黒いふちどりがありました
「BYD ATTO 3」のアップデートモデルが日本に上陸。2023年の発売当初から定評のあった動的・静的質感はそのままに、インフォテインメント機能の拡充が図られている。ドライブがてら新機軸のカラオケ機能もじっくりと味わってみた。
世界のBEV販売のトップクラス
2023年のBYDの世界販売台数は約302万台。中国メーカー最大にして世界10位となるこの数は、日本のメーカーになぞらえればスズキの規模感に近い。しかも内訳のほぼ全量がプラグインハイブリッド車(PHEV)と電気自動車(BEV)だ。双方の比率はほぼ半々といったところで、BEV単体でみれば約180万台を売ったテスラにはかなわなかったが、最終四半期はテスラ超えを果たしてもいる。
いやあ中国の発表する数字なんてアテになんないでしょう……といぶかしがる向きもいるかもしれないが、かの地にはリサーチャーや海外メーカーの現地法人という視線もあるし、そもそもそれを言い始めるともう統計自体が機能しなくなるわけだ。ともあれBYDが国内需要を貪欲に取り込んだ結果、現状で約1000万台のBEV市場での販売トップに最も近いところにいるのは間違いない。
そんなBYDの世界戦略車として2022年に中国を皮切りに発売したのがATTO 3だ。現状の世界のファミリーカーの中央値ともいえるCセグメント級SUVの車格で、WLTCモードで470kmの航続距離を実現しつつ、ロバスト性の高いLFP=リン酸鉄バッテリーを縦長に用いたモジュールで品質安定を図るというそれが、約150万台というBYDの年間BEV販売の過半近い数字を占めていることは想像に難くない。
ちなみに日本での販売台数は約1200台。フルイヤーでの販売は2024年からになるが、2023年実績でも月100台以上のペースで販売されている計算になる。BYDのウェブサイトでチェックすると、日本でのディーラーは現在53店舗(2024年4月中旬時点)。うち半分以上はセールス業務と並行してショールームや整備ブースなどの開設準備中という扱いになってはいるが、すでにリアルな窓口が北海道から沖縄まで張り巡らされているところに彼らのスピードを実感させられる。...