俳優のユースケ・サンタマリアが8日、都内で行われた映画『日輪の遺産』の完成披露試写会で舞台あいさつに登場。知的な教師・野口考吉役を演じるユースケは「女生徒役のみんなの笑顔に助けてもらいながら、なんとかオールアップすることができました」と真面目にコメントするも、会場からは薄笑いがちらほら。「どんなに良いこと言っても、ふざけたようにとられてしまうのが、僕のパブリックイメージですね…」と、すっかり定着したC調ぶりに苦笑いするしかなかった。

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　直木賞作家・浅田次郎の小説を映画化した同作。終戦間近の昭和20年。軍のトップからの密令として、山下将軍が奪取した900億円（現在の貨幣価値で約200兆円）もの“財宝の隠匿”という任務に励む、帝国陸軍の真柴少佐（堺雅人）、小泉中尉（福士誠治）、望月曹長（中村獅童）、学徒勤労動員として集められた20人の少女たちの非情な運命を描く。

　本格的な軍人役に初挑戦した堺は「手探りで自分の考えを突き詰めていく、懐の深い大人な人間だと思い演じた」と役作りについて説明。映画化考案から5年、去年撮影を敢行し、東日本大震災を経験した今に公開する意義については「こういう状況の日本だからこそ、心に響く要素をたくさん持った作品だと思う」とアピールした。

　観客に笑われっぱなしのユースケはその後も「現場ではユースケが暴走しないか見届けながら撮影してた」（佐々部清監督）、「現場で背中をつつかれて、ユースケさんかと思って無視してたけど中村獅童さんだった」（女生徒役の一人）と、ユースケいじりは拡大。さすがのユースケも「僕、いつもそうなんですよ…撮影中は何もしませんよ！」と嘆いていた。

　舞台あいさつにはほかに福士、森迫永依、松本花奈、17人の女生徒キャスト、歌手の元ちとせが出席しイメージソング「永遠（トワ）の調べ」を歌唱した。映画『日輪の遺産』は、8月27日（土）より全国公開。