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お正月映画特集『期待度ランキングTOP10☆小説、アニメ、ドラマ、コミックからの話題作が席巻!』

年末年始の長い休みを前に、ORICON STYLEでは“お正月休みに観たい映画”をアンケート調査! ランキングTOP10には、邦画大作からアニメ、洋画の話題作までジャンルも内容も幅広いバラエティに富んだ作品がそろった。そんな、みんなが気になる作品をCHECK☆ さらに編集スタッフがイチオシのお正月映画レビューも! さて年末年始は映画館へ――!!

編集スタッフのイチオシお正月映画レビュー!!(年明け公開作も)

◆これからの若い才能に夢を与える映画
『カノジョは嘘を愛しすぎてる』 『カノジョは嘘を愛しすぎてる』公開中
[連載インタビュー&密着動画レポート]
[小泉監督&亀田Pの独占対談]

[映画予告編] [公式サイト]
 架空のビッグ・アーティストを描く映画というのは難しい。実際にヒットしていない曲のリアル感をどう出すかがポイントになるのだが、実際に世の中でヒットしていないものをヒット曲と言われても……と、どうしても違和感が出るからだ。ひと昔前だったら大量スポット投入でいつの間にか大ヒットとしてしまうという手法が使えたが、最近はそのやり方もままならない。そんななかでこの映画がどんなリアル感を出してくれるのか楽しみに鑑賞。

 結論的にいうと、亀田誠治さんの作った楽曲がとても良くて、試写をみた時点では実際に世の中ではヒットしていないにもかかわらず、違和感なく受け入れることができた。映画のなかの架空のヒット曲の枠を超えていた感がある(実際にリアルなオリコン週間ランキングでもCRUDE PLAYは最高9位。MUSH&Co.は最高15位になった!)。

 物語としてはミュージシャンの生活をかなりデフォルメ。音楽の産業規模が縮小し、ミュージシャンになることがカッコいい夢ではなくなるなかで、そんな夢をこれからの才能に与えるような映画は大歓迎。自分でもプロを夢見た青春時代を思い出した。この作品をみて、ひとりでも多くの優秀な若者がミュージシャンを目指してくれればと思います。【芋洗い坂編集長】

◆顔がにやける可愛いキスシーン でも本格的な音楽映画
 イケメン大好き。漫画大好き。そんな私のおススメは『カノジョは嘘を愛しすぎてる』そう、「カノ嘘」です。天才サウンドクリエーター・秋(佐藤健)、人気バンド・CRUDE PLAY(三浦翔平、窪田正孝、水田航生、浅香航大)、新人バンド・MUSH&Co.(大原櫻子、吉沢亮、森永悠希)をめぐるストーリーで、軸となるのは秋の“嘘”。その嘘を愛すのが、大原演じる理子です。ポスターから想像できる通り、秋と理子は恋に落ちるのですが、そのキスシーンがとても可愛くて美しい! 巻き戻して何度も見たい。胸キュン間違いありません。

 恋愛映画としてはもちろんですが、音楽映画としても見応えがあります。5000人からヒロインに選ばれた大原のパワフルな歌声には圧倒されますし、音楽プロデューサー・亀田誠治氏がこの映画のために書き下ろした曲も素晴らしい。歌詞がストーリーにマッチしているため、一気に物語に引き込まれるんです。秋が嘘で隠した本当の想いを知ることができるので、ご覧になる際は、ぜひエンドロール後までお見逃しなく!CS編集部:si-watanabe】
◆ソフィアらしさあふれる、リアルなティーンの空気感
『ブリングリング』 『ブリングリング』公開中
[映画予告編] [公式サイト]
 今やファッションアイコンとして日本でも10〜20代女子に大人気のソフィア・コッポラの監督作。米ティーンがセレブ宅で窃盗を繰り返す実際にあった事件を通して、彼らの生態をリアルに映し出す。そのストーリーは、なにかを伝えるでもなく、そのまま現代のやんちゃなティーンの思考と動向をドキュメンタリーのように描く。

 ただ、そのなんでもないなかで切り取られた、彼らの会話の口調、SNSへの接し方、親や仲間たちとの距離感、身近なクスリの存在など……なにげない日常のふとしたやりとりや仕草などが、スタイリッシュでとんがった映像のなかで生々しく匂い立ち、思わず惹き込まれる。映画のなかで漂う彼らの空気感は、ソフィアが感じ取った現代のリアルであり、あの年代の子たちに向き合う視線のあり方、空気の切り取り方にソフィアらしさ、ソフィアのセンスがあふれている作品だと思う。彼らに共感はできないが、共通する部分のある年代がどこにでもいることは身近なこととして感じることができる。

 でも、見終わってなにも残らなかったけど……。『ロスト・イン・トランスレーション』のスカーレット・ヨハンソンとビル・マーレイのラストのような淡く切ない余韻はない。それを期待する作品ではないが……。【映画担当:takei】
◆絶滅寸前の“プログラムピクチャー”に一筋の光明!!
『あさひるばん』 『あさひるばん』公開中
[板尾創路インタビュー]

[映画予告編] [公式サイト]
 山田洋二監督の『男はつらいよ』シリーズを筆頭に、昭和の時代に数多くのプログラムピクチャーが存在していたことはご存じだろうか? 「老若男女、誰もが楽しめる」をモットーに、多くの人気作や“迷作”を世に送り出してきたが、時代とともにその存在価値は変貌。『トラック野郎』や『女番長』シリーズなど、現在も一部の“好きモノ”たちから絶大な支持を受ける、“帝王”鈴木則文監督による一連の作品群も、“オシャレ映画”どもにその立ち位置を奪われていった。

 そして『釣りバカ日誌』シリーズが2009年にラストを迎えたことで、ついに終焉の時を迎えたプログラムピクチャー。だが、予期せぬタイミングでひょっこり登場したのが『あさひるばん』だ。國村隼主演、やまさき十三監督という点が“いかにも”だし、何より「プログラムピクチャーの灯を消さない!」という熱い思いが伝わってくるではないか。松竹さん、やりますな!【テレビ担当:murakawa】
◆共通点が多い? 2大ヒーロー世紀の対決
『ルパン三世 VS 名探偵コナン THE MOVIE』 『ルパン三世 VS 名探偵コナン THE MOVIE』公開中
[原作者2ショット動画インタビュー]
[映画予告編] [公式サイト]
 こんな世紀の対決を誰が予想しただろうか? 2009年のテレビスペシャル放送から4年、今度はスクリーンで彼らが再び火花を散らす。天下無敵の大泥棒に立ち向かう頭脳明晰な名探偵。まさに水と油の関係にある2人だが、頭の回転や仲間を大切にする心、ヒロインへの一途な想いに、ちょっぴりキザな性格まで、何ともまぁ当てはまる点が多いこと。

 普通国民的マンガ、ましてや対極にいるヒーローたちを混合させると“うるさく”なってしまいそうに思うが、ルパンとコナンに共通点があるからこそふたつの作品が見事に融合し、スリル満点の最強アクション、そして最強コメディが出来上がったのではないでしょうか。ぜひ2人の男の共通点を探しながら観てみては?【音楽担当:yajima】
◆これぞ堤ワールドの真骨頂!さよなら、トリック!
『トリック劇場版 ラストステージ』 『トリック劇場版 ラストステージ』
1月11日公開

[映画予告編] [公式サイト]
 マルっとお見通しだ! の『トリック』が、ついに終わってしまいます。テレ朝の深夜枠で初回放送を観た時は衝撃でした。当時20歳だった仲間由紀恵の出世作であり、モデル出身でイケメン俳優の代表格だった阿部寛のエキセントリックな顔を引き出した同作。最後の鬼束ちひろ「月光」で、さらに心をワシ掴みされたのは、私だけではないはずです!

 その有終の美を飾る本作ですが、相も変わらずの奈緒子&上田の掛け合いが心地よく、スピンオフまで飛び出した矢部謙三(生瀬勝久)と秋葉原人(池田鉄洋)のおバカ具合も、ハイテンションに盛り込まれております。ですが……本筋には人の悲哀と愚かさが描かれ、これぞ堤ワールドの真骨頂。

 個人的には、ドラマ『シリーズ1』だけでも見直してから劇場へ足を運ばれると、一層楽しめると思います(初期は『モテキ』の大根仁監督も撮っていたんですよー!これがまたオモロイ)。奇術か霊能力か? 霊能者が生まれたワケとは……? 本当に、本当にお終いです。さよなら、トリック!CS編集部:koie】
◆豪華すぎる!“業界の裏側モノ”
『ジャッジ!』 『ジャッジ!』1月11日公開
[映画予告編] [公式サイト]
 妻夫木聡、北川景子、リリー・フランキー、鈴木京香、豊川悦司、荒川良々、浜野謙太、新井浩文、柄本時生、竹中直人……と、好きな俳優さんを片っ端から並べているわけではありません! 書ききれないぐらいの“気になる顔”が集結した映画が『ジャッジ!』なんです。

 物語の舞台は、世界一のテレビCMを決めるサンタモニカ国際広告祭。各国から超一流のクリエイターが集結するなか、無理やり参加させられた日本の若手(へっぽこ)代理店社員たちはひとつのミッションを抱えています。それは、なんと「ちくわ」のCMを入賞させること&失敗したら即解雇! 陰謀あり、偽夫婦あり、果たしてグランプリの栄冠は誰の手に!?

 監督は大塚製薬カロリーメイト「とどけ、熱量。」などCM畑出身の永井聡。脚本はホワイトバンクの「白戸家」シリーズや、トヨタ自動車「ドラえもん」シリーズなどを手掛けてきた澤本嘉光氏(電通社員!)。いわゆる“業界の裏側モノ”ですが、これだけの俳優陣が顔をそろえておいて、仕上がりが“そこそこ”なんてことはありません。主題歌&エンディングはサカナクション。いやぁ〜、どんだけ豪華やねんっ!CS編集部:koie】
◆飽きることはない 5篇とも独自の世界観
『V/H/S ネクストレベル』 『V/H/S ネクストレベル』1月24日公開
[映画予告編] [公式サイト]
 全編POVを用いたホラー映画である。POVとはpoint of viewの略で、カメラの視線と人物の視線を一致させる撮影手法であり、これを用いることでリアリティーのある作品となるため、主にホラー映画で多く見られる。日本でPOV方式を有名にしたのは、魔女伝説の謎を解くため森に入っていく学生たちをモキュメンタリー形式で描いた映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』であり、他にも『REC/レック』『クローバーフィールド/HAKAISHA』『パラノーマル・アクティビティ』などが挙げられる。今作もまさにPOV方式によって撮られており、まさに登場人物のひとりとなった気分で映画の世界に没頭できる。

 一方、個人的にではあるが、POV方式にも欠点があると思っている。映像がリアル過ぎるが故に、鑑賞後にどっと疲れてしまうのである。しかし『V/H/S ネクストレベル』においては、その疲れを感じることなく鑑賞出来た。

 その理由として、5つの短篇構成となっており、1話辺りが調度良い長さとなっているからである。また、5篇が5篇とも独自の世界観があり、ひとつとして同じ設定がなく、飽きることはない。とりわけ目を見張ったのは『SAFE HAVEN』である。カルト教団の潜入取材中に巻き起こる恐怖の数々。そして辿り着く最終的な結末に息を飲むこと間違いない作品である。【動画担当:tanaka】
◆現代社会のリアルと痛さがある 超重量級SFアクション
『スノーピアサー』 『スノーピアサー』2月7日公開
[映画予告編] [公式サイト]
 近未来の氷河期に突入した地球で、生き残った人類を乗せてひた走る列車を舞台に、その閉ざされた列車内の階級社会に疑問をもつ最下級の人々の反乱を描く。見応えがじゅうぶん過ぎる、超重量級のSFアクション大作。見終わったあとにずしっと疲労感がくる。

 韓国のポン・ジュノ監督によるインターナショナルキャストの韓米仏合作ということで興味津々で観たが、大作感あふれる、大規模な製作費のかかっているであろう数々のアクションシーンのなかで、韓国映画らしいリアルな痛さのあるバイオレンスはしっかり健在。人間の本質に切り込む部分も後半でぐっと引き出しつつ、シリアスな場面でくすっと笑わせる細かい所作が入るところでも、“らしさ”をみせている。

 なにより、近未来SFアクションというジャンルのなかで、しっかりと現代社会につながる社会システムや人種問題、階級社会、食料問題など(世界をウラで操る闇の組織も!?)を描いて普遍性をもたせ、それをぶち壊せというメッセージを放っているところにポン・ジュノ節が表れている。

 ただ、『殺人の追憶』『母なる証明』のような人の心の内なる部分をえぐるように描いて観るものの感情を揺さぶるポン・ジュノ作品のファンにとっては、期待しているものとは少し異なるかもしれない。それでも、そんな部分もアクション大作のなかに盛り込みながら、初めてグローバルプロジェクトを手がけたポン・ジュノ監督がどうしてこの作品を作ろうと思ったのか、なにを伝えようとしたのかを感じてほしい。【映画担当:takei】
◆女はその鈍くて甘い感傷に浸りたい……
『ニシノユキヒコの恋と冒険』 『ニシノユキヒコの恋と冒険』
2月8日公開

[公式サイト]
 「おすすめ“お正月”映画」のコーナーで私がご紹介する作品は、俳優・竹野内豊主演の映画『ニシノユキヒコの恋と冒険』。原作は『センセイの鞄』でも知られる芥川賞作家・川上弘美氏。主人公のニシノは、ルックス抜群、仕事もセックスも◎で、女性に優しいしからもちろんモテる……でも、いつも最後は、相手からサヨナラを言われてしまう。

 女って、ときどき「あいつ、優しかったな。どうして別れようなんて言ったんだろう……」って、都合よく思い返す“元カレ”が、ひとりぐらいは居ませんか? 二度とヨリが戻らないと分かっているからこそ、女はその鈍くて甘い感傷に浸りたい。ニシノは、女性なら一度は出会ったことがある、そんな“元カレ”のような存在かも。

 彼を取り巻く女性たちには、尾野真千子、成海璃子、木村文乃、本田翼、さらに麻生久美子に阿川佐和子と、絶妙! 監督には『人のセックスを笑うな』で、女性の共感を集めた井口奈己が登板し、前作ではため息がでるようなキスシーンが印象的でしたが、今回も、もちろんです。

 ちなみに公開は来年2月8日。そうです……お正月映画紹介枠なのに差し込んだ2月公開作品! この気合、伝わりますように。CS編集部:koie】
◆心が温まる、そして胸がしめつけられるラブストーリー
『最後の晩餐』 『最後の晩餐』2月公開
[映画予告編] [公式サイト]
 ラブラブな恋人同士が、結婚寸前で「夢を叶えて、5年後、お互い独身だったら結婚しよう」と女子が突然告げる。“結婚したら夢は叶えられないの?”“5年も時が過ぎたら会うことはないだろう”と突っ込みをいれてしまう(笑)。5年後、彼からの電話で、期待を募らせてしまうがそうはいかない。彼が婚約者と結婚するということ……自分から5年後といったのに、なぜか結婚する彼をまた振り向かせようと奮闘する彼女の行動が面白くて可愛い。徐々に彼女がなぜ「5年後……」と言ったのかがわかってくるのだが、本当にせつなさすぎてホロリと涙がでてしまう。長く付き合っている恋人たちに観てほしい。新たな発見があって優しい気持ちになれるんじゃないかな。

 そしてヒロインの親友役にジアン・ジンフーくん! 役では、ゲイでオネエ言葉をバリバリ使ってますが、とってもかっこいい。喋り方、動きを要チェック! 素敵な恋愛に美味しい料理もだけどイケメンくんもいないとね。【OS編集部:yama】
◆北朝鮮の映画製作に密着 意外に普通のひとたち
『シネマパラダイス★ピョンヤン』 『シネマパラダイス★ピョンヤン』
3月公開

[公式サイト]
 お正月映画ではないのですが、試写を拝見し気になったので……。おそらく世界中の誰も知らなかったであろう、しかし、どんなものなのか映画好きの人ならだれでも気になるだろう、北朝鮮の映画製作に密着したドキュメンタリー。シンガポール人の監督が、平壌国際映画祭に招かれたことがきっかけで興味をもち、長い時間をかけて当局と交渉を重ね、現地の監視役のコーディネーターとの信頼関係を少しずつ積み上げ、平壌での長期間に渡る撮影を実現させ、ようやく作り上げたという貴重な映像作品。

 そこで映し出されるのは、国威発揚のための映画製作に励む監督や平壌の映画大学で俳優を目指す学生たちの姿。当然、対外国的なインタビューなどいかにもというお決まりのプロパガンダはあるのだが、一方でそうではない普通の学生としての素顔や日常の姿も映っていることに驚かされる。映画製作の技術的なレベルに関しては、推して知るべし。想像通りだったが、あの国の特権階級のエリートである彼らが、思いのほか“ゆるい”ともいえる生活を送っている普通の若者であることに驚きを覚えた。映画製作に密着しているのだから当然といえば当然だが、“生きること”への緊張感とは無縁の日常。そういう意味でも、これまでに報道などでみてきた「繁栄する国家」と「貧困し疲弊する庶民の姿」という両極端な映像とは異なる、北朝鮮のある一部の真実を映した貴重な映像であることを実感させられる。

 撮影後に毎日、当局の検閲を受けていたという映像だが、関係者によると、カンパケ後の検閲はなかったという。なので、挿入されているナレーションやテロップからは、映像では伝えられない製作者たちのその場の状況や想いが汲み取れる。とくに、あえてあの形にしたラストからはしっかりと監督のメッセージが伝わってくる。【映画担当:takei】


(C)2013青木琴美・小学館/「カノジョは嘘を愛しすぎてる」製作委員会(C)2013 SNOWPIERCER LTD.CO. ALL RIGHTS RESERVED(C)2013 Somewhere Else, LLC. All Rights Reserved.(C)Lianain Films(C)2013 8383 PRODUCTIONS, LLC(C) 2014「ニシノユキヒコの恋と冒険」製作委員会(C)2014「トリック劇場版 ラストステージ」製作委員会(C)2014「ジャッジ!」製作委員会

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