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高畑勲監督、初の回顧展 日本のアニメーションに遺した業績を総覧

 『アルプスの少女ハイジ』、『火垂るの墓』、『かぐや姫の物語』などの作品で知られるアニメーション監督、プロデューサーの高畑勲さん(1935〜2018年)の業績を総覧する初の回顧展『高畑勲展─日本のアニメーションに遺したものTakahata Isao: A Legend in JapaneseAnimation』が、東京国立近代美術館で7月2日より開催される。

初の回顧展『高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの』東京国立近代美術館で7月2日から開催

初の回顧展『高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの』東京国立近代美術館で7月2日から開催

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 高畑さんは、三重県に生まれ、岡山県で育ち、1959年東京大学仏文科を卒業。同年東映動画(現・東映アニメーション)に入社する。初の長編演出(監督)となった『太陽の王子ホルスの大冒険』(1968年)で、悪魔と闘う人々の団結という困難な主題に挑戦すると、次々にアニメーションにおける新しい表現を開拓。70年代には、『アルプスの少女ハイジ』(74年)、『赤毛のアン』(79年)などのテレビ名作シリーズで、日常生活を丹念に描き出す手法を通して、冒険ファンタジーとは異なる豊かな人間ドラマの形を完成させた。

 80年代に入ると舞台を日本に移して、『じゃりン子チエ』(81年)、『セロ弾きのゴーシュ』(82年)、『火垂るの墓』(88年)など、日本の風土や庶民生活のリアリティーを表現するとともに、日本人の戦中・戦後の歴史を再考するようなスケールの大きな作品を制作。遺作となった『かぐや姫の物語』(2013年)では、デジタル技術を駆使して手描きの線を生かした水彩画風の描法に挑み、従来のセル様式とは一線を画した表現上の革新を成し遂げた。

 常に今日的なテーマを模索し、それにふさわしい新しい表現方法を徹底して追求した“革新者・高畑”の創造の軌跡は、戦後の日本のアニメーションの礎を築くとともに、他の制作者にも大きな影響を与えてきた。

 興味深いのは、高畑さん自身は“絵を描かない”ということ。絵を描かない監督がどのようにして歴史に残るアニメーションをつくったのか。これまで未発表だった高畑監督の制作ノートや絵コンテなどの貴重な資料を通して、高畑演出術の秘密に迫る。

■開催概要
『高畑勲展─日本のアニメーションに遺したものTakahata Isao: A Legend in JapaneseAnimation』
7月2日(火)〜10月6日(日)
休館日:月曜(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)、7月16日、8月13日、9月17日、9月24日
前10:00〜後5:00(金、土曜は〜後9:00)※入館は閉館30分前まで
一般1500(1300)円、大学生1100(900)円、高校生600(400)円
※()内は、前売りおよび20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
※中学生以下および障害者手帳をご提示の方とその付添者(1人)は無料。
※前売券の販売期間は4月23日(火)〜7月1日(月)を予定。
https://takahata-ten.jp

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