劇場公開中のディズニー長編アニメーション『ズートピア』。先月23日に公開され、5月1日までの9日間で興行収入14億円超をあげるヒットを飛ばしている。動物たちが人間のように暮らす世界はユーモアたっぷりでかわいらしいだけでなく、大人もひき込む広がりと深みのあるストーリー展開を称賛する声が多い。バイロン・ハワードとリッチ・ムーアの両監督は、「僕ら二人とも子どもの頃にいじめられた経験があって、それが作品のテーマにつながっていきました」と明かしている。
ムーア監督は「僕は12、13歳ころにかなりひどいいじめにあっていた」と告白する。「子どもの頃から絵を描くのが好きで、まわりから浮いた存在ではあったと思う。だから、いじめのターゲットにされたんだと思うけど、いじめっ子たちの言いなりになるなんて馬鹿げていると思って、僕は絵を描くことをやめなかったんだ。そうしたら、いじめっこが根気負けしたのか、いつの間にかいじめがなくなった。いじめに屈しなかった経験は、いまでも僕のパワーの源になっているんだ」。
どんなことがあっても自分を貫き通す。それは、本作のヒロイン・ジュディにそっくり投影されている。ジュディが子どもの頃のいじめっ子と再会するシーンはハワード監督の実体験が元ネタ。「僕もいじめられてひどい目にあったんだけれど、いじめていた子が家では父親に暴力をふるわれていたことを後から知ったんだ。いじめっ子にも何らかの事情があるかもしれないという発見は、僕にとって大きな出来事だった」。
また、ジュディの夢は「立派な警察官になって世界をよりよくする」ことだが、これにもネタ元がいる。「主題歌を担当してくれたシャキーラですが、彼女が子どもの頃『いじめられている子を守るために警察官になりたいと思っていた』という話をしてくれて。そういう個人的な話を取り入れながら、理屈ではなく感情に訴える物語を目指しました」(ハワード監督)。
本作で両監督が掲げるのは「ズートピアは、まさに人間世界の縮図であり、性別、年齢、学歴、出身地などの違いから生まれる偏見や違いを描いています。その違いを個性として認め合うことができたら、人生はもっと豊かになることでしょう」というメッセージ。いじめで負った心の傷の深さは他人には計り知れないが、両監督はその経験を作品に昇華させ、いま、世界中の人々の心を動かしている。
ムーア監督は「僕は12、13歳ころにかなりひどいいじめにあっていた」と告白する。「子どもの頃から絵を描くのが好きで、まわりから浮いた存在ではあったと思う。だから、いじめのターゲットにされたんだと思うけど、いじめっ子たちの言いなりになるなんて馬鹿げていると思って、僕は絵を描くことをやめなかったんだ。そうしたら、いじめっこが根気負けしたのか、いつの間にかいじめがなくなった。いじめに屈しなかった経験は、いまでも僕のパワーの源になっているんだ」。
どんなことがあっても自分を貫き通す。それは、本作のヒロイン・ジュディにそっくり投影されている。ジュディが子どもの頃のいじめっ子と再会するシーンはハワード監督の実体験が元ネタ。「僕もいじめられてひどい目にあったんだけれど、いじめていた子が家では父親に暴力をふるわれていたことを後から知ったんだ。いじめっ子にも何らかの事情があるかもしれないという発見は、僕にとって大きな出来事だった」。
また、ジュディの夢は「立派な警察官になって世界をよりよくする」ことだが、これにもネタ元がいる。「主題歌を担当してくれたシャキーラですが、彼女が子どもの頃『いじめられている子を守るために警察官になりたいと思っていた』という話をしてくれて。そういう個人的な話を取り入れながら、理屈ではなく感情に訴える物語を目指しました」(ハワード監督)。
本作で両監督が掲げるのは「ズートピアは、まさに人間世界の縮図であり、性別、年齢、学歴、出身地などの違いから生まれる偏見や違いを描いています。その違いを個性として認め合うことができたら、人生はもっと豊かになることでしょう」というメッセージ。いじめで負った心の傷の深さは他人には計り知れないが、両監督はその経験を作品に昇華させ、いま、世界中の人々の心を動かしている。
コメントする・見る
2016/05/05