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ブラッドリー・クーパー、スター“監督”誕生へまっしぐら

 歌手のレディー・ガガとともに主演した映画『アリ―/ スター誕生』で、監督デビューも果たしたブラッドリー・クーパー(43)。『第76回ゴールデン・グローブ賞』作品賞(ドラマ部門)・監督賞・主演男優賞(ドラマ部門)・主演女優賞(ドラマ部門)・主題歌賞の5部門に選出され、アカデミー賞へ向けた期待も高まっている。俳優として4度ノミネート止まりだったオスカーを、初監督作品で一つでも取れば、それこそ映画監督の“スター誕生”だ。

映画『アリー/ スター誕生』(公開中)監督・主演のブラッドリー・クーパー (C)ORICON NewS inc.

映画『アリー/ スター誕生』(公開中)監督・主演のブラッドリー・クーパー (C)ORICON NewS inc.

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 米ペンシルベニア州フィラデルフィアに生まれたクーパーは、ジョージタウン大学で英語を専攻し、優秀な成績で卒業。ニューヨーク市のアクターズ・スタジオドラマ・スクールで美術学修士号も取得している。俳優デビューして間もない1999年には、日本でも大ヒットしたテレビドラマシリーズ『SEX AND THE CITY』シーズン2に1エピソードだけゲスト出演したことも。多くのドラマや映画で経験を積み、2011年の『リミットレス』(ニール・バーガー監督)で長編映画の初主演。共演はロバート・デ・ニーロだった。

 出世作は米アカデミー賞にノミネートされたクリント・イーストウッド監督の『アメリカン・スナイパー』(14年)で、主演と製作を兼ねた。『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(09年)、その続編『ハングオーバー!!史上最悪の二日酔い、国境を越える』(11年)、『ハングオーバー!!! 絶対の反省会』(13年)の3部作で演じたフィル役の印象も強い。マーベルの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(14年)、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(17年)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18年)ではロケット・ラクーンの声を担当している。

 俳優として積み重ねてきた実績は十分。今作では、アリーの歌の才能を見抜き、表舞台に引き上げる“大スター”ジャクソンを演じた。ガガとメイン曲を歌うシーンや、ギターを片手に弾き語るシーンなどで、見事なパフォーマンスを見せている。それも「僕は歌もギターもピアノも弾いたことがなかった」というのだから驚きだ。

 「歌うのは簡単じゃないね。大勢の人たちの前で歌うのは特にね。最初は1ヴァースを歌っただけで息切れしちゃって。6ヶ月間、週に5日間を歌のレッスンに費やしました。もちろん、僕自身ではなく、ジャクソンとして歌えるようにです。さまざまな人から力をもらい、学びながら努力をして、時間をかけて作り上げていきました」。

 しかも今回、歌うシーンはすべて生収録したものだという。「生のボーカルの純粋さには何か特別なものがあるんですよね。歌うことには何か、とても正直なものがある。まったく隠せないんですよ」。クーパーのことを知らずに映画を見たら、ガガと同じようにプロのミュージシャンが演じていると思うかもしれない。

■20本の作品に出るより、5本の監督作品を作りたい

 クーパーは、ジャクソンとして主演したのに加え、脚本を共同で執筆し、監督し、製作も務めた。演じることと、その世界全体を創り出すこと、その両方に興味があったという。満を持して、監督としての手腕を試そうと思ったのが本作だった。

 イーストウッドがかつて映画化を熱望していた企画を、現代の歌姫レディー・ガガを迎えて実現。1937年公開の『スタア誕生』以来、幾度も映像化された不朽の物語に、現代的な視点を加え、ショービジネスの華やかな世界を舞台に、歌手を夢見るひとりの女性の運命の恋、栄光と葛藤を描く。

 「監督に挑戦するなら、年齢的にもキャリア的にも今だという感じがありましたし、何よりもつづりたい物語に出合えたことが大きい。『アリー/ スター誕生』は、サクセスストーリーでも、英雄が落ちぶれていくことへの教訓でもない、愛についての物語です。そして、劇中でジャクソンがアリーに『誰にも才能はある。だが、人の心に響く何かを表現できるかは別の問題だ。やってみなけりゃわからない。それが真実だ』というんですが、僕も勇気をもって監督をやってみようと飛び出したわけです」。

 完成までに3年かかったそうだが、「キャスト・スタッフ全員が一緒に頑張ってくれるなんて、これほどうれしいことはありませんでした」。その中には劇中に登場する犬のチャーリーも含まれている。「僕の飼い犬なんだけど、僕が求めていたもののはるか上を行く芝居をしてくれたね(笑)。彼が出てくると、目がそっちにいってしまうだろう?」と、子煩悩ならぬ犬煩悩な一面も。

 「みんなが僕のビジョンを信じてくれたことで、すごく気持ちが高揚しましたし、責任の大きい仕事を日々続ける自信を持つこともできました。最初にこんな映画にしたいと意気込んだとおりの作品にすることができたんです。自分が望むすべてがあったといえるほど、すばらしい経験ができました」と、ますます監督の仕事に心ひかれている様子。

 今月14日に全米公開された、イーストウッド監督・主演による最新作『運び屋』(日本公開は2019年3月8日)にも出演しているが、「この先、役者として20本の作品に出るより、5本の監督作品を作りたいという気持ちが大きくなりました」とも話していた。

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関連写真

  • 映画『アリー/ スター誕生』(公開中)監督・主演のブラッドリー・クーパー (C)ORICON NewS inc.
  • 劇中に登場する犬はブラッドリー・クーパーの愛犬チャーリー(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
  • ブラッドリー・クーパーとレディー・ガガが作り上げた奇跡の歌に感動(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
  • ピアノのレッスンを受けて撮影に臨んだブラッドリー・クーパー(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
  • ミュージシャンの視点にこだわったカメラワーク(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
  • 映画『アリー/ スター誕生』(公開中)(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
  • 映画『アリー/ スター誕生』(公開中)(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
  • 映画『アリー/ スター誕生』(公開中)(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
  • 映画『アリー/ スター誕生』(公開中))監督・主演のブラッドリー・クーパー (C)ORICON NewS inc.
  • 映画『アリー/ スター誕生』(公開中)監督・主演のブラッドリー・クーパー (C)ORICON NewS inc.

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