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清水尋也、認知度が上がった次が大事「『anone』のイメージを裏切りたい」

脚本家・坂元裕二氏と水田伸生監督のタッグで、生きることの意味と人それぞれの大切なことを描き出した『anone』(日テレ系)。そんなシリアス人間ドラマのなかで、広瀬すず演じる主人公・ハリカの幼なじみであり、淡く切ない恋の相手役・彦星を演じた清水尋也が、『第11回コンフィデンスアワード・ドラマ賞』新人賞を受賞した。広瀬との同世代同士の好演で視聴者の心を揺さぶり、涙させた清水に、今作での演技について聞いた。

常に自分に足りないものがあると思っている

――新人賞を受賞されました。どんなお気持ちですか?
清水尋也いままで個人で賞をいただいたことがないので、実感がないです。これまでドラマをあまりやっていないのもあり、ドラマ賞が身近なものではなくて。賞をいただけるほど良いお芝居ができたかわからなくて……、そんな評価をいただけたことに驚いています。でも、新人賞は一度しかいただけないので、すごくありがたく思っています。

――撮影中に自分のお芝居に手応えのようなものはありました?
清水尋也俳優という仕事をしている以上、いい芝居をすることが義務だと思っていますから、うまくできなかったと言うつもりはないですし、常にいい芝居をしていると言えなければいけないと思います。ただ、作品にすごく恵まれたと思っています。水田伸生監督、坂元裕二さんのタッグの作品に携われるのはとても名誉なことですし、それをこの年齢で経験できたということは、すごくありがたいことだと感じています。さらに、同世代で注目度の高い広瀬すずさんとの掛け合いがある役。同世代の役者ということで、お互いに高めあっていければという意識はあったと思います。

――今作の出演が決まったときはどう感じました?
清水尋也オーディションだったんですけど、1次オーディションのときに手応えを感じました。僕は自分に満足しているわけではなくて、逆に常に自分に足りないものがあると思っています。それは一生なくならないもので、だからこそ芝居がもっとうまくなりたい、もっと作品に出たいという欲が出てきます。ただ、今回はオーディションのすぐあと、この役はいけるかもしれないと思いました(笑)。

ずっと親近感があった、タイプが似ている広瀬すず

  • 新人賞トロフィーを手にする清水尋也

    新人賞トロフィーを手にする清水尋也

――彦星とハリカはチャットでのやりとりが多く、声だけの芝居が多かったですね。
清水尋也最初は声優さんのように声ですべて表現しなければいけないのかと思っていたんですけど、水田監督から撮影の序盤に、最初は目の前の文章を読み上げているような、会話というよりは一方的に投げかけるようなしゃべり方とアドバイスをいただきました。そのあと、最終話に向けて、対面はしていないし、言葉は交わしていないけど、その場にいるような、会話をしているような感じにだんだん変えていけたら、というヒントをいただけたので、意識して演じました。そこですごく納得できたから、自分のなかにしっかり落とし込んで演じることができたんだと思います。

――第9話のハリカと彦星が病室のカーテンを挟んで対峙するシーン。ハリカは病気の彦星のために、自分を深く傷つけながら心にもないことを言い、それを知らない彦星はなにもできずうつむく。とても心打たれる名シーンでした。2人のシーンの1つの山場だったと思いますが、撮影では特別な意識などあったのでしょうか。
清水尋也とくにいつもと変わりませんでした。カメラが回る前は、広瀬さんといつものように世間話をしていて、なにも変わらずに普通にやっていました。ただ、本番中に助監督さんが泣いていたり、水田監督が涙を拭いながらモニター横から出てきたり、みなさんからよかったと声かけていただいたりして。僕は最初の頃と変わらずに同じことをやっていた感じですが、あの日は周りの方の反応が違うなというのは感じていました。オンエアのあとも、ふだんあまり僕の仕事に口を出してこない兄が、あのシーンを褒めてくれましたし、知り合いの役者などからもすごく反響はありました。僕としては、特別に意気込んだとかの意識はなく、1話からずっと演じてきた自然な流れのなかで臨みました。

――広瀬さんとは同世代以上の絆があるのではないでしょうか。
清水尋也広瀬さんと僕は似ている感じがするんです。シリアスなシーンの前に1人の時間を作って考え込むタイプではなく、すごく切り替えが早くて、役作りのためにプライベートな生活から変えたりは一切しない。ふだんの僕は僕だし、カメラが回ってからしかその役にはならないですね。僕は努力よりも感覚でやっているタイプ。そこも似ている気がします。だから、親近感がずっとありました。

お芝居で視聴者の目を引くことができた

――今作では、阿部サダヲさんと小林聡美さんが演じましたが、坂元裕二脚本のコミカルな会話劇に興味は?
清水尋也なんでもやってみたいです。やったことがないことをすべてやりたいと思っているので。ただ、今回僕は自分のシーン以外は台本読んでいなかったんです。オンエアを観るまで、まわりでなにが起きているのか知らなくて。というのは、彦星くんはチャットでハリカちゃんから「今日はこんなことがありました」って外の世界の話を聞くから、それを知っていたはダメだと。なにがあるのかわからない状態で臨みたいと思っていました。それがいいのか悪いのかはわからないですけど。台本はすべて読むものという方もいますし。今回に関しては、彦星は物語のなかで唯一独立した存在として確立されていて、外の世界との唯一のとっかかりがハリカであって。そこだけのつながりを意識していたので、そういう役作りになりました。

――今作を経て自身の成長を感じたことはありましたか。
清水尋也繰り返しになりますが、水田監督と坂元さんのタッグに出演できたことは、かけがえのない財産になりました。まわりの役者からもすごくうらやましがられて、改めてありがたいことなんだと感じました。水田監督が僕を目で見てオーディションから選んでくれたことに恥じない活動をこれからもしていきたいです。
 今作に出演して目に見えて変わったのは、世の中の反応です。これまで映画が多かったので、テレビという生活のなかに組み込まれているメディアから観られる人の数の多さを感じました。いまこうして知っていただく機会が増えてきているタイミングなので、次がすごく大事だと思います。そこで、「気になっていたけどやっぱりいい芝居をする俳優」と思われたい。今作の彦星のイメージをことごとく裏切っていきたい。これからがすごく大事だと思います。そんなチャンスをいただけた作品に心から感謝しています。

――いま目標にしていることはあります?
清水尋也……とくにないですね。人としては、俳優に限らずどんな仕事をしていても、自分の周りにいる人を幸せにしたいと思っています。家族、友だち、お世話になっている方々に恩返しをしていきたいですし、僕の周りにいることで少しでも幸せを分け与えられたらといつも考えています。
(文:編集部・武井保之/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

提供元: コンフィデンス

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