誰でも試せる3.2秒
「メルセデスAMG GT」のモデルラインナップに「GT63 PRO 4MATIC+」が追加設定された。確かにエンジン等のスペックはシリーズ最高峰に達しているが、数値的なリードはわずかだ。「PRO」とまで名乗らせた理由を、サーキットドライブで探ってみた。
「PRO」の実力とは?
2023年秋に登場した新型メルセデスAMG GTは、いろいろな意味で驚きの一台だったと思っている。まずはそのパッケージング。従来の2シーター+トランスアクスルレイアウトのFRから、2+2が用意されるフルタイム4WDへと大胆な変貌を遂げていたのだ。それこそAMG自社開発モデル第1弾だった「SLS AMG」から連なるストイックなスポーツカーの系譜から、より大きな市場を視野に入れた間口の広いモデルに生まれ変わったわけである。
もうひとつの驚きは、それでいて走りがまるでスポイルされていなかったことだ。車体は大きくなり車重も増えたが、まず導入された「GT63 4MATIC+」は走りの充足感が格段に高く、また絶対的にも特にコーナリングパフォーマンスはすさまじいほどで、少なくとも公道ではまるで限界知らずに仕上げられていた。ここには重力も慣性力も存在しないのか? と、まるでキツネにつままれたように感じられる走りだったのだ。
そのラインナップに新たに加わったメルセデスAMG GT63 PRO 4MATIC+の試乗のために訪れたのはスペインの会員制サーキットであるアスカリ・レースリゾート。事前にスケジュールを見ると、ステアリングを握ることができるのはクローズドコース内のみとある。さて「PRO」とは、どれだけのパフォーマンスを見せるモデルなのか。...