場で見ることはないんですけど、気になりますよね。どうだったのって、4人のシーンの撮影で集まった時にみんなで聞きあっています。みんな気になりますよねやっぱり(笑)。

――制作開始リリースで『40歳になり、最近ふつふつと思う事がある』とコメントされていますが、このドラマとうまく重なった部分があったのでしょうか?
【長谷川】ありますね。本当にご縁だなってこういう、ご縁ってたまにあって、だからその縁は大事にしなきゃなってすごく思います。直感とか自分の気持ちを大事にしたいっていうのがあって、もちろんそれだけではいけないんだけど、だからといって直感に目をつぶってやらなきゃいけないとか、一般常識でやってはいけないってことだけだと人としてどうかなと、やっぱり豊かな人間になりたいっていうのがすごくあるので。ただ現実の世界でそればっかり言っていられないからうまくバランスを取って、自分が少しでも成長できるように生きていきたいなってすごく思うんですよね。

――今作含め最近の出演作では、一筋縄ではいかない役を演じているイメージがあります。
【長谷川】若いときにはそんなに思い切ったことはできなかったですよね、なかなか。自分のイメージとかいろいろあるし、今はもうそういうのがない年齢っていうのもあって。好きなこととか楽しいことをやらないと費やす時間がもったいないなっていうのがありますね。だから『レ・ミゼラブル』で演じた悪役も正直悩みましたけど、なによりプロデューサーの方と監督の方がご一緒したことがある方たちですごく愛情を持って口説いてきてくださったので、それが1番かなと思います。自分の事を愛してくれる人がそこにいるっていうのが自分がやる喜びなんですよ。

――考え方が変わったタイミングがあったのでしょうか?
【長谷川】やっぱり子どもが生まれて自分本位でいかない事柄が多くなったのと子どもを通して社会とつながったときに業界以外の人とつながって、すごく自分が一芸能人から本当に人間にさせてもらえたっていうのと、出産などさまざまな時期を経て、こうして仕事をいただけるっていうなんか感謝みたいなものですかね。

――想像つかなかった役柄のオファーが来たときは?
【長谷川】うーん。ワクワクしますね。でもまったく自分で何でだろうと思うと監督とかプロデューサーの方にお話を聞きに行きます。何でだろうっていうときもやっぱりあるので。でも、うれしいし自信になりますね、やっぱり。自分の可能性を見出してもらっているっていうことと、期待してもらってるっていうのもあるし、自分がそういうキャラクターが出来るんじゃないかって見せることができてるんだっていう。もちろんきれいとかかわいいとか言われるのもすっごいうれしいですけど、楽しい人とかって言われるのってすごくうれしくって。何かそこにつながる自信になるかなと思います。

――最後に視聴者にメッセージをお願いします。
【長谷川】なにか、見て頂いた方の、心のフックにかかればうれしいな、と思います。

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  • NHK総合のドラマ10枠『ミストレス〜女たちの秘密〜』に出演する長谷川京子(C)NHK
  • NHK総合のドラマ10枠『ミストレス〜女たちの秘密〜』場面写真(C)NHK
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