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今田耕司×立川談春、同い年2人が語る後進育成

 お笑い芸人・今田耕司(46)と人気放送作家・鈴木おさむ(40)による舞台シリーズ第4弾『The Name』(1月31日〜2月3日 東京・下北沢 本多劇場)に出演が決まった落語家・立川談春(46)。「名前」にまつわる舞台で初共演する同い年の二人。年を重ねたからこそ、後進に何かを残したい、そんな思いが交錯する。

舞台で初共演する立川談春と今田耕司、共に46歳。 (C)ORICON DD inc.

舞台で初共演する立川談春と今田耕司、共に46歳。 (C)ORICON DD inc.

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■「弟子を取ってやろうかなと思ってます」――今田

 テレビを中心に活動する芸人と寄席を中心に活動する落語家。これまで接点がなかったという二人の初共演は、意外にも芝居だった。双方が興味を示したのが“後輩システム”と“弟子”の違いだ。ただただ信頼し、慕ってくる後輩芸人の相手は「相談も乗らなきゃいけないし、大変でしょ?」と談春。「だから楽なんですよ。そいつの人生を背負ってないし、何人いても自分の気分次第でしょう? お弟子さんのいるストレスっていったらそこですよ」というのが今田の考えだ。

 ところが、そんな今田にも年齢とともに考えの変化が訪れているという。「この年になって師匠に仕えたことのない俺が、弟子を取ってやろうかなと思ってます」と発言したのだ。吉本で芸人養成学校NSCが確立されてからというもの、誰かの弟子になって芸人になるということも少なくなった。NSC出身の今田が弟子をとるという逆転現象だ。「もしもその時は腹を括るんでしょうね。その人がこの世界でご飯を食べていくためのノウハウというか、自分の知識、コレっていう芸じゃなくても、伝えられるものはあるんじゃないかなって」。

■「俺の師匠は、どれだけ俺に我慢してたか」――談春

 二人の共通認識は「芸は教わるものではなく盗むもの」。二人に限らず、芸事に携わる人間なら誰しもが思うことでもある。談春は言う。「うまくできてるもんで、形式として残っていて誰にでも伝えられるものを“基礎”っていうの。基礎は大事だって言うけど、違うの。そこから先、どう触れるか。どう面白くしていくかっていうのはその人のコツで、それぞれ人によって全部違うんです」。

 談春のもとには6人の弟子がいる。「涙ぐんで『弟子にしてください!』って来るんだけど、2、3ヶ月くらい経つと泣きながら『辞めさせてください!』って言うの。そういう毎日」。苦労もあるが同時に「俺の師匠は、どれだけ俺に我慢してたか。弟子を持つと分かる」と目を細める。師匠とは言わずと知れた立川談志だ。「どうして俺の師匠は俺にクビって言わないでいてくれたんだろうって。もう伝えられないけど、そんなことばっかり思うよ」。

 立川流の大看板と談春曰く「落語界の最高の広告塔」が亡くなって1年以上が経過した。「落語はその役を失って、談志が死んで50年は保ったけど、談春・志の輔が死んだら15年で無くなっちゃった、っていうのは嫌」という気持ちが自然と芽生えてきた。「自分のことばかり考えてきたけど、談志が死んだことによって、生意気ですけど落語の世界のことを考えたりするようになりました。その中で自分は何ができるのか」。

 「じゃあ、お前が死んだ50年後も保たせるためには何をするんだよ、という考えは今までなかった。それでいろいろ考えた挙句、このたび芝居に出ることになりました。ひとつよろしくお願いします」。

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  • 舞台で初共演する立川談春と今田耕司、共に46歳。 (C)ORICON DD inc.
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