『週刊漫画ゴラク』で大人気のグルメ漫画『食の軍師』が、4月よりTOKYO MXにて放送中(GYAO!で無料見逃し配信中)。ORICON STYLEでは、原作者の泉昌之(久住昌之×和泉晴紀)氏にインタビューを敢行。久住氏はドラマ化された『孤独のグルメ』『花のズボラ飯』などの作者としても知られるが、二人は30年来の付き合いがあり、泉昌之名義で20作品以上を発表してきた。
――30年来の付き合いとのことですが…。
【久住】美学校に通っていた18、19歳の時からのつきあいですからね。性格がまったく違う二人が、付かず離れず、運命共同体みたいにべったりしてこなかったことが長く続いている秘けつかな。和泉さんじゃないと描けない話を作るのが僕の仕事だし、出来上がったものを見てよくこんな絵描いたな、変だなって、面白くて笑えるのがいい。
【和泉】僕も基本的には久住くんが喜ぶかどうか。描きにくいものを描かせようとするから、ほら描いてやったぞって、見せつけてやる(笑)。その姿勢は出会った頃から変わらないね。
――主人公・本郷の食へのこだわりをコミカルに描いた『食の軍師』を読むと、食べることが相当お好きなのかなって。
【久住】皆、そう思っているかもしれないけど、そんなことないです。もう年ですし、そんなに量を食べられないですよ(笑)。
【和泉】僕も外食より、自炊派です。
【久住】食べ物ではなく、食べ物を食べなきゃならない人間に興味があるんです。滑稽じゃないですか、どんな人でも時間が経つと何か食べたくなる。空腹で機嫌が悪くなったり、元気がなくなったりする。お腹が空いて、食べて、トイレに行って出す、それを繰り返している人間が面白いなって。何を食べたらどんなドラマができるか、面白い話が描けるかなって考える。主人公が意を決して入ってみたら、店主が厨房のレンジでチンしていた…そういう残念さが面白いなって。僕がこだわっているとすれば、日常のささいなことをどう描けばより面白くなるかってことだよね。面白い漫画を描きたい、それだけ。
【和泉】僕らがやっていることはつくづくバカバカしい。
――日常のささいな事を綿密・過剰に描くのが泉昌之作品の特長だと思いますが…。
【久住】日常のチマチマしたことを面白がる性質なんです。自分にしかできないものを作ろうとして、自分に素直な漫画を描いてきた結果です。小さいことを大げさに描くのが好きなんだけど、僕にはない技術を持った和泉さんに描いてもらったら、もっと面白いものができた。
――和泉さんが漫画を描き始めたのは?
【和泉】小学生の時。石ノ森章太郎さんの『マンガ家入門』がベストセラーになっていて、僕もそれを買って読みました。ただ、15歳くらいから漫画より絵に興味を持って、画家を目指していたので25歳くらいまで、漫画をちゃんと描いたことがなかったんです。久住くんから声をかけられて、幕の内弁当を食べるかにこだわりまくる話だったんだけど、真面目に劇画で描くと面白いよって。それから漫画を描くようになりました。僕の場合は、絵を描くことが好きなんだよね。
【久住】和泉さんは、もっといい絵を描こうという気持ちがずっとあるから。この歳になってまだ絵が変わっているからね。
――ドラマ『食の軍師』の感想は?
【久住】キャスティングがぴったり。「うわ、漫画そっくりじゃん!」って言ってくれる人が多くて。本郷役の津田寛治さんのトレンチコートも似合っているし、漫画を見てやってるのか、目力もすごく出ていますよ。何より、真面目にやってくれているのがうれしい。力石役の高岡奏輔さんもすごくいい感じだし、諸葛亮孔明役の篠井英介さんはデタラメ過ぎる感じがうまく出ているし、さすがです。
【和泉】ハードボイルドなトレンチコートのおじさんを日本人がやっているのも、その格好でおでんの屋台に行ったりするも、最後は真っ逆さまに落ち込むのも、本郷の面白いところだと思って描いてきたけど、それを映像化しちゃっているのがすごい!
【久住】『孤独のグルメ』がドラマ化された時に感じたのは、お金をかけなくても、キャスト・スタッフみんなで頑張ってちゃんとやればちゃんとできる、ということ。『食の軍師』はさらに、絵あり、人形あり、ジオラマあり、CGありと、工夫に工夫を重ね、いままでになかったようなドラマになっていると思う。むしろ、「いっくらなんでも、それはありえんだろう!」って、ツッコミを入れながら笑ってもらえたらいいね。
【和泉】人がおいしそうに食べているのを見ると自分も食べたくなりますよね。そう思ったら、ぜひ、出かけてほしいですね。ドラマがうまくいけば原作を読む人も増えるし。
【久住】原作漫画はついに5巻が刊行予定。『ダンドリくん』(全4巻)を越えて、泉昌之名義では最長。
【和泉】三国志をモチーフにしているから、横山光輝さんの漫画『三国志』(全60巻)と同じくらいまでいけるんじゃない?
【久住】このペースであと何年かかると思っているの? 死んじゃうよ(笑)。でも、できるところまで続けますよ。
■放送情報
TOKYO MX:毎週水曜 後11:30〜深0:00
GYAO!で無料見逃し配信中
■公式サイト
http://s.mxtv.jp/gunshi/
――30年来の付き合いとのことですが…。
【久住】美学校に通っていた18、19歳の時からのつきあいですからね。性格がまったく違う二人が、付かず離れず、運命共同体みたいにべったりしてこなかったことが長く続いている秘けつかな。和泉さんじゃないと描けない話を作るのが僕の仕事だし、出来上がったものを見てよくこんな絵描いたな、変だなって、面白くて笑えるのがいい。
――主人公・本郷の食へのこだわりをコミカルに描いた『食の軍師』を読むと、食べることが相当お好きなのかなって。
【久住】皆、そう思っているかもしれないけど、そんなことないです。もう年ですし、そんなに量を食べられないですよ(笑)。
【和泉】僕も外食より、自炊派です。
【久住】食べ物ではなく、食べ物を食べなきゃならない人間に興味があるんです。滑稽じゃないですか、どんな人でも時間が経つと何か食べたくなる。空腹で機嫌が悪くなったり、元気がなくなったりする。お腹が空いて、食べて、トイレに行って出す、それを繰り返している人間が面白いなって。何を食べたらどんなドラマができるか、面白い話が描けるかなって考える。主人公が意を決して入ってみたら、店主が厨房のレンジでチンしていた…そういう残念さが面白いなって。僕がこだわっているとすれば、日常のささいなことをどう描けばより面白くなるかってことだよね。面白い漫画を描きたい、それだけ。
【和泉】僕らがやっていることはつくづくバカバカしい。
――日常のささいな事を綿密・過剰に描くのが泉昌之作品の特長だと思いますが…。
【久住】日常のチマチマしたことを面白がる性質なんです。自分にしかできないものを作ろうとして、自分に素直な漫画を描いてきた結果です。小さいことを大げさに描くのが好きなんだけど、僕にはない技術を持った和泉さんに描いてもらったら、もっと面白いものができた。
――和泉さんが漫画を描き始めたのは?
【和泉】小学生の時。石ノ森章太郎さんの『マンガ家入門』がベストセラーになっていて、僕もそれを買って読みました。ただ、15歳くらいから漫画より絵に興味を持って、画家を目指していたので25歳くらいまで、漫画をちゃんと描いたことがなかったんです。久住くんから声をかけられて、幕の内弁当を食べるかにこだわりまくる話だったんだけど、真面目に劇画で描くと面白いよって。それから漫画を描くようになりました。僕の場合は、絵を描くことが好きなんだよね。
【久住】和泉さんは、もっといい絵を描こうという気持ちがずっとあるから。この歳になってまだ絵が変わっているからね。
――ドラマ『食の軍師』の感想は?
【久住】キャスティングがぴったり。「うわ、漫画そっくりじゃん!」って言ってくれる人が多くて。本郷役の津田寛治さんのトレンチコートも似合っているし、漫画を見てやってるのか、目力もすごく出ていますよ。何より、真面目にやってくれているのがうれしい。力石役の高岡奏輔さんもすごくいい感じだし、諸葛亮孔明役の篠井英介さんはデタラメ過ぎる感じがうまく出ているし、さすがです。
【和泉】ハードボイルドなトレンチコートのおじさんを日本人がやっているのも、その格好でおでんの屋台に行ったりするも、最後は真っ逆さまに落ち込むのも、本郷の面白いところだと思って描いてきたけど、それを映像化しちゃっているのがすごい!
【久住】『孤独のグルメ』がドラマ化された時に感じたのは、お金をかけなくても、キャスト・スタッフみんなで頑張ってちゃんとやればちゃんとできる、ということ。『食の軍師』はさらに、絵あり、人形あり、ジオラマあり、CGありと、工夫に工夫を重ね、いままでになかったようなドラマになっていると思う。むしろ、「いっくらなんでも、それはありえんだろう!」って、ツッコミを入れながら笑ってもらえたらいいね。
【和泉】人がおいしそうに食べているのを見ると自分も食べたくなりますよね。そう思ったら、ぜひ、出かけてほしいですね。ドラマがうまくいけば原作を読む人も増えるし。
【久住】原作漫画はついに5巻が刊行予定。『ダンドリくん』(全4巻)を越えて、泉昌之名義では最長。
【和泉】三国志をモチーフにしているから、横山光輝さんの漫画『三国志』(全60巻)と同じくらいまでいけるんじゃない?
【久住】このペースであと何年かかると思っているの? 死んじゃうよ(笑)。でも、できるところまで続けますよ。
■放送情報
TOKYO MX:毎週水曜 後11:30〜深0:00
GYAO!で無料見逃し配信中
■公式サイト
http://s.mxtv.jp/gunshi/
2015/05/02