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【聞き上手】誰とでも「深い対話」ができる人が考えている“たった一つのこと”


多くの企業で「1on1」が導入されるなど、職場での「コミュニケーション」を深めることが求められています。そのためには、マネジャーが「傾聴力」を磨くことが不可欠と言われますが、これが難しいのが現実。「傾聴」しているつもりだけれど、部下が表面的な話に終始したり、話が全然深まらなかったりしがちで、その沈黙を埋めるためにマネジャーがしゃべることで、部下がしらけきってしまう……。そんなマネジャーの悩みを受け止めてきた企業研修講師の小倉広氏が、心理学・心理療法の知見を踏まえながら、部下が心を開いてくれる「傾聴」の仕方を解説したのが『すごい傾聴』(ダイヤモンド社)という書籍。「ここまでわかりやすく傾聴について書かれた本はないだろう」「職場で活用したら、すぐに効果を感じた」と大反響を呼んでいます。本連載では、同書から抜粋・編集しながら、現場で使える「傾聴スキル」を紹介してまいります。

人の「感情」はどうやって生まれるのか?

「相手の話に深く耳を傾ける」=「傾聴」において、相手が無意識的にもっている「信念価値観」にどう向き合うかは、非常に重要なポイントです。

信念価値観とは、「これが正しい。これが大切だ」と感じたり、信じたりする「考え方」や「基準」のことです。

例えば、「人に迷惑をかけてはいけない」「正直でなければならない」「勤勉に働かなくてはならない」「怠けては(休んでは)いけない」などなど。僕たちは、幼少期〜成人にかけて両親や学校の先生、そして会社の上司などから、さまざまな信念価値観をすり込まれます。だから、信念価値観を持っていない人はいません。そして、自分が大事にしている信念価値観に「共感」されることは、人間にとってこの上なく嬉しいことであり、心を開き打ち解けた対話をする重要な契機になるのです。

では、相手の話に耳を傾けながら、その人の「信念価値観」を探すには、どうすればいいのでしょうか?

ここで参考になるのが、アルバート・エリスの「論理情動行動療法」です。「論理情動行動療法」をもとに考えると、「感情」は「できごと」と直結しているわけではなく、「認知(信念価値観)」が決めていることがわかります。つまり、同じ「できごと・エピソード」を体験しても、「信念価値観」が異なれば、結果として発生する「感情」は異なるということです。

同じ経験でも、「信念価値観」によって異なる「感情」が生まれる

これを、次のような方程式として表現することができます。

「できごと・エピソード」×「信念価値観」=「感情」

具体的に、「信念価値観」が異なる2人(Aさん、Bさん)を例に、同じ「できごと・エピソード」に対して発生する「感情」がどのように異なるかを見てみましょう。

●Aさん:【できごと・エピソード】元部下から手書きの年賀状を受け取った→【信念価値観】義理人情が大切である→【感情】じんわりと嬉しい

●Bさん:【できごと・エピソード】元部下から手書きの年賀状を受け取った→【信念価値観】効率や能率こそが大切である→【感情】時間の無駄を感じてイラッとした

「感情」から逆算して「信念価値観」を探り当てる

さて、ここからが本題です。

「傾聴」のプロセスでは、「元部下から手書きの年賀状を受け取って、じんわりと嬉しさを感じました」といった具合に、まず「できごと・エピソード」が語られ、ついで「感情」が語られます。つまり、先の方程式のなかで「信念価値観」だけが“空白”になっているわけです。ということは、「信念価値観」を探すためには、方程式を使って“逆算”すればいいということになります。すなわち、

「信念価値観」=「感情」÷「できごと・エピソード」

となるわけです。

もちろん、この方程式にある「÷」という記号には厳密な数学的意味はなく、「できごと・エピソードから感情が生まれた理由・原因を推測すれば、信念価値観が見えてくる」というくらいに理解いただきたいと思います。

つまり、こういうことです。

先ほどのAさんの場合であれば、「元部下から手書きの年賀状を受け取った」という【できごと・エピソード】から、「じんわりと嬉しい」という【感情】が生まれているわけですから、「義理人情が大切である」とか「手間をかけることでこそ敬意は伝わる」とか「すべての部下を大切に扱うべき」といった【信念価値観】をもっていると“逆算”することができるでしょう。その「仮説としての信念価値観」を一つずつ、「もしかして、あなたは○○という信念価値観をおもちではないですか?」などと、話し手に確認していけばいいのです。

このように、「できごと・エピソード」を脳内で映像化できるくらいの解像度で聴き出すことによって、話し手がうちに秘めている「感情」を一つずつ明確にし、この二つから“逆算”することで、「信念価値観」も見えてくるというわけです。

(この記事は、『すごい傾聴』の一部を抜粋・編集したものです)

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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