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恋愛だけじゃない、少女漫画原作の奥深さ 『重要参考人探偵』は本格ミステリー【記者コラム】

 漫画原作のドラマや映画は枚挙にいとまがないが、特に少女漫画原作となると、イケメンキャラクターをめぐる恋愛ものが圧倒的に多くなる。しかし、テレビ朝日系金曜ナイトドラマ枠(毎週金曜 後11:15※一部地域で放送時間が異なる)で20日にスタートした『重要参考人探偵』は、少女漫画原作でありながら、イケメン3人組が事件を解決する本格ミステリーだ。

 『月刊フラワーズ』(小学館)で連載中の絹田村子氏による原作は、なぜかいつも殺人事件の現場に居合わせ、死体の第一発見者になってしまう不幸体質のモデル・弥木圭(まねき・けい)が主人公。事件に遭遇するたびに“重要参考人”になってしまい、えん罪から逃れるため、モデル仲間である周防斎(すおう・いつき)、シモン藤馬(しもん・とうま)とともに、巻き込まれてしまった殺人事件を解決していく。やがて、圭は、幼い頃に初めて死体を発見した事件の真相に迫り、連載はクライマックスを迎えている。

 少女漫画は、恋愛要素のある作品が主流ではあるが、ファンタジーやスポーツ、ギャグ、ホラーなど、恋愛要素をほとんど含まない作品もあり、名作も多い。ただ、実写化されるかどうかは別の話。さらに実写化が決まれば、原作ファンにとっては、「原作のイメージを壊さず、忠実に実写化できるのか?」という懸念もつきまとう。

 『重要参考人探偵』のドラマ化では、玉森裕太Kis-My-Ft2)、小山慶一郎NEWS)、古川雄輝の3人がキャスティングされ、『時効警察』(同局)を手掛けた監督の一人、塚本連平氏がチーフ監督を務める。

 ちなみに『時効警察』は、金曜ナイトドラマ枠から生まれたヒット作の一つで、オダギリジョーが主演し、麻生久美子がブレイクするきっかけにもなった作品。同ドラマ枠では、仲間由紀恵阿部寛の『TRICK』シリーズの実績もあり、金曜の夜に気軽に見られるユルさとわかりやすさが特長のミステリーは得意とするところ。そのDNAは受け継がれているようだ。

 それを体現していたのが、警視庁捜査一課の主任、登一学(のぼり・いちがく)役の豊原功補。第一発見者として事件現場で居合わせる圭に、疑いの目を向けるようになる役どころだが(原作の登一学とは設定が異なる)、豊原といえば、『時効警察』でもトレンチコート姿で存在を放っていた。今作でも、豊原のシリアスな芝居と玉森たちの3人組のコミカルなやりとりのギャップで独特のおかしみを生んでいる。

 第1話では、原作にあるエピソードから時計メーカーを舞台に、嫉妬、羨望、愛憎が重なりあって起きた事件を見事に描き出した。また、シャンデリアが落下するシーンは、まるで『オペラ座の怪人』のような派手な演出が見られたのも、実写化の醍醐味。

 第2話も原作にエピソードをもとに、国民的女優の相手役をかけたCMオーディションで事件が発生。被害者の過去を調べるため、群馬のある村を訪れ、10年前にその村で起きたおぞましい殺人事件とのつながりが見えてくるという展開。旅情と推理、さらには玉森のカクテル作りのパフォーマンスまで見どころとなっている。

 また、ドラマオリジナルキャラクターとして、新木優子が演じる警視庁捜査一課の刑事、早乙女果林もドラマの成功を左右する存在になりそうだ。原作では事件の被害者・加害者・関係者を除くと、男性キャラクターばかりで、実写ドラマで見せるには、華がなさすぎるということなのか、圭の大学時代の同級生で“元カノ”という設定。原作のイメージを壊さずに、ドラマならではの魅力を加味することができれば、『TRICK』の仲間や『時効警察』の麻生のように、新木自身の飛躍にもつながるのではないだろうか。



関連写真

  • テレビ朝日系金曜ナイトドラマ枠『重要参考人探偵』に出演する新木優子(C)テレビ朝日
  • テレビ朝日系金曜ナイトドラマ枠『重要参考人探偵』に出演する古川雄輝(C)テレビ朝日

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