猛獣注意
誕生30周年を迎えたKTMのロードモデル「デューク」シリーズ。その頂点に立つ新型車「1390スーパーデュークR」にいち早くライディングする機会を得た。既存のモデルからの進化の度合いと、“THE BEAST(猛獣)”という愛称のゆえんを、スペインから報告する。
キーワードは“THE BEAST, EVOLVED”
KTM 1390スーパーデュークR EVOは、2016年に登場し、2022年にアップデートされた「1290スーパーデュークR」シリーズの流れをくむモデルだ。今回、エンジンの排気量拡大と吸気系レイアウトの変更、一部フレームレイアウトの変更、最新世代のセミアクティブサスの搭載、燃料タンクの大型化やウイングを持つ外装トリムの採用、ヘッドライトおよびその周辺の刷新……と大幅な改良が行われ、それに伴い車名も改められた。
190PSの最高出力と145N・mの最大トルクが生み出す加速は、まるでグランプリマシンのようだ……とは、元MotoGPライダーでありテストライダーを務めたジェレミー・マクウィリアムス氏が製品説明のときに放った言葉だ。エンジン吸気の入り口を車体中央から前部に移動し、走行風圧による過給効果も狙ったことで、高回転までタレないパワー特性を得たという。
新世代のWP製セミアクティブサスペンションは、フロントフォークでは片側がダンパー、片側がスプリングと機能を分けることで、変更可能なセッティング領域が一気に拡大されている。これはリアショックユニットも同様で、セッティングの要素を羅列するだけでも話が尽きないほどに機能が増強された。5インチのTFTモニターからメニューを呼び出し、左側、右側のスイッチでパラメーターを変更すれば、オーナーは自分好みにそれをアジャストできる。
また、ハンズフリーキーにはリレーアタック対抗機能が、灯火類にはメインスイッチをオフにしてもしばらく残照を届けるカミングホーム機能が搭載されている。プレミアムクラスの一台としての資質も持ち合わせているのだ。...