妥協なき仕上がり
「メルセデス・ベンツCLA」がフルモデルチェンジ。その中身はといえば、シャシーやパワートレイン、ソフトウエアに至るまですべてが新設計。メルセデスの今後の方向性を示す重要なプロダクトへと生まれ変わっている。電気自動車版の仕上がりをリポートする。
メルセデスの本気度を示すCLA
2025年3月に発表されたメルセデス・ベンツの新型CLAの国際試乗会は、デンマーク・コペンハーゲンで開催された。北欧諸国は世界的にもBEVの普及率が高いエリアで、充電インフラ整備もそれなりに進んでいるからだろう。確かに、街なかでBEVに遭遇する機会は日本なんかよりもはるかに多いけれど、想像していたほどでもなかったというのも正直なところ。デンマークは“北欧”といっても、ノルウェーやスウェーデン、フィンランドよりは地理的にいわゆる“欧州”に近く、実際ドイツの隣国でもある。BEVへのシフトが前述の3カ国ほど進んでいないのは、そういう事情もあるのかもしれない。
フォルクスワーゲンなどのさまざまなBEVが走り回るいっぽうで、メルセデスのBEVはそれほど多く見かけなかった。デンマークに限らず、世界各国の路上にスリーポインテッドスターの付いたBEVや電動化モデルをもっと紛れ込ませたいという強い思いがメルセデスにはあるのだと思う。その一役を担うのが新型CLAである。新規のプラットフォーム、新規のOS、新規のBEVパワートレイン、新規のハイブリッド機構など、クルマを構成するあれこれのほとんどを新たに開発したという事実からも、メルセデスがこのセグメントでのシェア拡大を本気で狙っていることが推測できる。
ハイブリッド仕様の発売は年末くらいになるそうで、今回はBEV仕様のみの試乗となった。「ハイブリッドはお預けか」とちょっと落胆したものの、BEV仕様はそんな気分を一掃するくらいの上出来な仕上がりだったのである。...