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さだ小説、映画化高打率の理由は

 さだまさしの小説『サクラサク』が映画化された。さだの父親が戦後若狭に引き揚げた時の記憶をめぐる話題をモチーフに、親子の絆や家族の絆というテーマを盛り込んで仕上げた心温まる短編小説『サクラサク』が原作だ。家族の中に起きる心のさざ波と、それを試練として、みんなで乗り越えていく物語を、主演の緒方直人をはじめ、藤竜也、南果歩らが熱演し、感動の連続する素敵な映画になった。

映画『サクラサク』撮影現場でのさだまさしと田中光敏監督(C)2014「サクラサク」製作委員会

映画『サクラサク』撮影現場でのさだまさしと田中光敏監督(C)2014「サクラサク」製作委員会

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 さだの小説は実は映画化率が高い。これまで2001年の自伝的小説『精霊流し』以降7冊の小説を執筆、その中からすでに5作品が映画化されている。また、その他にドラマ化されるケースもあり、さだ小説の映像化打率の高さは実はすごい。この高打率を支えているのは何か。

「確かによく映画化していただけていますよね。この他に、ドラマ化も何本かありますし、そう考えると凄いな。ただ、特に映画化される秘訣があるわけではないですけどね」と本人は謙遜するが、実はさだのストーリー作りの定評はデビュー当時からコンサートを通じてファンには浸透していた。

 さだは一番多いときで、年間130本のコンサートを行うほど、全国津々浦々でコンサートを実施してきた。彼のコンサートはどこに行っても超満員。今でもそのコンサートチケットは即日完売が相次ぐ。なぜ人々は、そんなに彼のコンサートに行きたがるのか。

 それは彼のコンサートのトークに秘密があるのだ。彼のコンサートでは歌の定評と同じくらい、いやそれ以上にトークの評判が高い。身近におこった話をもとに、時には30分に及ぶような壮大なストーリーを語る。最近ではマネージャー氏のホテルでの失敗をネタにした「テルマエ・イシイ」というネタが大うけしているが、このトークひとつとっても何度聞いても腹をかかえて笑ってしまう。

 そういったトークをもっと聞きたいというファンからのリクエストにこたえて、実はさだはトークだけを集めたCDまで発売している。受けるトークをステージ上で磨いていく中で彼のストーリーテラーのセンスも磨かれていったというのが、彼をよく知る関係者の一致した意見だ。

 そう、彼は面白いと思うネタがあると、それをステージで披露し、ウケが悪いところは修正して、またステージで披露。そうやってコンサートに来たお客さんからのユーザー調査を通じて、ウケる話というものはどんなものなのかを会得してきたのだ。それが小説にも生かされているというのが本当のところだと思う。

 リアルなマーケット調査を重ねてのノウハウの蓄積。それがあるから強い。「小説のネタはまだまだありますよ」とさだまさし。今後、果たしてどれだけの作品が映画化、ドラマ化されるのか。興味はつきないところなのだ。

さだまさしインタビュー『主題歌はもっとよい選択があったのではという気持との葛藤』
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