“没入感”追求がエンタメシーンのトレンド
音楽ライブでは専用カメラ撮影によるコンテンツも
CJ 4D PLEX社のCHOI BYUNG HWAN社長は韓国での観客の反応について「4DX上映とともに若い世代にとても人気があります。韓国では制作の段階からScreenX用に撮影されている作品もありますが、やはり270度からの圧倒的な映像の迫力が楽しめるアクションアドベンチャーや、ホラーなどのパニックムービーが向いています」と語っている。
ScreenX専用の3面同時撮影カメラは開発されているが、まだこのカメラで撮影され、完成している映画はない。一方、音楽ライブではすでに使用されており、その臨場感あふれる映像体験はファンに好評を得ているという。
VRコンテンツでも広視野角による没入感を追求
すでにVRコンテンツは、さまざまなタイプの作品がシーンに出揃っており、そのなかでの次の新たな一歩になりつつあるのが、広視野角による、より深い没入感の追求だ。視野が広角になればなるほど臨場感や没入感が増していくため、新たなコンテンツの創出のための、その部分の技術開発が急がれている。こうした広視野角による映像体験は、現在のエンタテインメントシーンの1つの潮流になっている。
1日からScreenXで上映されている『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』は、土日2日間の全上映回のチケットが完売。また、CJ 4D PLEX社によると、同作の次に9月からScreenXで上映されるゾンビパニック映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』は、韓国での同スクリーン上映作のなかでもっともヒットした作品になるという。270度スクリーンとの親和性の高いパニックホラーの大迫力映像と、それにリンクしたエンタテインメント性の高い作品内容に、新たな映像体験への期待がかかる。
映画におけるこの新体験は、VRブームとともに今後広がっていく可能性を秘めている。