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最愛の人との別れ…橋田壽賀子が初の自叙伝ドラマ

 国民的ドラマ『おしん』(NHK)、21年間続いた『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)などの脚本を手掛けてきた橋田壽賀子(87)が、初めて自身の実体験をもとに脚本を執筆したドラマ『妻が夫をおくるとき』が放送されることが10日、わかった。橋田が「今まで生きてきた中で、これ以上の苦しみはなかった」と振り返るのは、1989年、今から23年前に亡くなった橋田の夫・岩崎嘉一氏との別れ。多くの夫婦がいずれ迎える別れの一つを綴った自伝的作品となっている。

7月23日放送の橋田壽賀子ドラマスペシャル『妻が夫をおくるとき』に主演する岸本加世子と大杉漣(C)TBS

7月23日放送の橋田壽賀子ドラマスペシャル『妻が夫をおくるとき』に主演する岸本加世子と大杉漣(C)TBS

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 橋田は40歳の時にTBSのプロデューサーだった岩崎氏と結婚。今回のドラマは、岩崎氏が59歳、橋田が63歳の秋までの出来事を描く。岩崎氏はTBS退職を機に患った大病を克服し、第2の人生を踏み出そうとしていた。橋田はNHKの大河ドラマ『春日の局』の脚本に取り組みだしたばかりだった。そんなある日、岩崎氏が手術できないがんに犯され、余命わずかであることがわかる。大河ドラマ制作の裏側で、橋田が抱えていた苦悩や葛藤。夫婦の絆とは何か? そして夫婦はどうあるべきなのか? 一方で、作品にかける想いと情熱、そして脚本家としての矜持と、支えた仲間たちも、実名で登場する。

 橋田は「伴侶を亡くしてどんなに辛くても、一生懸命、生きてさえいれば、その伴侶が守ってくれると思うんです。なのに、自分が沈んでいたりしたら、相手は喜んでくれないはず。夫婦は、一緒には死ねないですからね、残った方は、亡くなった方のためにも一生懸命生きなければならないと思います。そんなメッセージを、この作品から感じていただけたらと思います」と語っている。

 主演は、妻・橋田壽賀子役に岸本加世子、夫・岩崎嘉一役に大杉漣、共演に中村梅雀小泉孝太郎薬師丸ひろ子神田正輝泉ピン子らが出演。スタジオに、橋田氏と岩崎氏が過ごした熱海の部屋を忠実に再現、置物などは実際のものを持ち込んで撮影された。

 橋田・岩崎両氏と親交のあった岸本は「(岩崎さんが亡くなって)23年後に、こんなお話をいただくとは思いもよりませんでした。ドラマの中でも描かれていますが、橋田先生に対して岩崎さんは『愛している』とか、優しい言葉は一切言わないんですけど、それでも岩崎さんの深い愛情がものすごく伝わってくる。心の底から素敵なご夫婦だと思っていただけるドラマになっています」と手応えを語っていた。

『妻が夫をおくるとき』はTBS系で7月23日(月)午後9時より放送。

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  • 7月23日放送の橋田壽賀子ドラマスペシャル『妻が夫をおくるとき』に主演する岸本加世子と大杉漣(C)TBS
  • 7月23日放送の橋田壽賀子ドラマスペシャル『妻が夫をおくるとき』 橋田壽賀子役の岸本加世子(右)と石井ふく子役の薬師丸ひろ子 (C)TBS
  • 自らの体験を初めてドラマ化する橋田寿賀子(C)TBS

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