よりしなやかに 気持ちよく
オーテックジャパンが、自社の創立30周年を記念してリリースした、30台限定のスペシャルモデル「日産マーチ ボレロA30」。オーテックが、持てるリソースのすべてを注いで作り上げた“特別なマーチ”の走りをリポートする。
年間販売5万2600台、売上高1250億円
日産自動車の完全子会社として茅ヶ崎で産声をあげたオーテックジャパンは今年、創業から30周年を迎えた。そのIR情報をみると、事業内容として以下の3つが記されている。
・特装車(少量限定生産車含む)および部用品等の企画、開発、生産、販売 ・モータースポーツ車用エンジンの開発 ・日産直納車・輸出車の架装請負
真ん中の項目はともあれ、上下の2つはわれわれにとっても実は意外となじみ深い。日産いわくライフケアビークル、つまり福祉車両の特装はあらかたがオーテックの手によるもので、その車種は16に及ぶ。あるいは「マーチ ボレロ」や「エルグランド ライダー」など、カタログに併載されるカスタマイズモデルを企画・生産するのもオーテックの仕事だ。以前紹介した「GT-R NISMO」もその性格上、特別架装の組付けから販売をオーテックが担っている。ちなみに15年の販売台数は5万2600台。日産……と書くと紛らわしいので1日当たりの生産と記すが、その能力は200台を軽く超えるところだろう。1250億円の売上高を含め、架装を主とする部門としては立派な数字である。
そのオーテックが、自らの30周年記念として30台の限定生産で世に送り出したのが、マーチ ボレロA30だ。
その中身はさておき、なぜマーチなのか。なぜボレロなのか。それを見た時に覚えた違和感は、オーテックの歴史を顧みればすぐに解けた。...