“兄貴”よりイイかも
トヨタが誇るクロスカントリーモデル「ランドクルーザー」シリーズのなかでも、新たな中核モデルに位置する「ランドクルーザー“250”」。「原点回帰」を掲げてつくり込まれた新顔は、どのような一台に仕上がっているのか? 最上級グレード「ZX」で確かめた。
同じプラットフォームではあるけれど
ランドクルーザー“250”は、3車種で構成される現行ランドクルーザー(以下、ランクル)シリーズのなかでも、真ん中に位置づけられるモデルだ。このポジションのランクルには、従来「プラド」という専用サブネームが与えられていたが、今回は34年5世代ぶりにその名を捨てた(海外では残されているマーケットもあるが)。
理由のひとつは、この250がランクルの現フラッグシップである“300(国内商品名は単純に「ランドクルーザー」)”とプラットフォームを共有しているからだろう。先代プラドまでは頂点のランクルとは別系統のプラットフォームだったが、新しい250は300と共通の「GA-F」プラットフォームを土台とする。
しかも、250は車体サイズも300にごく近い。2850mmというホイールベースは250と300で共通。1980mmの全幅や1925〜1935mmの全高もほぼ同等。さすがに全長は250のほうが短いが、それでも、その差は25〜60mmにすぎない。また、現在の300は国内受注停止中だが、販売当時の価格帯は510万円〜800万円で、これもまた250のそれ=520万円〜735万円とオーバーラップしてしまっている。
とはいえ、2台を見比べれば、250が300より1クラス下の商品としてつくられているのは明らかだ。搭載エンジンがガソリンとディーゼルの2本立てなのは両ランクルで共通だが、300が3.4リッター(ガソリン)と3.3リッター(ディーゼル)のV6ツインターボなのに対して、250は2.7リッター(ガソリン)と2.8リッター(ディーゼル)の直列4気筒で、ガソリンは自然吸気である。
変速機も300の10段ATに対して、250のそれは、ディーゼルではギアが2つ少ない8段AT、そしてガソリンは6段ATとなっている。そのココロは、開発担当氏によると「250のスペックを考えると、10段は過剰で逆に非効率的と判断した」そうだが、それ以外にもコストやスペースなどの現実的な都合もあったようだ。ランクルのような縦置きパワートレインでは、前後方向に関しては300のV6より250の直4のほうがかさばるので、物理的にコンパクトな8段が選ばれたという側面があるらしい。...