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広瀬アリス『タフでたのもしい!? 意外な素顔☆やれることはなんでも経験したい!』
思いのほか気持ちよくて……(笑)!?
広瀬ビックリして、「アキ役が私で大丈夫なの?」という不安が大きかったです。もともと好きな作品だったうえに、まわりの友だちにもファンがたくさんいて。だからプレッシャーのあまり、出演が決まったことをなかなか周囲に明かせなかったです(笑)。それと自分のなかにすでにアキ像が存在していたので、それをどう演じたらいいのかも悩みました。
──じゃあ、役をつかめた感覚を得られたのはいつ頃から?
広瀬撮影に入る前、まず乗馬の練習期間があったんです。初体験だったんですけど、回を重ねるうちに少しずつ馬に慣れて行くことができて。その頃からアキの気持ちを理解していけた感覚がありました。その後、クランクインの1ヶ月半前には、北海道の帯広で酪農体験をする合宿もあったんです。そこでは毎朝3時に起きて馬の世話をしたり、牛の搾乳とかも行いました。その当時の私って、映画冒頭の八軒くん(中島健人)とまったく同じで、見るものすべてに驚いていましたね(笑)。すごく印象深いのが、子牛のお世話。お母さん牛のお乳を吸う訓練として、ひとの指を吸わせるんですけど、指をチューチュー吸うんです! もうそれが可愛くって!! おまけに子牛に指を吸われるのって思いのほか気持ちいいんです(笑)。しばらく子牛を見るたびに指を出したくなっていました(笑)。その様子はしっかりとメイキングのカメラで撮られていましたけど……。
──かなりしっかりと酪農を体験したんですね。
広瀬牛の直腸検査もしました!
──え! 肛門から腸に手をつっこむやつですか?
広瀬「やりたい人?」って聞かれたので、まっ先に「ハイ!」って手を挙げました(笑)。私、そういうときに全然怖さとか感じないんです。なにごとにもチャレンジしたい、やれることはなんでも経験したいと常に思っているので、そのときもマネージャーさんに「動画撮って!」ってお願いして、しっかり挑戦させてもらいました(笑)。
──たのもしい性格ですね。
広瀬日頃からチャレンジすることが好きなんです。食事のときも、辛さのレベルが選べるメニューがあったら、迷わず最高レベルを選びます。「後で自慢できるかな?」なんて思ったりもして(笑)。
──馬に乗って障害物を飛び越えるシーンがありますよね。あれかなりカッコよかったです。
広瀬乗馬の先生から100点をいただけたシーンなんです! 練習ではいっさい満点をもらえなかったのに、本番でうまくいって驚きました。その日は朝からおしゃべりもできないほどずーっと緊張していたんですよ。だからなおさら誉めてもらえたときは感激で泣きそうになりました。スタッフの方々からも「今のよかった!」って言ってもらえて嬉しかったです。
イメージが変わったと言われることが多い
広瀬再会1発目が乗馬の練習場だったんですけど、久しぶり過ぎて私が人見知りしちゃって、まったくしゃべれなかったんです。でもクランクイン後にふとしたきっかけで話せるようになって。中島くんに「あのとき全然しゃべってくれなかったよな」ってつっこまれてしまいました(笑)。中島くんは役作りのために、ふだんの“アイドルのキラキラ感”を消すのに苦労していたみたいですね(笑)。乗馬練習初期の頃は、完全に“白馬に乗った王子様”になっていて、カッコいいオーラがあることを吉田恵輔監督からよく注意されてました。本来ならいいことなのに、大人しくてどちらかというと地味な田舎の高校生役だから(笑)。本作ならではだなと思いました。
──先ほど本番で100点が出たお話がありましたが、本番に強いタイプなんですか?
広瀬どうでしょう、でも緊張しないタイプだとは思います。さっきのシーンだけはガチガチになっていましたけど(笑)、実は普段はそうでもないんです。だからなのか、行動する前に悩んで考え込んじゃうことも少ないです。
──そうなんですね。好奇心が他の感情に勝っちゃうタイプなのかも。
広瀬前はよく悩んでいました。でも、結局やらずに後悔したことがいろいろあって。だったら潔く決めて行動して、たとえ失敗したとしてもやらないで後悔するよりいいや、って思えるようになりました。
──じゃあ、今のように様々なジャンルのお仕事に挑戦できる環境はすごく合っていますね。
広瀬すべてのことにやりがいを感じられるので、私は本当にお仕事が大好きなんだなって感じます。お芝居ではいろいろな役を演じることを幸せに感じるし、モデルは等身大の広瀬アリスとしてお洋服を見せたり、いつもはしないようなメイクも体験できたりするのがおもしろい。昨年バラエティ番組にもレギュラー出演させていただいたんですけど、素が出せる場所というのが貴重で楽しかったです。
──バラエティでの広瀬さんの空気感はすごく新鮮でした(笑)。ちらっと見える素顔にも好感度アップしました。
広瀬本当ですか?(笑)でも、わりと女の子らしいイメージを抱かれることが多いので、あの番組を観てイメージが変わったと言われることは多かったですね。
──他の女優さんとは異なる存在感があって、イイなと思いました。
広瀬妹も一緒に出演していたので安心感もあって(笑)。毎回ワクワクしながら臨ませていただいていました。
──妹さんとはすごく仲がよさそうですね。
広瀬友だちみたいですね。近々一緒にディズニーランドに行く計画も立てています。でも、ふだんは妹のほうがクールで大人っぽくて、私のほうが妹から冷めた目で見られたりすることが多いんです(笑)。
──お話を伺ってると、今後の活躍がますます楽しみになってきました。最後に、これからやってみたいことを教えていただけますか?
広瀬もっとお芝居の幅を広げたいと思っています。すごい悪役や、笑いを誘うようなユニークな役も経験してみたい。広瀬アリス像をいい意味で裏切るような、意外性のある役に挑戦してみたいと思っています。
(文:奥浜有冴/撮り下ろし写真:逢坂 聡)
<インタビュー連載 第2弾☆>中島健人『悩めることも嬉しかった 体験したことのない夏』
銀の匙 Silver Spoon
関連リンク
・<連載第2弾>中島健人「想いを伝えられない…」
・映画『銀の匙 Silver Spoon』公式サイト